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30日の香港市場概況:ハンセン0.6%安で3日続落、不動産と自動車に売り

注目トピックス 外国株
6月30日の香港市場は、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前日比166.15ポイント(0.57%)安の28827.95ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が93.91ポイント(0.87%)安の10663.39ポイントとそろって3日続落した。売買代金は1403億香港ドルと低水準が続いている(29日は1461億2600万香港ドル)。


休場前に買い手控えムードが広がる流れ。香港市場はあす7月1日、香港特別行政区成立記念日により休場となる。北京市などで1日、中国共産党創立100年式典が行われることもあり、全体として様子見気分が漂った。世界経済の回復遅れも警戒される。欧州やアジアの一部では、感染力の強い新型コロナウイルス変異種(デルタ株)が流行し、行動規制を再び強化した。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。中国景気の先行きが楽観されている。世界銀行は29日、中国の2021年国内総生産(GDP)成長率予想を8.5%と予測し、今年3月時点の予測値から0.4ポイント上方修正した。なお、朝方公表された中国指標に関しては、6月の製造業PMI(国家統計局などが集計)がやや上振れる半面、同月の非製造業PMIは下振れている。強弱感の分かれる内容となる中、相場に対する影響は限定された。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、紙製サニタリー用品最大手の恒安国際集団(1044/HK)が4.4%安、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)と民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)がそろって3.4%安、太陽光発電用ガラス基板メーカーの信義光能HD(シンイ・ソーラー・ホールディングス:968/HK)が3.1%安と下げが目立った。


セクター別では、中国の不動産が安い。上記した華潤置地のほか、中国恒大集団(3333/HK)が4.0%、中国金茂HD(817/HK)が2.6%、龍湖集団HD(960/HK)が2.5%、合景泰富地産HD(KWGプロパティーホールディング:1813/HK)が2.3%、万科企業(2202/HK)が1.6%ずつ下落した。


中国自動車セクターの一角もさえない。前記した吉利汽車のほか、長城汽車(2333/HK)が2.3%安、五菱汽車集団HD(ウーリン・モーターズ・ホールディングス:305/HK)が2.1%安、比亜迪(BYD:1211/HK)が1.9%安、東風汽車集団(489/HK)が1.7%安で引けた。


半面、マカオのカジノ銘柄は高い。澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)と銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)がそろって4.4%、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が2.2%、永利澳門(ウィン・マカオ:1128/HK)が1.8%ずつ上昇した。香港では22日間にわたって新型コロナウイルスの「市中感染ゼロ」が続いている。一部メディアは30日、香港とマカオの両政府が7月中にも往来制限を緩和する見込みと報じた。


一方、本土市場は3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.50%高の3591.20ポイントで取引を終了した。ハイテク株が高い。資源・素材株、銀行株、証券株、海運株なども買われた。半面、消費関連株の一角は安い。保険株、医薬品株、不動産株も売られた。

亜州リサーチ(株)



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