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トレンド映すフラワー・オブ・ザ・イヤーOTA2018結果発表

“2018年 トレンドの花決定”

日本一の花き取扱い高を誇る卸売市場株式会社大田花き(おおたかき)が、この1年に流通した花きの中から、最も高く評価された品種、またそれを出荷した生産者を選出。国産、輸入品を含むおよそ20万点にも及ぶ候補の中から、次の4組がフラワー・オブ・ザ・イヤーOTAを受賞しました。日々の膨大な買い上げデータとバイヤーによる投票から選出されたもので、極めて客観性が高く、花きマーケットにおけるトレンドの花として捉えることができます。トレンドのキーワードは「自然体」。柔らかなラインと中小輪がトレンドのファクターです。
また、このトレンドを生産サイドにフィードバックし、今後の作付けに生かしていただくことを目的としています。




【最優秀賞】スプレーカーネーション ‘あられ’
生産者:常陸野カーネーション組合 様(茨城県)

[画像1: https://prtimes.jp/i/39845/1/resize/d39845-1-502515-0.jpg ]

小美玉市、土浦市、稲敷市など茨城県内に広く点在するカーネーション専門の生産者で構成されるグループ。本年で創設44年目を迎えます。輸入品が過半数を占め、一層競争が激化しているスプレーカーネーションにおいては、独自性を出していくことが必須。作りや品質ばかりでなく、とりわけ品種においても差別化を図り、いかにオリジナリティを高めていくかが課題です。常陸野カーネーション組合様は、自ら育種を手掛け、高い生産技術をグループ内で共有することで、競争優位に導きました。結果、展開の早い供給型の苗に振り回されることなく、売れるものを作り続けていくという生産プランを実現し、実需者に高い支持を得ました。この‘あられ’という品種ももちろん当組合のオリジナル品種。黄色い花弁の縁にほんのりとオレンジ色が載っているのが特徴です。1本の茎への花付きも良く、スプレーカーネーションの中では輪サイズも大きいことから汎用性が高く、広いシーンで重宝されています。
茨城県の生産者様のご受賞は、2013年以来史上2組目です。


【優秀賞】 カラー ‘サッポロ’
JA北いしかり当別花卉生産組合 様(北海道)

[画像2: https://prtimes.jp/i/39845/1/resize/d39845-1-631460-2.jpg ]

創設47年を迎える北海道随一の多品目生産地。オリエンタルユリやカーネーション、デルフィニウム、カスミソウなど、20品目ほどの花きを生産されています。その中でも、カラーはJA北いしかり様にとって一大生産品目の一つ。その中でも圧倒的に多いのが、今回受賞した‘サッポロ’という品種です。‘サッポロ’は写真の通り純白の品種。苞(ほう;花弁のような白い部分)の巻きがふんわりと柔らかく、エレガントな佇まいが特徴的です。また、カラーの白品種は一般的に、時間の経過とともに変色することがよくありますが、‘サッポロ’は純白のままキープする点が高く評価されています。この純白の‘サッポロ’の出荷量をブライダルシーズンに増やし、市場のニーズに応えようという取り組みが今回の結果に結びつきました。茎も長くて丈夫なので、小売り・冠婚葬祭問わず、広く重宝されています。
北海道の生産者さまのご受賞は、2012年に続き史上2組目です。


【特別賞】フリージア ユーロスタイル(仕立ての方法)
高成園(こうせいえん) 高舘(たかだち)雅実(まさみ)様(埼玉県)

[画像3: https://prtimes.jp/i/39845/1/resize/d39845-1-869453-3.jpg ]

急激に生産量が減少しているフリージア。2017年の出荷量(東京都中央卸売市場全5市場合計)は、2003年の4割程度にまで落ち込んでいます。
このような極端なフリージアマーケットの低迷を受け、高舘様は生活者に楽しんでもらえるフリージアはどうあるべきかと思案。花の大きさ、花びらの枚数、ツボミの数、強固な茎の体幹(軸の強さ)、芳純な香りなど、フリージア本来の魅力を最大限に引き出すため、試行錯誤の上、世界標準に倣い、1つの球根から複数本採花できる仕立てを採用。これをユーロスタイルとオリジナル名を付けブランドを確立。通常草丈40-50cmで出荷されるフリージアですが、高成園様の場合、圃場で1メートル以上にじっくり大きく育て、十分栄養を蓄えてから出荷するので、ツボミもすべてのちに開花します。1本が60-70cmの草丈にもなり、枝分かれした複数の花茎があるのが特徴です。このスタイルは、従来のフリージアの概念を変え、マーケットに風穴を開けました。また、茎がタテに伸びる草姿も今後のトレンドにマッチしていくものと思われ、将来の販売にぜひ期待しています。
主な出荷期は、2月中下旬から4月中旬のおよそ2か月間。
埼玉県の受賞は2007年以来史上2組目です。


【新商品奨励賞】 スイートピー ‘ブルーフレグランス(R)’
宮崎中央農業協同組合様(宮崎県)


[画像4: https://prtimes.jp/i/39845/1/resize/d39845-1-677973-4.jpg ]

宮崎県における花き生産は盛ん(全国13位;2017年農林水産省)ですが、中でもスイートピーの生産は圧倒的に全国第一位を誇ります。本アワードの受賞は宮崎県として、史上初の快挙です。
赤いスイートピーは有名でも、青系のスイートピーはマーケットに新しく、衝撃を与えました。花色は透明感があり、どのような色とも調和が取れる一方で、アクセントにもなり、また柔らかな曲線を描くステムは空間を捉え、コーディネートする花材として存在感を放ちます。今後、幸せを呼ぶ青い花(something blue)の花材として、春の結婚式等には活躍するものと期待されます。甘いマスカットのような芳香も特徴的。
ブルーフレグランス(R)は商標名です。流通期は主に2-4月頃。


【フラワートレンド分析  キーワードは“自然体”】〜“柔らかなライン”と“中小輪”がキーファクター〜
フラワートレンドのキーワードは“自然体”。作り上げられた人工的なものより、昔からあるような自然体の雰囲気を持つことがキーファクターです。例えば、柔らかなラインを描く草姿(そうし)、ほかの花との調和取りやすいよう大きすぎない“中小輪”サイズの花などです。数年前の大輪ブームのトレンドから大きな変化を見て取ることができます。
この度の受賞品種はいずれも、茎から花のヘッドにかけて柔和なラインを描くのが特徴です。元々の植物が持つ草姿を生かすデザインが主流となりつつある今、自然の姿を残しつつ、どのような花とも合わせやすく、汎用性が高いこと、また色・サイズともに調和を取りやすいアイテムが高い評価を得ました。

【表彰式開催概要】
◆開催日時     2018年12月7日(金) 朝6時50分から-7時00分(セリ開始前)
◆場   所     株式会社 大田花き せり室にて(東京都中央卸売市場大田市場花き棟内)
◆主   催     株式会社 大田花き
◆運   営     株式会社 大田花き花の生活研究所
◆表   彰     株式会社大田花き代表執行役社長磯村より各受賞者へ賞状とトロフィーの授与
◆来 場 者     受賞者全組来場される予定
           ※表彰式後、7時ぎから10時30分頃まで受賞者様への取材が可能です。
◆予想動員 350人から400人 (当日のせり参加買参人数の見込み)
◆当日問い合わせ 株式会社大田花き花の生活研究所 桐生(電話:080-4354-3091)
※表彰式の撮影・ご取材をしていただける場合は、ご面倒でも事前にご連絡をいただけると幸いです。
◆URL http://otakaki.co.jp/flower/(本年の結果は12月7日以降に掲載されます)
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