10日の香港市場概況:反発も伸び悩む、中国の景気回復ペースに遅れも
[14/07/10]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 外国株
10日の香港市場では主要指数のハンセン指数が反発となり、前日比62.92ポイント高(+0.27%)の23238.99で取引を終えた。H株指数(本土企業株で構成)は同27.13ポイント高(+0.26%)の10368.13、レッドチップ指数(中資企業株で構成)は同14.86ポイント高(+0.34%)の4441.70だった。
ハンセン指数は終日プラス圏で推移。米国の利上げ前倒し観測の後退や、それを受けた前日の米株高が支援材料。また、ハンセン指数は前日に2週間ぶりの安値を付けた後とあり、自律反発狙いの買いも入りやすかった。ただ、朝方発表された中国の6月貿易統計が市場予想を下回ったことで、景気回復ペースの遅れも意識された。来週には中国の4-6月期の国内総生産(GDP)が発表されるとあり、一部で慎重ムードが強まった。
ハンセン指数の構成銘柄では、長江実業(00001/HK)など香港系不動産株が堅調。米国の利上げ前倒し観測の後退が支援材料。香港は米ドルペッグ制を採用しているため、金融政策も米国に追随する傾向が強い。このほか、石炭価格の下落を背景に華潤電力控股(00836/HK)が3.15%上昇した。
半面、マネーロンダリング関与疑惑の中国銀行(03988/HK)が0.86%続落。同行は報道を否定しているが、中国人民銀行(中央銀行)などが調査を開始したと報じられている。また、中国の貿易統計が弱い着地となったことで、港湾株の中遠太平洋(01199/HK)が1.83%値を落とした。
ハンセン銘柄以外では、比亜迪(BYD:01211/HK)が3.10%上昇。中国政府が9月から新エネルギー車の購置税(自動車取得税)を免除する方針を発表したことが買い材料視されている。半面、周大福珠宝(01929/HK)が4.56%下落。同社が9日の取引終了後に発表した4-6月期の既存店売上高は前年同期比で40%の大幅減少を記録した。
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