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一般財団法人全日本あか毛和牛協会があか毛和牛の特性に合わせた「評価基準」を新たに策定 〜あか毛和牛の魅力である「のびのび育てた、おいしい赤身。」の提供を目指す〜




日本固有の和牛のひとつ「あか毛和牛(褐(あか)毛(げ)和種)」の地位向上を目指し、2011年3月に設立した「一般財団法人全日本あか毛和牛協会(代表理事 穴見盛雄)」(以下:全日本あか毛和牛協会)は、あか毛和牛の特性に合わせた独自の評価基準を、新たに策定いたしました。また2011年11月にオープンする公式サイトに、独自の情報提供システム「あか毛和牛なび」を開設し、日本全国に流通しているあか毛和牛に関する情報提供を行います。

-背景と経緯-
熊本や北海道などを主産地とする「あか毛和牛」は、放牧に適し、その肉質は黒毛和種と異なる、うま味豊かな赤身を特徴としています。しかし、現在日本国内における「あか毛和牛」の飼養頭数は25,000頭を下回り、180万頭を超える黒毛和牛と比較すると、普及は極めて低い状況です。また、黒毛和牛が和牛市場の主流となるなかで、「あか毛和牛」の生産者が黒毛和牛に転換する傾向も見られ、全体の飼育頭数が減少しています。この状況を打開すべく、「あか毛和牛」の地位向上を目指し、生産地域の壁を越え、全国の生産者が一体となり、全国的な普及を目指す「全日本あか毛和牛協会」を2011年3月に設立いたしました。
全日本あか毛和牛協会では、生産を目指すあか毛和牛を「のびのび育てた、おいしい赤身。」と定義し、あか毛和牛の最大の魅力である「ヘルシーでおいしい」赤身を届けるために、あか毛和牛本来の特性を生かした、自然の中で「健康に育てる」生産法、そしてそれを成し遂げるために必要となる「生産者の思い」を支えていきたいと考えています。
  その最初の取り組みとして、あか毛和牛の肉質のみならず、あか毛和牛の特性を生かした「育て方」までを対象とした独自の「評価基準」を策定し、それを、きちんと育てている生産者の取り組みとともにお伝えするインターネット情報提供システム「あか毛和牛なび」をスタートします。

あか毛和牛の評価基準
全日本あか毛和牛協会は2011年11月、協会の登録している農家から出荷される牛を評価する、独自の評価基準を制定いたしました。この基準には「あか毛和牛を健康に育てることが、おいしい赤身につながる」ことが根底にあります。そのため、「肉質」のみならず、その背景にある「育て方」も評価の対象としています。これらの結果から、全日本あか毛和牛協会認定の「あか毛和牛」から「あか毛和牛☆☆☆」までの4段階で評価されます。
全日本あか毛和牛協会認定のあか毛和牛は、出荷月齢と枝肉重量が基準値以上であることが前提となります。そして肉質が、赤身の割合が70%以上あることと、脂肪交雑が標準からやや少なめとされる「BMS(牛脂肪交雑基準)No.2〜No.4」にあたるものが「☆」以上の基準となります。さらに生産面において、国産の粗飼料給与と親牛の哺乳が「☆」以上の基準となり、粗飼料給与の割合、放牧の実施等により、評価が高まります。
あか毛和牛の新しい評価基準は、おいしさはもちろんのこと、環境負荷が少なく、動物福祉に配慮し、食の安全性を求めるもとして、現在の消費者の期待に合致しているものと全日本あか毛和牛協会では考えています。

-評価基準制定の背景-
1.あか毛和牛のおいしさは「ヘルシーでおいしい」赤身にある。
あか毛和牛の肉質の特徴が、余分な脂肪がない適度な霜降りと、うま味成分を含むタンパク質が豊富な赤身にあります。脂肪交雑の量の基準であるBMS(牛脂肪交雑基準)の平均値を見ると、黒毛和牛は脂肪交雑がやや多い「5.7」であることに対して、あか毛和牛は「3.2」と標準にあたる数値で、脂肪分が適度なことがわかります。

2.あか毛和牛を健康に育む「粗飼料」と「放牧」。
あか毛和牛を健康に育むポイントの一つ目が、草食動物の牛に適した牧草や野草など「粗飼料」をたくさん与えることです。粗飼料に含まれている食物繊維は、牛の消化管を健全に保つために重要となり、内臓が丈夫に育ちます。また天然のビタミンもたっぷり摂取することができます。そして二つ目のポイントが「放牧」です。子牛時に母乳を与えながら親子放牧を行うと、免疫力がつき病気になりにくくなり、肥育時の放牧が健康の度合いをさらに高めます。
下図の「植物由来の栄養成分」を見ると、粗飼料を多給することで、植物由来のビタミン類、および牧草に含まれているn-3系不飽和脂肪酸の割合が増加していることがわかります。また「ロース芯における機能性成分」では、機能性成分が粗飼料を多給した牛で上昇し、加えて放牧を行うと、さらに増加していることがわかります。この理由は、粗飼料とそれに加えて放牧を行うことで、あか毛和牛の健康が増進した結果、牛が自分自身の健康を保つ機能性成分を豊富に生合成できたためと考えられます。

