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19日の香港市場概況:ハンセン0.7%安で3日ぶり反落、台風警報で短縮取引

注目トピックス 外国株
台風警報で短縮取引となった19日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比188.47ポイント(0.74%)安の25178.91ポイントと3日ぶり、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が112.11ポイント(1.08%)安の10313.31ポイントと7日ぶりにそれぞれ反落した。売買代金は845億8100万香港ドルとなっている(18日は1268億8300万香港ドル)。(亜州リサーチ編集部)

米中対立の警戒感がくすぶる流れ。「第1段階の通商合意」に関する米中閣僚級協議が無期限に延期されたことについて、トランプ米大統領は18日、自身がキャンセルしたとして、「中国と今は話したくない」と発言した。米商務省が17日、通信設備メーカー中国最大手の華為技術(ファーウェイ)に対する半導体輸出規制をさらに強化すると発表したことも改めて懸念されている。また、ハンセン指数は約1カ月ぶりの高値水準を回復していたこともあり、売り圧力も意識された。

なお、台風7号(ヒーゴス)の接近に伴い台風警報「シグナル8」が発令され、午前の取引は中止となっている。その後に警報は「シグナル8」から「シグナル3」に低下。香港証券取引所の規定に基づき、現地時間午後1時30分(日本時間午後2時30分)から取引が開始された。

ハンセン指数の構成銘柄では、通信キャリア大手の中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が7.7%安、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が6.9%安、紙製サニタリー用品最大手の恒安国際集団(1044/HK)が5.4%安と下げが目立った。

セクター別では、スマートフォン部材や半導体などハイテク関連が安い。上記した舜宇光学科技のほか、丘タイ科技(Qテクノロジー:1478/HK)が2.8%、富智康集団(FIHモバイル:2038/HK)が2.2%、瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が2.1%、華虹半導体(1347/HK)が4.2%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.1%ずつ下落した。スマホ部材各社やSMICは、ファーウェイに製品をそれぞれ販売しているだけに、米国の圧力による悪影響が及ぶと不安視されている。

中国保険セクターもさえない。中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が4.5%安、新華人寿保険(1336/HK)が2.9%安、中国太平保険HD(966/HK)が2.7%安、中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.4%安、中国人民財産保険(PICC:2328/HK)が2.2%安で引けた。中国人寿保険と新華人寿保険には合併観測が流れていたものの、中国人寿が18日引け後にこの観測を否定。両社株には、失望売りが広がった。

半面、中国の発電セクターは高い。華能国際電力(902/HK)が11.8%、華電国際電力(1071/HK)が9.2%、中国電力国際発展(2380/HK)が6.1%、大唐国際発電(991/HK)が5.7%ずつ値を上げた。当局の最新データによれば、8月に入ってからの電力消費量が過去最大を更新。業績期待が高まった。

一方、本土市場は5日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.24%安の3408.13ポイントで取引を終えた。保険株が下げを主導する。ITハイテク関連株、自動車株、医薬品株、不動産株、銀行・証券株なども売られた。半面、発電株は高い。農業関連株、空運株も買われた。

亜州リサーチ(株)




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