12日の香港市場概況:香港ハンセン指数は上昇、中国の政策期待が支えに
[15/03/12]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 外国株
12日の香港市場は上昇。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比79.99ポイント高(+0.34%)の23797.96ポイントと8日ぶり、本土企業株で構成されるH株指数が148.46ポイント高(+1.30%)の11565.80ポイントと3日ぶりにそれぞれ反発した。売買代金は779億2200万香港ドル(11日は782億5800万香港ドル)。
中国の政策期待が支え。直近で公表された経済指標が総じて弱い内容だったため、当局が景気テコ入れのために各種の支援策を打ち出すとの観測が広まっている。中国人民銀行(中央銀行)の周小川・総裁が本日午後から記者会見に臨み、「穏健な金融政策」を継続すると言明したこともプラス。また、後場途中に2月の中国金融統計が公表され、新規融資額の伸びが1兆200億人民元と予想(7500億人民元)を大きく上回ったことも好感されている。
業種別では、H株金融セクターが軒並み上昇。招商銀行(3968/HK)が3.2%高、交通銀行(3328/HK)が2.9%高、中国工商銀行(1398/HK)が1.9%高、中国銀行(3988/HK)が1.7%高、新華人寿保険(1336/HK)が3.1%高で引けた。
交通インフラ株も物色された。安徽皖通高速公路(安徽高速道路:995/HK)が5.0%高、浙江滬杭甬高速公路(浙江高速道路:576/HK)が3.0%高、深セン高速公路(深セン高速道路:548/HK)が2.1%高と値を上げた。
半面、香港系の不動産株がさえない。新鴻基地産発展(16/HK)が1.7%安、九龍倉集団(4/HK)が1.3%安と下落した。米国で早期の利上げ観測が広がるなか、米ドルに通貨(香港ドル)をペッグ(連動)している香港でも、域内の金利が引き上げられると警戒感が改めて広がっている。金利上昇で不動産販売が苦戦すると懸念された。これら銘柄はハンセン指数に組み入れられているため、指数の上値を重くする要因となっている。
【亜州IR】
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