15日の香港市場概況:H株指数1.7%安と続落、資金流出懸念などが重し
[16/01/15]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 外国株
15日の香港市場は値下り。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比160.05ポイント(0.81%)安の19657.36ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が139.30ポイント(1.65%)安の8320.33ポイントとそろって続落した。ハンセン指数は約3年4カ月ぶり、H株指数は約4年3カ月ぶりの安値水準に落ち込んでいる。売買代金は736億6000万香港ドル(14日の売買代金は754億3300万香港ドル)。
資金流出懸念などが重し。香港ドルの対米ドル相場は大幅続落し、約4年1カ月ぶりの香港ドル安水準で推移した。直近の株価下落を受け、外国投資家などの資金が域外に流出しているとの見方が出ている。取引時間中に公表された昨年12月の中国金融統計で、新規融資が5978億人民元にとどまり、市場予想(7000億人民元)を大きく下回ったこともネガティブ。中国経済活動の弱さが顕在化している。この日の本土株が下げ幅を広げて引けたことや、時間外取引のNY原油が一段安で推移したことも、投資家のセンチメントを冷やした。
ハンセン指数の構成銘柄では、天然ガス事業の昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が5.2%安、石油・化学大手の中国石油化工(サイノペック:386/HK)が4.5%安、中国政府系インベストメント会社の中国中信(CITICリミテッド:267/HK)が4.4%安と下げが目立った。
香港系の不動産株も軒並み安。九龍倉集団(4/HK)が2.8%、長江実業地産(1113/HK)と恒基兆業地産(ヘンダーソンランド:12/HK)がそろって2.7%、信和置業(サイノランド:83/HK)が2.7%ずつ値を下げた。
ゼネコンや素材などインフラ関連株も急落。鉄道建設の中国中鉄(390/HK)が4.8%安、交通インフラ整備の中国交通建設(1800/HK)が4.3%安、セメントの北京金隅(BBMG:2009/HK)が4.6%安、鉄鋼の鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が4.2%安で引けた。北京金隅に関しては、「2015年通期の純利益が前年比で10〜22%減少する」との見通しを明らかにしたことが嫌気されている。
【亜州IR】
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