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リンヴォック(R)について、アトピー性皮膚炎の成人患者を対象とする第IIIb相直接比較試験データを公開

2021年9月1日
アッヴィ合同会社

リンヴォック(R)(ウパダシチニブ水和物)について、アトピー性皮膚炎の成人患者さんを対象とする第IIIb相直接比較試験においてデュピクセント(R)(デュピルマブ)に対し主要評価項目とすべての順位付け副次評価項目で優越性を示したデータをJAMA Dermatology誌に公開
●16週時における皮膚症状の改善率およびかゆみの軽減率は、デュピルマブ(300 mg、2週間に1回投与)単剤療法と比較して、ウパダシチニブ(30 mg、1日1回投与)単剤療法で有意に高い結果1
●デュピルマブと比較して、ウパダシチニブを投与された患者さんでは、2週時の皮膚症状の改善(EASI 75)および1週時のかゆみの軽減を含む早期で有意な結果を示す1
●ウパダシチニブの安全性プロファイルは、これまでに実施されたアトピー性皮膚炎を対象とする試験の結果と一貫しており、安全性に関する新たなリスクは認められず1-3

イリノイ州ノースシカゴ、2021年8月4日(米国時間)−グローバルな研究開発型のバイオ医薬品企業であるアッヴィ(NYSE: ABBV)は、全身療法の対象となる中等症から重症のアトピー性皮膚炎の成人患者さんを対象に、リンヴォック(R)(ウパダシチニブ、30 mg、1日1回投与)とデュピクセント(R)(デュピルマブ、300 mg、2週間に1回投与)の有効性および安全性をいずれも単剤療法で比較検討した第IIIb相Heads Up試験の24週間の結果が、JAMA Dermatology誌に公開されたことを発表しました。

本誌では、これまでに発表されたトップライン結果の詳細が公開され、主要評価項目である16週時における湿疹面積・重症度指数のベースラインからの75%以上の改善(EASI 75)が認められた患者さんの割合について、ウパダシチニブ(30 mg、1日1回投与)が、デュピルマブに対して優越性を示したことが報告されました1。16週時にEASI 75を達成した患者さんの割合は、デュピルマブ群の61%に対し、ウパダシチニブ群では71%でした1。さらに、16週間を通してかゆみの早期軽減および皮膚症状の早期改善率を含むすべての順位付け副次評価項目について、デュピルマブと比較してウパダシチニブは統計学的に有意な高い有効性を示しました1。

Heads Up試験の治験責任医師でありオレゴンメディカルリサーチセンター(オレゴン州ポートランド)のセンター長であるAndrew Blauvelt氏、MD、MBAは次のように述べています。「本試験では、1週時にかゆみの軽減を認めた患者さんおよび2週時に皮膚症状の改善を認めた患者さんによりウパダシチニブ30 mgがデュピルマブと比較して速やかに有効性を示すことが明らかになりました。さらに、ウパダシチニブを投与された患者さんは、投与開始後16週までの皮膚症状の改善についてEASI 90および100といった高い指数をより高い割合で達成しました。本比較試験で得られた重要な知見は、医師が患者さんとともにアトピー性皮膚炎の治療目標を定める上で参考となるでしょう」

主な順位付け副次評価項目の結果は以下の通りです。
●投与 1週間後の、かゆみの軽減(最悪のかゆみの数値評価スケールスコア(NRS)を用いて測定)は、デュピルマブ群の9%に対し、ウパダシチニブ30 mg群では31%でした(p<0.001)1
●投与2週間後にEASI 75を達成した患者さんの割合は、デュピルマブ群の18%に対し、ウパダシチニブ群では44%(p<0.001)1でした
●16週時における皮膚症状の喪失(EASI 100、p<0.001)および皮膚症状のほぼ喪失(EASI 90、p<0.001)を達成した患者さんの割合は、デュピルマブ群ではそれぞれ8%と39%であったのに対して、ウパダシチニブ群ではそれぞれ28%および61%でした1

ウパダシチニブの安全性プロファイルは、ピボタル第III相試験(Measure Up 1試験、Measure Up 2試験およびAD Up試験)で認められた結果と一貫性を示しました1-3。16週時までに最も多く報告された有害事象は、ウパダシチニブ群では、ざ瘡、デュピルマブ群では結膜炎でした1。重篤な有害事象を発現した患者さんの割合は、ウパダシチニブ群では2.9%、デュピルマブ群では1.2%でした1。両群において、重篤な感染症が稀に報告されました(ウパダシチニブ群で1.1%およびデュピルマブ群で0.6%)1。ウパダシチニブを投与された患者さんで、A型インフルエンザに関連した気管支肺炎による投与期間中の死亡が1例報告されました1。悪性腫瘍はウパダシチニブ群では報告されず、デュピルマブ群では非黒色腫皮膚がんが1例報告されました1。いずれの群でも、主要な心血管事象や静脈血栓塞栓症は報告されませんでした1。

