23日の香港市場概況:ハンセン2.5%安で3日続落、商い急増のテンセントは4.4%安
[18/03/23]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 外国株
23日の香港市場は大幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比761.76ポイント(2.45%)安の30309.29ポイントと3日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が299.28ポイント(2.41%)安の12128.27ポイントと6日続落した。半日の売買代金は2834億4500万香港ドルに急拡大している(21日前場の売買代金は855億6800万香港ドル)。
投資家心理が悪化。米中の通商関係が一段と緊張し、貿易戦争に突入すると警戒された。中国が知的財産権を侵害しているとして、トランプ米大統領は22日、中国製品に対する追加関税を課すことなどを盛り込んだ大統領令に署名した。対象となる製品の規模(合計の金額ベース)は、少なくとも500億米ドル(約5兆2400億円)に上る見通し。大統領は「600億米ドル規模になる可能性もある」とも発言している。このほか、中国企業による対米投資の一部も制限するなど、鉄鋼・アルミの輸入制限措置に続く厳しい内容だ。
ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面安(50のうち48が下落)。なかでも、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が4.4%安と大幅続落した。同社の筆頭株主、ナスパーズが同社株1億8997万株(発行済み株式総数の2%)を売り出すと発表したことなどが嫌気されている。売却総額は769億4121万香港ドル(約1兆330億円)。現地メディアによると、大株主による旧株売り出しの規模としては香港マーケットで過去最大だ。同社株の売買株数は、およそ3億800万株に上り、22日の7100万株から急増している。そのほかの構成銘柄では、アップル関連とされる小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(AACテクノロジーズ:2018/HK)と光学部品OEMメーカーの舜宇光学科技(2382/HK)がそれぞれ6.8%安、5.5%安。ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)も4.7%安と下げが目立った。同社は米国事業の売り上げが多い。また、中国商務部が23日、「米国から輸入するワインやドライフルーツ、豚肉などを対象に、最高25%の関税を上乗せする準備に入った」と発表したことも気がかり材料だ。
業種別では、家電や通信機器、半導体など製造業セクターが安い。TCL多媒体科技HD(TCLマルチメディア:1070/HK)が4.6%、海爾電器集団(ハイアール電器:1169/HK)が3.6%、創維数碼HD(スカイワース・デジタル:751/HK)が3.3%、中興通訊(ZTE:763/HK)が5.3%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.8%ずつ下落した。
海運セクターも売られる。中遠海運HD(1919/HK)が5.0%安、太平洋航運集団(2343/HK)が4.6%安、中遠海運発展(2866/HK)が4.5%安と値を下げた。
本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比3.39%安の3152.76ポイントで取引を終えた。ほぼ全面安。景気動向に敏感な資源・素材株の下げが目立っている。ITハイテク関連株、不動産株、インフラ関連株、空運株、証券株なども安い。
【亜州IR】
<WA>
投資家心理が悪化。米中の通商関係が一段と緊張し、貿易戦争に突入すると警戒された。中国が知的財産権を侵害しているとして、トランプ米大統領は22日、中国製品に対する追加関税を課すことなどを盛り込んだ大統領令に署名した。対象となる製品の規模(合計の金額ベース)は、少なくとも500億米ドル(約5兆2400億円)に上る見通し。大統領は「600億米ドル規模になる可能性もある」とも発言している。このほか、中国企業による対米投資の一部も制限するなど、鉄鋼・アルミの輸入制限措置に続く厳しい内容だ。
ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面安(50のうち48が下落)。なかでも、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が4.4%安と大幅続落した。同社の筆頭株主、ナスパーズが同社株1億8997万株(発行済み株式総数の2%)を売り出すと発表したことなどが嫌気されている。売却総額は769億4121万香港ドル(約1兆330億円)。現地メディアによると、大株主による旧株売り出しの規模としては香港マーケットで過去最大だ。同社株の売買株数は、およそ3億800万株に上り、22日の7100万株から急増している。そのほかの構成銘柄では、アップル関連とされる小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(AACテクノロジーズ:2018/HK)と光学部品OEMメーカーの舜宇光学科技(2382/HK)がそれぞれ6.8%安、5.5%安。ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)も4.7%安と下げが目立った。同社は米国事業の売り上げが多い。また、中国商務部が23日、「米国から輸入するワインやドライフルーツ、豚肉などを対象に、最高25%の関税を上乗せする準備に入った」と発表したことも気がかり材料だ。
業種別では、家電や通信機器、半導体など製造業セクターが安い。TCL多媒体科技HD(TCLマルチメディア:1070/HK)が4.6%、海爾電器集団(ハイアール電器:1169/HK)が3.6%、創維数碼HD(スカイワース・デジタル:751/HK)が3.3%、中興通訊(ZTE:763/HK)が5.3%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.8%ずつ下落した。
海運セクターも売られる。中遠海運HD(1919/HK)が5.0%安、太平洋航運集団(2343/HK)が4.6%安、中遠海運発展(2866/HK)が4.5%安と値を下げた。
本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比3.39%安の3152.76ポイントで取引を終えた。ほぼ全面安。景気動向に敏感な資源・素材株の下げが目立っている。ITハイテク関連株、不動産株、インフラ関連株、空運株、証券株なども安い。
【亜州IR】
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