28日の香港市場概況:ハンセン指数は小幅安、大手石油株が下落
[14/11/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 外国株
28日の香港市場はもみ合い。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比16.83ポイント安(-0.07%)の23987.45ポイントと小幅ながら続落する半面、本土企業株で構成されるH株指数は131.52ポイント高(+1.19%)の11145.39ポイントと反発した。売買代金は902億4400万香港ドルに膨らんでいる(27日は728億8800万香港ドル)。
本土株安を支えにハンセン指数は下げ渋る。主要指標の上海総合指数は連日で年初来高値を更新し、約3年4カ月ぶりの高水準に達した。中国経済の過度な減速を回避するため、当局が景気テコ入れ策を打ち出すとの期待感が本土・香港市場の相場を支えている。
ハンセン指数の下落は、原油相場の急落をきっかけに主要構成銘柄の大手石油株が売られたため。ロンドンの北海ブレント先物価格は昨夜、一時8.4%安まで売られ、年初来の下落率が3割を超えた。27日の総会で石油輸出国機構(OPEC)が減産を見送るなか、原油相場の先安感が強まっている。こうしたなか、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が5.5%安、中国石油天然気(857/HK)が3.3%安と値を下げた。指数の下落寄与度は、両銘柄を合わせて54.7ポイントに達している。
一方、燃油コストの低減が期待され運輸株は急伸。空運の中国国際航空(753/HK)が6.4%高、国泰航空(293/HK)が5.0%高、海運の太平洋航運集団(2343/HK)が4.9%高、中国遠洋HD(1919/HK)が4.7%高と値を上げた。
金融や不動産など本土系の主力株も買われた。国内銀行5位の交通銀行(3328/HK)が6.5%高、保険事業で中国2位の中国平安保険(2318/HK)が1.3%高、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)が2.5%高と上昇した。銀行株に関しては、「預金保険制度」に関する法案が年内にも公布される見通しと伝えられたことが手がかりとなっている。
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