Heads Up試験について1
Heads Up試験は、中等症から重症のアトピー性皮膚炎の成人患者さんを対象とした第IIIb相、多施設共同、無作為化、二重盲検、ダブルダミー、実薬対照試験です。患者さんを無作為に割り付け、ウパダシチニブ(30 mg、1日1回、経口投与)またはデュピルマブ(300 mg、2週間に1回、皮下注射)のいずれかを24週間投与しました。デュピルマブ群には、ベースライン時に初回用量として600 mgを投与し、その後は300 mgを2週間に1回投与しました。本Heads Up試験にはダブルダミーデザインを用いており、すべての患者さんに他方の製剤のプラセボを投与しました。

主要評価項目は、16週時にEASI 75を達成した患者さんの割合としました。順位付け副次評価項目は、1週時、4週時、16週時における最悪のかゆみのNRS(週平均)のベースラインからの変化率、16週時にEASI 100およびEASI 90を達成した患者さんの割合、2週時にEASI 75を達成した患者さんの割合、16週時における最悪のかゆみのNRS(週平均)の4点以上の改善としました。24週時の追加評価項目は、EASI 75、EASI 90、EASI 100を達成した患者さんの割合および最悪のかゆみのNRS(週平均)のベースラインからの改善率としました。本試験の詳細情報は、www.clinicaltrials.gov(NCT03738397)で参照できます。

リンヴォック(ウパダシチニブ水和物)4について
アッヴィの科学者が発見し開発したリンヴォックは、選択的かつ可逆的なヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬で、複数の免疫関連炎症性疾患を対象に研究が行われています。ヒト細胞を用いた分析系において、リンヴォックは機能的選択性を示し、JAK2を介してシグナルを伝達するサイトカイン受容体と比較して、JAK1またはJAK1/3を介するシグナル伝達を選択的に阻害しました。リンヴォック15 mgは、中等度から重度の活動性関節リウマチの成人患者さんの治療薬として米国食品医薬品局(FDA)の承認を受けました。また、中等度から重度の活動性関節リウマチの成人患者さん、活動性関節症性乾癬(乾癬性関節炎)の成人患者さん、活動性強直性脊椎炎の成人患者さんの治療薬として、欧州医薬品庁(EMA)の承認を得ています。

中等症から重症のアトピー性皮膚炎を対象とするリンヴォックの使用は承認されておらず、その安全性および有効性を米国食品医薬品局および欧州医薬品庁が評価している段階です。2021年6月、欧州医薬品庁の医薬品委員会(CHMP)は、中等症から重症のアトピー性皮膚炎の治療薬としてリンヴォックの承認を推奨する肯定的見解を採択しました。(2021年8月4日現在)

関節リウマチ、アトピー性皮膚炎、関節症性乾癬(乾癬性関節炎)、体軸性脊椎関節炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、巨細胞性動脈炎、高安動脈炎を対象とするリンヴォックの第III相試験が進行中です5-12。

米国におけるリンヴォックの使用および重要な安全性情報
リンヴォックは、中等度から重度の関節リウマチを有し、メトトレキサートで効果不十分または不耐容であった成人患者さんの治療に使用する処方薬です。18歳未満の小児に対するリンヴォックの安全性および有効性は確立されていません。

リンヴォックについて認識しておくべき最も重要な情報はどのようなものでしょうか?
リンヴォックは、感染症に対する免疫系の能力を弱める可能性がある薬剤です。何らかの感染症にかかっている場合は、担当の医療従事者の許可がない限り、リンヴォックの服用を開始しないでください。
●リンヴォックを服用している患者さんの一部で、結核(TB)や細菌、真菌またはウイルスが原因となり全身に広がる感染症を含む重篤な感染症が発生しています。これらの感染症により死亡例もあります。担当の医療従事者は、リンヴォックの投与開始前にあなたが結核に感染しているか検査し、リンヴォック投与中に結核の徴候や症状があるか慎重に確認しなければなりません。またリンヴォックを服用している患者さんで、帯状疱疹の発現するリスクが増加する可能性があります。
●リンヴォックを服用している患者さんで、リンパ腫や皮膚がんを含むその他のがんが発生することがあります。
●リンヴォックを服用している患者さんの一部で、脚または肺の静脈や動脈に血栓が生じる可能性があります。これにより、生命を脅かす、または死に至る可能性があります。
●胃または腸に裂傷が生じることがあります。また、一部の臨床検査結果に変化が生じることがあります。担当の医療従事者は、リンヴォックの投与前および投与中に、血液検査を行う必要があります。血液検査の結果に変化が認められた場合、必要に応じて一定期間、リンヴォックの投与中断が必要になる可能性があります。