3.粗飼料と放牧の組み合わせで、うま味が増加する可能性が示唆された。
あか毛和牛を健康に育てることと、おいしさの関係を明らかにするために、うま味成分の含量を調べました。なお、うま味成分であるイノシン酸と遊離アミノ酸を組み合わせると、うま味が相乗的に高まるため、その両者の積について調べてみました。
その結果、粗飼料を多給した牛では、うま味成分が約6ポイント上昇し、うま味が増加する可能性が示唆されました。

「あか毛和牛なび」による情報提供
日本あか毛和牛協会は、2011年11月にオープンする公式サイトに、独自の情報提供システム「あか毛和牛なび」を開設し、日本全国に流通しているあか毛和牛に関する情報提供を行います。
  これまでにも個々の農家や企業、エリアで限定されたブランド牛において、飼育や飼料の情報を提供するシステムがありました。しかし、ひとつの和牛種が生産地を越えて管理され、その育て方や飼料の与え方などがわかるトレーサビリティシステムはありませんでした。また独立行政法人家畜改良センターによるトレーサビリティシステムでは、牛の履歴情報を知ることはできるものの、その牛の格付け情報を得ることはできませんでした*1。全日本あか毛和牛協会では、そうした網羅的な情報提供を、「あか毛和牛なび」で実現します。
 「あか毛和牛なび」では、個体識別番号からわかる、一頭一頭の評価ポイント、飼育方法、飼料情報などをすべてデータベース化*2し、さらに全国のあか毛和牛農家の「牛づくり」へのこだわり、取り組みなど、農家情報を網羅的に紹介しています*3。
  全日本あか毛和牛協会では、「あか毛和牛なび」を通じて、安心・安全にとどまらない情報を消費者の皆さまに提供することで、あか毛和牛の生産者と消費者の皆さまとの距離をより近づけていきたいと考えています。

あか毛和牛なび:http://navi.akagewagyu.com

全日本あか毛和牛協会公式サイトおよびテレビCMについて
全日本あか毛和牛協会では、本年11月より、「あか毛和牛」に関する認知と理解を図るため、当協会公式サイトの開設ならびにテレビCMの放映を開始します。テレビCMを通じて、多くの一般消費者の方をはじめ、各方面の方々にあか毛和牛の存在を知っていただき、公式サイトでより深い理解をいただきたいと考えています。

◆全日本あか毛和牛協会公式サイト(http://www.akagewagyu.com

[特徴]
「あか毛和牛」について、楽しく学べることはもちろん、健康に、生き生きと育てられている「あか毛和牛」をイメージしていただけるようなサイトになっています。

[主なコンテンツ]
・ あか毛和牛を知ろう
・ あか毛和牛の研究データ
・ あか毛和牛の生産者を知ろう
・ あか毛和牛を食べよう
・ 全日本あか毛和牛協会について
*「あか毛和牛なび」にリンクしています

◆テレビCM

CMタイトル: 「新しい牛肉の夜明け篇」(15秒)
放送期間: 2011年12月1日(木)〜
放送地域: 関東エリア
(東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、群馬、栃木)
OA局: 日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日

[概要]
歌劇「トゥーラン・ドット」の曲とともに、美しい夜明けの光の中に現れる1頭のあか毛和牛。その堂々とした姿と力強い鳴き声は、「牛肉の常識を変えていく。」という全日本あか毛和牛協会の決意を表しています。キャッチフレーズは、「のびのび育てた、おいしい赤身」。健康志向の時代に相応しい「あか毛和牛」の特長をひと言で伝えます。
撮影は、あか毛和牛の主生産地である熊本の農家の敷地内で行われ、登場するあか毛和牛は事前のオーディションも実施されました。

<一般財団法人 全日本あか毛和牛協会概要>

■名称: 一般財団法人 全日本あか毛和牛協会
■設立日: 2011年3月3日
■所在地: 熊本県熊本市桜木 6丁目3番54号
■設立目的: 「あか毛和牛」の地位向上
■事業内容: 1.「あか毛和牛」の生産に関する事業
2.「あか毛和牛」の流通に関する事業
3.「あか毛和牛」の普及・宣伝に関する事業
4.その他前各号に附帯または関連する一切の事業
■設立者: 神内良一 (神内ファーム21代表)
■顧問: 最高顧問 蒲島郁夫 (熊本県知事)
特別顧問 神内良一 (神内ファーム21代表)
■役員: 代表理事 穴見盛雄
理事 中川利美 塚元秀典
長島典雄 後藤弘信
内舘勝則


-本資料に関する報道関係者の問い合わせ先-
一般財団法人 全日本あか毛和牛協会 事務局
〒861-2101 熊本県熊本市桜木6丁目3番54号
TEL 096-365-1501 FAX 096-365-1502
http://www.akagewagyu.com 
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