12日の香港市場概況:ハンセン1.4%高で続伸、香港銘柄に買い
[20/08/12]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 外国株
12日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比353.34ポイント(1.42%)高の25244.02ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が62.51ポイント(0.62%)高の10215.91ポイントとそろって続伸した。売買代金は1440億7500万香港ドルとなっている(11日は1413億5900万香港ドル)。(亜州リサーチ編集部)
香港経済の回復期待が強まる流れ。香港政府が11日夕方に公表した新型コロナウイルスの新規感染者は33人にとどまり、7月15日以来の低い水準となっている。香港では行動規制が強化され、飲食や観光、不動産などに大きな打撃があっただけに、コロナ感染の終息で経済も早期に持ち直すとの見方だ。
中国指標の落ち込みなどを嫌気し指数は安く推移していたものの、後場から急速に値を戻している。中国人民銀行(中央銀行)が11日に発表した金融統計では、今年7月の国内金融機関の人民元建て新規融資が市場予想以上に前月実績から縮小した。
ハンセン指数の構成銘柄では、香港拠点の金融と不動産が急伸。恒生銀行(11/HK)が5.2%高、HSBC(5/HK)が4.8%高、中銀香港(2388/HK)が3.7%高、九龍倉置業地産投資(ワーフ・リアル・エステート・インベストメント:1997/HK)が5.4%高、長江実業集団(1113/HK)が4.3%高で引けた。
セクター別では、香港拠点のアパレルや小売などが高い。佐丹奴国際(ジョルダーノ・インターナショナル:709/HK)が14.8%、I.T(999/HK)が3.1%、永旺百貨(イオン・ストアーズ・ホンコン:984/HK)が10.3%、莎莎国際HD(ササ・インターナショナル・ホールディングス:178/HK)が3.3%、利福国際集団(1212/HK)が2.0%ずつ上昇した。アパレル大手の佐丹奴国際は11日、中間業績の赤字転落を明らかにしたが、2月以降の下げが大きかったこともあり、買い戻しが加速している。
空運セクターも上げが目立つ。国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が12.0%高、中国国際航空(753/HK)が3.9%高、中国南方航空(1055/HK)が3.7%高、中国東方航空(670/HK)が2.7%高で取引を終えた。キャセイ航空は12日昼、中間決算の赤字転落を報告したが、ほぼ想定内だったこともあり、悪材料の出尽くし感が意識されている。また、香港国際空港が近く、中国本土への乗り継ぎ便を再開するもよう??と伝わったこともキャリア各社にとっての追い風だ。
半面、ITハイテク関連はさえない。「ハンセン科技指数(Hang Seng TECH Index)」は1.7%安と4日続落した。個別では、減益決算を明らかにした半導体ファウンドリ中国大手の華虹半導体(1347/HK)が10.8%安、上場来初の赤字に転落した電子書籍ストアやオンライン読書サービスを提供する閲文集団(チャイナ・リテラチュア:772/HK)が9.5%安と急落した。
一方、本土市場は続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.63%安の3319.27ポイントで取引を終えた(一時2.3%安)。医薬品株が安い。素材株、消費関連株、自動車株、防衛関連株、産金株、ハイテク株の一角なども売られた。半面、空運株は高い。不動産株、銀行・保険株、エネルギー株も買われた。
亜州リサーチ(株)
<FA>
香港経済の回復期待が強まる流れ。香港政府が11日夕方に公表した新型コロナウイルスの新規感染者は33人にとどまり、7月15日以来の低い水準となっている。香港では行動規制が強化され、飲食や観光、不動産などに大きな打撃があっただけに、コロナ感染の終息で経済も早期に持ち直すとの見方だ。
中国指標の落ち込みなどを嫌気し指数は安く推移していたものの、後場から急速に値を戻している。中国人民銀行(中央銀行)が11日に発表した金融統計では、今年7月の国内金融機関の人民元建て新規融資が市場予想以上に前月実績から縮小した。
ハンセン指数の構成銘柄では、香港拠点の金融と不動産が急伸。恒生銀行(11/HK)が5.2%高、HSBC(5/HK)が4.8%高、中銀香港(2388/HK)が3.7%高、九龍倉置業地産投資(ワーフ・リアル・エステート・インベストメント:1997/HK)が5.4%高、長江実業集団(1113/HK)が4.3%高で引けた。
セクター別では、香港拠点のアパレルや小売などが高い。佐丹奴国際(ジョルダーノ・インターナショナル:709/HK)が14.8%、I.T(999/HK)が3.1%、永旺百貨(イオン・ストアーズ・ホンコン:984/HK)が10.3%、莎莎国際HD(ササ・インターナショナル・ホールディングス:178/HK)が3.3%、利福国際集団(1212/HK)が2.0%ずつ上昇した。アパレル大手の佐丹奴国際は11日、中間業績の赤字転落を明らかにしたが、2月以降の下げが大きかったこともあり、買い戻しが加速している。
空運セクターも上げが目立つ。国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が12.0%高、中国国際航空(753/HK)が3.9%高、中国南方航空(1055/HK)が3.7%高、中国東方航空(670/HK)が2.7%高で取引を終えた。キャセイ航空は12日昼、中間決算の赤字転落を報告したが、ほぼ想定内だったこともあり、悪材料の出尽くし感が意識されている。また、香港国際空港が近く、中国本土への乗り継ぎ便を再開するもよう??と伝わったこともキャリア各社にとっての追い風だ。
半面、ITハイテク関連はさえない。「ハンセン科技指数(Hang Seng TECH Index)」は1.7%安と4日続落した。個別では、減益決算を明らかにした半導体ファウンドリ中国大手の華虹半導体(1347/HK)が10.8%安、上場来初の赤字に転落した電子書籍ストアやオンライン読書サービスを提供する閲文集団(チャイナ・リテラチュア:772/HK)が9.5%安と急落した。
一方、本土市場は続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.63%安の3319.27ポイントで取引を終えた(一時2.3%安)。医薬品株が安い。素材株、消費関連株、自動車株、防衛関連株、産金株、ハイテク株の一角なども売られた。半面、空運株は高い。不動産株、銀行・保険株、エネルギー株も買われた。
亜州リサーチ(株)
<FA>