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10日の香港市場概況:ハンセン0.6%高と3日ぶり反発、海運セクターに買い

注目トピックス 外国株
週明け10日の香港市場は買いが優勢。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比159.21ポイント(0.63%)高の25500.06ポイントと3日ぶりに反発する半面、本土企業株で構成されるH株指数は37.25ポイント(0.36%)安の10214.58ポイントと小幅ながら3日続落した。売買代金は801億8600万香港ドルに拡大している(7日の売買代金は700億3800万香港ドル)。

大型M&Aの動きを好感。国有海運大手の再編で誕生した中国遠洋海運集団を親会社に持つ中遠海運HD(旧社名・中国遠洋HD:1919/HK)は9日、同業の東方海外(オリエント・オーバーシーズ:316/HK)を買収すると発表した。中遠海運が上海国際港務集団(600018/SH)と共同でTOB(株式公開買い付け)を実施する。買取額は総額492億3120万香港ドル(約7180億円)に上る見通し。実現すれば、世界3位の海運グループが誕生する運びだ。業界再編が進むとの期待感が強まり、投資家のセンチメントも上向いている。中遠海運株は5.4%、東方海外株は20.0%ずつ急伸。上海国際港務集団株は本土市場で3.1%高と買われた。金融・不動産セクターの一角なども上昇している。

一方、H株指数は中盤からマイナスに転じる流れ(ハンセン指数は上げ幅縮小)。ハンセン指数とH株指数に重複採用されている中国石油化工(サイノペック:386/HK))が急落した。同行株は現金配当(1株当たり0.17人民元)の権利落ちで3.7%のマイナスとなっている(株価調整後は0.4%安にとどまる)。大株主が保有する同社株を売り出す見通し??と報じられるなか、、万科企業(チャイナ・ヴァンカ:2202/HK)株は3.6%安と値を下げた。

なお、寄り付き直後に公表された今年6月の中国物価統計に関しては、消費者物価指数と生産者物価指数の伸びは、そろって前月と同水準で推移している。

本土市場は4日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.17%安の3212.63ポイントで取引を終えた。自動車株の下げが重し。不動産株やITハイテク関連株、空運株などもさえない。銀行株の一角も軟調だった。半面、海運株は高い。ゼネコンや建機、建材などのインフラ関連株も物色された。

【亜州IR】



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