肺がんの生存率を大幅に向上させるAKT-DC療法の実用化に向けて
[21/06/10]
提供元:共同通信PRワイヤー
提供元:共同通信PRワイヤー
エラスムス大学医療センターロッテルダムとの共同研究開始のお知らせ
2021年6月10日
バイオアクセル株式会社
この度バイオアクセル株式会社(本社所在地:京都府京都市、代表取締役:平林 茂)は、AKT-DC療法のEUにおける臨床応用実用化のための前臨床試験に対して、当社が有する免疫細胞の培養・活性化技術を供与することになりました。
本共同研究は、オランダのエラスムス大学医療センター・ロッテルダム(EMC Rotterdam)のProf. Dr. Joachim Aerts(ヨアヒム・アーツ教授)が主導し、ベルギーのブリュッセルに本拠を置くACF(the Anticancer Fund:アンチ・キャンサー・ファンド)の資金協力をいただき実現いたしました。
ACFは利益を追求せず、真にがんの患者さんのために貢献できる技術や研究に対して資金を供給しているファンドです。ACFの責任者の一人であるDr, An Van Nuffel(アン・ニューヘル博士)に、論文に示されている高い治療効果を認めていただき今回の運びとなりました。
AKT-DC(Activated Killer T-cell &Dendritic Cell)療法は、肺がんの患者さんの手術時に採取した腫瘍所属リンパ節を利用し、免疫細胞の一種であるTリンパ球を主に培養、活性化し、患者さんへ点滴で戻すことにより手術後の再発や進行を抑制することを目的とする治療法です。
がんの所属リンパ節には、がん細胞を特異的に認識したTリンパ球や樹状細胞が数多く存在していると考えられています。腫瘍による免疫抑制により、活性化できずに眠っている状態であるとも考えられています。 所属リンパ節のうち、 がんによる抑制効果が比較的少ないと考えられるリンパ節内の樹状細胞やTリンパ球を抑制のない体外で強力に活性化し、腫瘍の特徴を特異的に認識して攻撃できるCTL(Cytotoxic T Lymphocyte:細胞障害性T細胞)を高率で誘導していき、再発の芽を摘んでいくという考え方の治療法です。また、この形で誘導できるリンパ球はCTLのみならず、メモリーT細胞という長期間体内に滞在し、再発を監視してくれるTリンパ球の誘導も可能であると考えられています。
日本では、2007年〜2012年にかけ、千葉県がんセンターにおいて、同副センタ―長であった木村秀樹博士(呼吸器外科)の主導のもと国の先進医療として行われてきました。フェーズ?スタディとして行われてきた結果をもとにした論文は、世界的に高い評価を得ており、世界肺がん学会(WCLC)などでも注目を集めた研究成果でした。
肺がんは、難治性のがんの一つであり国内でも死亡者数がもっとも多く、根治をめざす療法である手術後の再発も非常に高いがんです。再発すれば確立された根治療法はなく、そのため再発を高率で予防できる治療法は患者さんへの希望となります。年々開発される新薬が高額なため、再発が予防できれば大幅な医療費の削減も可能になります。その意味でも期待される治療法であると考えています。
参考資料の論文内でのグラフは、ハザードレシオで0.451という全生存率と0.473という再発予防効果とを表しています。どちらも非常に高い治療効果を示しています。
下記グラフ 参照
再発が、なければ根治ということになります。単純計算でも標準的に本治療法が適応となれば、国内だけでも年間1万人以上の肺がんの患者さんの命を救える計算になります。また論文には標準的に手術適応とされない、進行している?A期の患者さんに対しても、術後の再発予防効果が示されております。今まで根治をあきらめていた患者さんへ手術適応への道を開くことができます。京都大学の本庶佑博士がノーベル賞を受賞し、製薬化されたオブジーボが、免疫チェックポイント阻害剤ということで、製薬企業の多くの目は免疫系の薬剤に向かっています。第4の選択肢と言われてきた免疫療法は、今や「免疫を抜きにしたがん治療はあり得ない」というところまできました。
本治療は、肺がんにかかわらず固形がんの種類を選ばず活用できる技術であると考えています。今回の共同研究を通して、本治療の国際的評価を確立させ、広く細胞医療としての免疫療法の普及を目的としています。
全生存率
治療群 A ?
対照群 B ---
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202105285561-O2-ywFqF32K】
無再発生存率
治療群 A ?