リンヴォックの服用開始前にどのようなことを担当の医療従事者に伝えるべきですか?
次のような場合は、担当の医療従事者に伝えてください。
●感染症の治療を受けている、治らない感染症がある、再発する感染症がある、または次のような感染症の症状がある場合。
○熱、発汗または悪寒
○息切れ
○皮膚の熱感、発赤もしくは疼痛、または身体部位の痛み
○筋肉痛
○疲労感
○血液の混じった痰
○下痢または胃痛
○咳嗽
○体重減少
○排尿時の灼熱感または通常より頻繁な排尿
●結核感染している、または結核患者さんと緊密に接触している場合。
●何らかのがん、B型もしくはC型肝炎、帯状疱疹、脚や肺の静脈血栓、憩室炎(大腸の一部の炎症)、または胃潰瘍もしくは腸の潰瘍の既往歴がある場合。
●肝機能障害、血球数の減少、糖尿病、慢性肺疾患、HIV、免疫系の弱体化など、他の病状がある場合。
●特定の真菌感染にかかるリスクを増加させる地域、例えばオハイオ川流域、ミシシッピ川流域、南西部に在住、もしくは在住していた、または旅行したことがある場合。これらの地域に行ったことがあるか不確かな場合は、担当の医療従事者にご相談ください。
●最近ワクチン接種を受けた、またはワクチン接種を予定がある場合。リンヴォックを服用する患者さんは生ワクチン接種を受けてはいけません。
●妊娠している、または妊娠を計画している場合。動物を用いた試験に基づくと、リンヴォックは胎児に害を及ぼすおそれがあります。担当の医療従事者は、リンヴォックの投与開始前にあなたが妊娠しているかどうか検査します。リンヴォック投与中と最終投与後少なくとも4週間は、妊娠を避けるため効果的な避妊を行ってください。
●授乳中である、または授乳を予定している場合。リンヴォックは母乳に移行する可能性があります。リンヴォック投与中と最終投与後少なくとも6日間は授乳しないでください。

処方薬、市販薬、ビタミン剤、ハーブサプリメントを含む、服用中の薬剤すべてを医療従事者に伝えてください。リンヴォックと他剤が互いに影響し合い、副作用を引き起こすおそれがあります。

特に、次のような薬剤を服用している場合は、担当の医療従事者にお伝えください。
●真菌感染または細菌感染に対する薬剤
●リファンピシンまたはフェニトイン
●免疫系に影響を及ぼす薬剤

これらの薬剤を服用しているか不確かな場合は、担当の医療従事者または薬剤師にご相談ください。

リンヴォックの服用開始後にどのようなことを担当の医療従事者に伝えるべきですか?
次のような場合は、直ちに担当の医療従事者に連絡してください。
●何らかの感染症の症状が認められた場合。リンヴォックにより、感染症にかかりやすくなることがあります。また、感染症を悪化させることがあります。
●リンヴォックの服用期間中に、次のような血栓の徴候または症状を認めた場合。
○腫脹
○原因不明の突然の胸痛
○脚の痛みまたは圧痛
○息切れ
●引かない発熱または治らない腹部の痛みがあった場合、および排便習慣の変化があった場合。

リンヴォックの主な副作用は、どのようなものですか?
主な副作用としては、上気道感染(感冒、副鼻腔感染)、悪心、咳嗽、発熱などがあります。この他にもリンヴォックの副作用が発生する可能性があります。

リンヴォックは、1日1回の服用です。食前食後は問いません。錠剤を分割したり、潰したり、砕いたり、噛み砕いたりしないでください。担当の医療従事者の指示通りにリンヴォックを服用してください。

リンヴォックについての、詳細な処方情報、および患者向け医薬品ガイドをご参照ください。

本情報は、リンヴォックについて知っておくべき最も重要な情報です。詳しい情報については、担当の医療従事者にお尋ねください。処方薬の副作用を米国食品医薬品局に報告することが奨励されています。www.fda.gov/medwatchをご覧いただくか、1-800-FDA-1088にお電話ください。

薬剤の支払いが難しい場合は、アッヴィがお手伝いできるかもしれません。詳細については、AbbVie.com/myAbbVieAssist をご参照ください。

アッヴィについて
アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製と提供、そして未来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。患者さん一人ひとりの人生を豊かなものにするため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、がん、神経疾患、アイケア、ウイルス、ウイメンズヘルス、消化器疾患、さらにアラガンエステティクスポートフォリオの製品・サービスです。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。Twitterアカウント@abbvie、Facebook、LinkedInやInstagramでも情報を公開しています。

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