29日の香港市場概況:ハンセン0.5%安で3日続落、テンセントは最高値(訂正)
[20/10/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 外国株
29日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比122.20ポイント(0.49%)安の24586.60ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が7.90ポイント(0.08%)安の9955.46ポイントとそろって3日続落した。売買代金は1331億8600万香港ドルとなっている(28日は1326億2400万香港ドル)。
欧米の新型コロナウイルス再流行が不安視される流れ。米国では過去1週間の新規感染者数が過去最多を更新し、フランスやドイツでは感染抑制に向けた行動制限が再び強化されている。世界経済の回復が遅れると懸念された。ただ、指数は中盤から下げ幅を縮小(本土株指数は一時プラス)。中国の政策に対する期待感が支えとなっている。中国共産党の重要会議、第19期中央委員会第5回全体会議(5中全会)は本日閉幕した。米中対立や新型コロナウイルス禍で疲弊した経済を立て直すため、各種の刺激策が近く打ち出される??との見方が市場で流れている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、豚肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が5.1%安、通信キャリア大手の中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が3.5%安、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(2628/HK)が3.1%安と下げが目立っている。中国人寿に関しては、1〜9月期決算の18%減益が嫌気された。
セクター別では、中国の金融が安い。上記した中国人寿保険のほか、中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.6%、中国平安保険(2318/HK)が1.8%、中国太平保険HD(966/HK)が1.0%、中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が1.8%、中国銀行(3988/HK)が1.6%ずつ下落した。
通信キャリアや通信設備・工事など5Gネットワーク関連もさえない。前記した中国聯通のほか、中国電信(728/HK)が3.5%安、中国移動(941/HK)が1.9%安、中興通訊(ZTE:763/HK)が6.7%安、京信通信系統HD(2342/HK)が2.4%安と値を下げた。通信機器・設備メーカーのZTEについては、1〜9月期決算の34.3%減益が売り材料視されている。7〜9月期ベースでも減益だった。
半面、ハイテクやITなど「ニューエコノミー」関連の一角はしっかり。ハンセン科技指数は0.3%高と小幅ながら3日続伸した。組み入れウエート上位の銘柄では、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が0.7%高、美団(メイトゥアン:3690/HK)が6.1%高、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が1.9%高で取引を終えている。テンセントと美団は連日で上場来高値を更新した。
家電セクターも物色される。海信家電集団(921/HK)が9.9%高、TCL電子HD(1070/HK)が3.2%高、海爾電器集団(ハイアール電器:1169/HK)が2.5%高、創維集団(スカイワース・グループ:751/HK)が1.4%高で引けた。白物家電大手の海信家電集団が公表した決算では、7〜9月期ベースの業績が増益に転換。業績の持ち直しが評価された。
このほかに業績改善がみられる銘柄では、エチレンメーカーで中国最大手の中国石化上海石化(サイノペック上海石化:338/HK)は2.8%高。1〜9月期決算は赤字だったが、7〜9月期ベースでは黒字を回復した。また、風力発電プラント大手の新疆金風科技(2208/HK)が1〜9月期の30%増益を手がかりに10.5%値を上げている。
一方、本土市場は小幅ながら3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.11%高の3272.73ポイントで取引を終えた。消費関連株が高い。医薬品株、ハイテク株、インフラ関連株、証券株、銀行株の一角なども買われた。半面、保険株は安い。素材株、エネルギー株、公益株、運輸株の一角も売られた。
亜州リサーチ(株)
<FA>
欧米の新型コロナウイルス再流行が不安視される流れ。米国では過去1週間の新規感染者数が過去最多を更新し、フランスやドイツでは感染抑制に向けた行動制限が再び強化されている。世界経済の回復が遅れると懸念された。ただ、指数は中盤から下げ幅を縮小(本土株指数は一時プラス)。中国の政策に対する期待感が支えとなっている。中国共産党の重要会議、第19期中央委員会第5回全体会議(5中全会)は本日閉幕した。米中対立や新型コロナウイルス禍で疲弊した経済を立て直すため、各種の刺激策が近く打ち出される??との見方が市場で流れている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、豚肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が5.1%安、通信キャリア大手の中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が3.5%安、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(2628/HK)が3.1%安と下げが目立っている。中国人寿に関しては、1〜9月期決算の18%減益が嫌気された。
セクター別では、中国の金融が安い。上記した中国人寿保険のほか、中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.6%、中国平安保険(2318/HK)が1.8%、中国太平保険HD(966/HK)が1.0%、中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が1.8%、中国銀行(3988/HK)が1.6%ずつ下落した。
通信キャリアや通信設備・工事など5Gネットワーク関連もさえない。前記した中国聯通のほか、中国電信(728/HK)が3.5%安、中国移動(941/HK)が1.9%安、中興通訊(ZTE:763/HK)が6.7%安、京信通信系統HD(2342/HK)が2.4%安と値を下げた。通信機器・設備メーカーのZTEについては、1〜9月期決算の34.3%減益が売り材料視されている。7〜9月期ベースでも減益だった。
半面、ハイテクやITなど「ニューエコノミー」関連の一角はしっかり。ハンセン科技指数は0.3%高と小幅ながら3日続伸した。組み入れウエート上位の銘柄では、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が0.7%高、美団(メイトゥアン:3690/HK)が6.1%高、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が1.9%高で取引を終えている。テンセントと美団は連日で上場来高値を更新した。
家電セクターも物色される。海信家電集団(921/HK)が9.9%高、TCL電子HD(1070/HK)が3.2%高、海爾電器集団(ハイアール電器:1169/HK)が2.5%高、創維集団(スカイワース・グループ:751/HK)が1.4%高で引けた。白物家電大手の海信家電集団が公表した決算では、7〜9月期ベースの業績が増益に転換。業績の持ち直しが評価された。
このほかに業績改善がみられる銘柄では、エチレンメーカーで中国最大手の中国石化上海石化(サイノペック上海石化:338/HK)は2.8%高。1〜9月期決算は赤字だったが、7〜9月期ベースでは黒字を回復した。また、風力発電プラント大手の新疆金風科技(2208/HK)が1〜9月期の30%増益を手がかりに10.5%値を上げている。
一方、本土市場は小幅ながら3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.11%高の3272.73ポイントで取引を終えた。消費関連株が高い。医薬品株、ハイテク株、インフラ関連株、証券株、銀行株の一角なども買われた。半面、保険株は安い。素材株、エネルギー株、公益株、運輸株の一角も売られた。
亜州リサーチ(株)
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