対照群 B ---
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202105285561-O5-FR1MWHWD】
Randomized controlled phase III trial of adjuvant chemo?immunotherapy with activated cytotoxic T cells and dendritic cells from regional lymph nodes of patients with lung cancer
(Cancer Immunology, Immunotherapy ISSN 0340-7004 DOI 10.1007/s00262-018-2180-6)
会社概要
バイオアクセル株式会社
代表取締役:平林 茂
所在地:京都府京都市西京区御陵大原1-36京大桂ベンチャープラザ北館301号
URL:https://www.bioaccell.com/
バイオアクセル株式会社は、京大桂ベンチャープラザに拠点を置く、スタートアップのバイオベンチャー企業です。がん治療を目的とした第三種再生医療として医療機関の依頼に基づき免疫細胞の培養・加工を行っています。
2021年6月10日
バイオアクセル株式会社
この度バイオアクセル株式会社(本社所在地:京都府京都市、代表取締役:平林 茂)は、AKT-DC療法のEUにおける臨床応用実用化のための前臨床試験に対して、当社が有する免疫細胞の培養・活性化技術を供与することになりました。
本共同研究は、オランダのエラスムス大学医療センター・ロッテルダム(EMC Rotterdam)のProf. Dr. Joachim Aerts(ヨアヒム・アーツ教授)が主導し、ベルギーのブリュッセルに本拠を置くACF(the Anticancer Fund:アンチ・キャンサー・ファンド)の資金協力をいただき実現いたしました。
ACFは利益を追求せず、真にがんの患者さんのために貢献できる技術や研究に対して資金を供給しているファンドです。ACFの責任者の一人であるDr, An Van Nuffel(アン・ニューヘル博士)に、論文に示されている高い治療効果を認めていただき今回の運びとなりました。
AKT-DC(Activated Killer T-cell &Dendritic Cell)療法は、肺がんの患者さんの手術時に採取した腫瘍所属リンパ節を利用し、免疫細胞の一種であるTリンパ球を主に培養、活性化し、患者さんへ点滴で戻すことにより手術後の再発や進行を抑制することを目的とする治療法です。
がんの所属リンパ節には、がん細胞を特異的に認識したTリンパ球や樹状細胞が数多く存在していると考えられています。腫瘍による免疫抑制により、活性化できずに眠っている状態であるとも考えられています。 所属リンパ節のうち、 がんによる抑制効果が比較的少ないと考えられるリンパ節内の樹状細胞やTリンパ球を抑制のない体外で強力に活性化し、腫瘍の特徴を特異的に認識して攻撃できるCTL(Cytotoxic T Lymphocyte:細胞障害性T細胞)を高率で誘導していき、再発の芽を摘んでいくという考え方の治療法です。また、この形で誘導できるリンパ球はCTLのみならず、メモリーT細胞という長期間体内に滞在し、再発を監視してくれるTリンパ球の誘導も可能であると考えられています。
日本では、2007年〜2012年にかけ、千葉県がんセンターにおいて、同副センタ―長であった木村秀樹博士(呼吸器外科)の主導のもと国の先進医療として行われてきました。フェーズ?スタディとして行われてきた結果をもとにした論文は、世界的に高い評価を得ており、世界肺がん学会(WCLC)などでも注目を集めた研究成果でした。
肺がんは、難治性のがんの一つであり国内でも死亡者数がもっとも多く、根治をめざす療法である手術後の再発も非常に高いがんです。再発すれば確立された根治療法はなく、そのため再発を高率で予防できる治療法は患者さんへの希望となります。年々開発される新薬が高額なため、再発が予防できれば大幅な医療費の削減も可能になります。その意味でも期待される治療法であると考えています。
参考資料の論文内でのグラフは、ハザードレシオで0.451という全生存率と0.473という再発予防効果とを表しています。どちらも非常に高い治療効果を示しています。
下記グラフ 参照
再発が、なければ根治ということになります。単純計算でも標準的に本治療法が適応となれば、国内だけでも年間1万人以上の肺がんの患者さんの命を救える計算になります。また論文には標準的に手術適応とされない、進行している?A期の患者さんに対しても、術後の再発予防効果が示されております。今まで根治をあきらめていた患者さんへ手術適応への道を開くことができます。京都大学の本庶佑博士がノーベル賞を受賞し、製薬化されたオブジーボが、免疫チェックポイント阻害剤ということで、製薬企業の多くの目は免疫系の薬剤に向かっています。第4の選択肢と言われてきた免疫療法は、今や「免疫を抜きにしたがん治療はあり得ない」というところまできました。
本治療は、肺がんにかかわらず固形がんの種類を選ばず活用できる技術であると考えています。今回の共同研究を通して、本治療の国際的評価を確立させ、広く細胞医療としての免疫療法の普及を目的としています。
全生存率
治療群 A ?
対照群 B ---
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202105285561-O2-ywFqF32K】
無再発生存率
治療群 A ?
対照群 B ---
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202105285561-O5-FR1MWHWD】
Randomized controlled phase III trial of adjuvant chemo?immunotherapy with activated cytotoxic T cells and dendritic cells from regional lymph nodes of patients with lung cancer
(Cancer Immunology, Immunotherapy ISSN 0340-7004 DOI 10.1007/s00262-018-2180-6)
会社概要
バイオアクセル株式会社
代表取締役:平林 茂
所在地:京都府京都市西京区御陵大原1-36京大桂ベンチャープラザ北館301号
URL:https://www.bioaccell.com/
バイオアクセル株式会社は、京大桂ベンチャープラザに拠点を置く、スタートアップのバイオベンチャー企業です。がん治療を目的とした第三種再生医療として医療機関の依頼に基づき免疫細胞の培養・加工を行っています。