概況からBRICsを知ろう〜中国本土市場は続伸、景気見通しの改善と政策期待が支援材料
[14/07/09]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 外国株
【ブラジル】ボベスパ指数 53634.69 -0.31%
8日のブラジル市場は続落。主要指標のボベスパ指数は前日比167.14ポイント安(-0.31%)の53634.69で取引を終えた。指数構成銘柄の値上がりは20、値下がり46、変わらず4と売りが優勢。石油・ガスを除くすべてのセクターが下落し、中でも通信や資本財に売りが集中した。
朝方は堅調な値動きを示したが、その後は下げ幅を徐々に拡大させた。インフレ加速が嫌気され、不動産大手PDGリアルティ(PDGR3)など内需関連に売りが集中。ブラジル地理統計資料院(IBGE)は8日、6月の拡大消費者物価指数(IPCA)が前年同月比6.52%上昇し、前月の6.37%から加速したと発表した。これは市場予想6.51%以上に加速したほか、政府が設定した年間インフレ目標上限6.50%を上回った。
【ロシア】MICEX指数 1516.75 +0.20%
8日のロシア市場は小幅続伸。主要指標のMICEX指数は前日比3.03ポイント高(+0.20%)の1516.75で取引を終了した。指数構成銘柄の値上がりは24、値下がり26と売りが優勢となった。
高値圏で推移した後は終盤に上げ幅を急速に縮小させた。UBSインベストメント・バンクなど外国機関投資家が相次いでロシア株の投資判断を引き上げたことが支援材料。UBSは最新リポートで、ロシア株の投資判断を「ニュートラル」に上方修正した。値ごろ感や今年4-6月期の成長率が予想以上に加速したことが引き上げの理由として挙げられた。また、HSBCも最新リポートで、ロシア株の値ごろ感や増益の勢いが強いと指摘し、ロシア株の投資判断を「ニュートラル」に引き上げた。
【インド】SENSEX指数 25582.11 +1.98%
8日のインドSENSEX指数は大幅に3営業日ぶり反落。足元の株価上昇で過熱感が強まっているほか、外国人投資家(FII)の買い越し額の縮小が弱気材料となった。また、10日に発表される政府予算について、大幅な財政支出が見込めないとの見方も圧迫材料。ゴールドマン・サックスは最新リポートで、2014年度(2015年3月まで1年間)の政府予算について、同年度の国内総生産(GDP)に占める財政赤字の割合予想を以前に予想した4.8%から4.3%に引き下げた。
【中国本土】上海総合指数 2064.02 +0.20%
8日の上海総合指数は続伸。前場は軟調に推移。翌9日以降に国内の物価統計や貿易統計が発表されるとあり、手控え気分が強まった。また、新規株式公開(IPO)再開後の第2陣の上場承認が来週にも下りる見通しと報じられ、一部で警戒感を誘った。ただ、後場には切り返し、プラス圏に浮上。景気見通しの改善と政策期待が引き続き支援材料となった。中国の李克強首相は先ごろ、4-6月期の経済情勢が前の期に比べて改善したと述べている。
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