日本A2ミルク協会 日本A2協会牛乳を3月1日発売 日本初の品質管理基準を満たした安心安全なA2ミルクを商品化
[24/02/27]
提供元:PRTIMES
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この度、一般社団法人日本A2ミルク協会(北海道富良野市、代表理事:藤井雄一郎、以下日本A2ミルク協会)は、日本初のA2ミルクにおける品質管理基準であるA2協会認証制度の水準を満たした日本A2協会牛乳を3月1日発売することをお知らせいたします。初回販売先として東京・大阪近郊の百貨店や食品スーパーなどの大手量販店が予定され、将来的には全国規模での展開を目指しています。販売先店舗についての情報は順次ウェブサイトで発表いたします。
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日本初の品質管理基準を満たした日本A2協会牛乳、左から200?、1000?
■消費者の皆様の安心安全を第一に考え商品化
日本A2協会牛乳は日本A2ミルク協会による初のオリジナル商品として、消費者の皆様の安心安全を最優先した上で、専門家による学術研究と監修のもと開発されました。これまで日本に定められていなかったA2ミルクの品質管理基準の検討からスタートし、今年1月に日本初となるA2ミルクの認証制度を制定し試験運用を進めてまいりました。3月からの正式運用開始に伴い、日本A2協会牛乳の発売に至り、認証第一号のホリ乳業とともに生産をすすめています。ホリ乳業のオリジナル商品である河北潟A2牧場牛乳もあわせて商品化に至りました。
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品質管理基準を保証するA2協会認証マーク
■厳選された特約牧場による高い信頼性
商品化に伴い、海外を中心に報告されているA2ミルク以外のミルクが混入した類似商品の流通事例(*1)を踏まえ、日本において未然に防ぐことが課題となっていました。このような背景から、日本A2協会牛乳は厳選された特約牧場によってのみ生産されており、トレーサビリティの観点から生産〜輸送〜加工まで、一貫した高い水準での品質基準が保証されています。日本A2ミルク協会は信頼のおける商品を消費者の皆様に安定供給していくことを目指しています。
■酪農業界における現状とA2ミルクへの期待
中央酪農会議が2023年に発表した日本の酪農経営 実態調査2023(*2)では、酪農家を取り巻く厳しい現状が浮き彫りとなりました。日本の酪農家の85%が赤字経営を余儀なくされ、60%近くが離農を検討していることが報告されています。ロシアによるウクライナ侵攻をきっかけに、牛の飼料やエネルギー価格の高騰が続いており、事態は厳しさを増しています。その一方、A2ミルクは高付加価値による価格転換が期待されています。トレーサビリティの観点から、A2ミルクの商品化は従来の牛乳の流通体制では実現できないため、自主流通が必要不可欠になります。このような理由から、より適正な対価に繋がることで酪農業界における収益構造を大きく改善する持続可能性に向けた取り組みとしてもA2ミルクへの期待が高まっています。
■世界的に注目されるA2ミルクと健康志向の高まり
調査会社のグローバルインフォメーションが今年1月に発表したデータ(*3)によると、世界的なA2ミルクの市場規模は2023年に134億ドル(約2兆173億円)に達し、2032年までに478億ドル(約7兆1958億円)になることが予測され、2032年にかけて3.5倍もの市場成長が見込まれています。その要因としてA2ミルクの認知向上や食品としてのメリットへの関心の高まりをはじめ、生活習慣病の増加によって栄養価に優れた食品を求める傾向により準完全栄養食品とされる牛乳のなかでもA2ミルクが選択されていること、さらには健康志向な消費傾向から地球や健康により良い製品の価値が高く評価されるといった動向があげられています。
■おなかに優しい牛乳として注目が高まるA2ミルク
A2ミルクがおなかに優しい牛乳(*4)と呼ばれる理由は、乳糖不耐症状が緩和されることからとも言えます。小さなお子様がいらっしゃるご家庭や、健康志向への関心が高い消費者に向けて、新しい健康習慣のために注目されているのがこのA2ミルクです。牛乳を飲むとおなかがゴロゴロする要因とされているのが、タンパク質「ベータカゼイン」。このタンパク質を持つ牛の遺伝子は、A1型とA2型の2つのタイプがあり、A1型の遺伝子が消化不良を起こすとされています。A2ミルクは、この乳中の「ベータカゼイン」がA2型のみであることが特徴です。A1型とA2型の違いは、中に含まれる209個のアミノ酸連鎖の67番目のポジションがA2の場合「プロリン」、A1の場合は「ヒスチジン」となり、この違いが消化過程において違いを生みます。昨今の学術研究により、この違いが様々な箇所に作用し、体質によっては継続的な摂取により自己免疫疾患などを引き起こす原因物質や乳糖不耐症状が緩和されることが明らかになりました。(*5)
この度の発表について、日本A2ミルク協会代表理事の藤井雄一郎は次のように述べています。「私自身がA2ミルクに出会ったのは10年程前のことでした。当時は日本国内に全く情報がなく、海外の論文や書籍などから情報を一つひとつ紐解くことからはじめました。そんな折A2ミルクに関する啓蒙活動を行うことが120年続く酪農一家としての私の使命であると決意し、2020年の日本A2ミルク協会設立に至りました。国内外の多くの方々のご尽力により、日本で初めての品質管理基準を制定するとともに協会牛乳の商品化が実現しました。丹念に作り続けてきた牛乳を安心してご賞味いただきたいという願いは酪農家として共通の想いです。今後もより一層、多くの皆様にお届け出来るよう尽力してまいります。」
■日本A2ミルク協会について
日本A2ミルク協会(https://www.japan-a2milk-association.or.jp/)は、2020年の設立以来、日本酪農乳業界のさらなる発展のもと、より健康を求める消費者への価値提供と選択肢を増やし、日本社会、酪農乳業界に貢献していくことを使命としています。生産者(酪農家)、乳業メーカー等の関係者、消費者、研究機関、大学等の関係者を含めた総合的な専門家による情報交換を通じて、専門的な知見をもとに、セミナー・講演やウェブサイト、メディア等によるA2ミルクの正しい情報の普及活動に取り組んでいます。
[表: https://prtimes.jp/data/corp/127530/table/5_1_a42cff48fbe49efcc46e946b2ced85e3.jpg ]
*1 Food Res Int. 2021 Sep:147:110523. doi: 10.1016/j.foodres.2021.110523. Epub 2021 Jun 13. "A2 milk" authentication using isoelectric focusing and different PCR techniques.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34399501
*2 一般社団法人中央酪農会議 日本の酪農経営 実態調査(2023)
https://kyodonewsprwire.jp/release/202303174019
*3 グローバルインフォメーションA2ミルク市場レポート2024年〜2032年
https://www.gii.co.jp/report/imarc1423411-a2-milk-market-report-by-end-use-liquid-milk.html
*4 Nutrients. 2020 Dec 17;12(12):3855. doi: 10.3390/nu12123855. Milk Containing A2 β-Casein ONLY, as a Single Meal, Causes Fewer Symptoms of Lactose Intolerance than Milk Containing A1 and A2 β-Caseins in Subjects with Lactose Maldigestion and Intolerance: A Randomized, Double-Blind, Crossover Trial. https://www.mdpi.com/2072-6643/12/12/3855
*5 Front. Nutr., 27 April 2022 Sec. Nutrition and Food Science Technology Volume 9 - 2022. doi: 10.3389/fnut.2022.842375. A2 Milk and BCM-7 Peptide as Emerging Parameters of Milk Quality. https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fnut.2022.842375