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エス・バイ・エル 住宅の高耐久化システム技術をわが国で初めて実用化

エス・バイ・エル 住宅の高耐久化システム技術をわが国で初めて実用化
〜国土交通省「超長期住宅(200年住宅)先導的モデル事業」にて採択された
 新技術を導入し、平成21年1月より全棟に採用〜

http://www.sxl.co.jp/



 エス・バイ・エル株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:松川敏夫、
以下「エス・バイ・エル」といいます。)は、当社が開発し住まいの耐久性を
強化する標準技術として全棟に搭載している壁体内換気システムの30年に及ぶ
実績と調査研究に基づき、住まいの長寿命化を実現する高耐久化システム技術
「LOOP」(Long Owner Program)を業界に先駆けて開発、平成21年1月より
当社の住宅全棟(「ネット住宅」はオプション)を対象に提供を開始致します。

 「LOOP」は、住まいの設計、生産、調達、診断、補修、管理等、
住宅ライフサイクルの一連のプロセスにおいて、住まいの耐久性を維持し
長寿命化に必要な技術を体系化することにより開発されました。
開発にあたっては、国土交通省「超長期住宅(200年住宅)先導的モデル事業」
にて採択された新技術も導入、住宅の長寿命化に向けたシステム技術の
実用化は、わが国住宅業界でも初めてとなります。
 エス・バイ・エルは、平成21年1月より住宅全棟を対象に「LOOP」を
標準装備仕様として販売、さらに「LOOP」に対応したアフタメンテナンス
サービスも併せて提供開始致します。
 なお、「LOOP」は、1平米あたり4,900円の価格で、当社の住宅に
装備して提供されます。

 「LOOP」は、国土交通省が推進している「超長期住宅(200年住宅)
先導的モデル事業」にて採択された技術を含め、以下の技術により、実現されています。
1.木材の含水率の状態を視覚的に示し、設計段階における対策立案を容易にする
評価システム「Revoみえる図」の開発と活用
2.住宅の建築方位、敷地条件、周辺環境等の諸条件を個別に壁体内換気パネル設計に
反映させる邸別パネル設計技術
3.効果的な湿気対策を可能とし含水率の上昇要因を低減する「ドライセル」と
「耐湿パネル」の採用
4.構造躯体内部の点検を容易にする新機構「Lupe(ルーペ)」の採用

 エス・バイ・エルの技術を結集して開発したこれらの高耐久化技術の
採用は従来の壁体内換気能力を64.5%向上させ、木材の含水率を一定に保ち、
住まいの長寿命化を実現します。

 かねてよりエス・バイ・エルは、「壁体内換気システム」の開発と特許取得等を
通じて住宅業界をリードして参りました。「LOOP」は、“日本の伝統・感性を
継承し、気候・風土に最適な機能を備えた美しい住まいを提供し続けたい”という
当社の理念の基、最も歴史の長い住宅メーカーとして蓄積された技術をベースとして
開発されています。
 今後も当社は、『LOOP』に留まることなく超長期住宅の実現を目指した
取り組みを進め、お客様が安心して何世代にも亘って住み継ぐことのできる
住宅の提供に向けて一層努力して参ります。


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高耐久化システム技術「LOOP」の概要
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■「LOOP」開発の背景

 日本木造住宅耐震補強事業者協同組合 耐震診断 診断結果調査データ
(平成20年1月15日発表)による木造住宅の老朽度と築年数の関係の考察では、
築30年で急激に健全な住まいが減少し、築50年にもなると半数が老朽度の高い住宅と
なることが示されています。また、耐震診断後の補修工事実施率と築年数の関係を
示す結果では、築50年以上になると補修工事費が大きくなるため工事をあきらめる
ケースが増大することがみてとれ、わが国の住宅寿命は比較的短いことを示しています。
 しかし、現存する歴史的建造物、法隆寺等の例が示すように、“木”は乾燥状態を
維持する(木材の含水率を一定に保つ)ことで1,000年を超える耐久性を持つ優れた
建築材料であることが知られています。木造住宅の老朽化の主要因は湿気と考えられており、
住宅の老朽化対策は湿気を排除し木材の乾燥状態を維持する(木材の含水率を一定に
保つ)事が課題として研究されてきました。
 エス・バイ・エルは日本の伝統的な木造建築に学び、高温多湿の気候風土では、
構造材の乾燥状態を保つことが住宅の長寿命化にとって必要不可欠との認識に基づき、
自然エネルギーを活用した半永久的に持続可能な仕組みである「壁体内換気システム」
(壁の中に床下の乾燥した空気を通すことにより、構造躯体の木材を乾燥状態に保ち、
内部結露を追放するシステム)を独自技術(昭和56年−平成13年は特許権)として
約30年前に開発、その後も引き続き研究を進めて参りました。
 この度エス・バイ・エルでは、“200年住宅”を実現する為、旧来の壁体内換気システムを
抜本的に見直し、邸別且つ個々の壁体内換気パネルごとの最適化設計を実現、同時に
木質パネル一体構法における壁体内換気パネルの邸別生産システムも導入し、
「LOOP」を開発するに至りました。


■「LOOP」を構成する技術

1.超長期住宅先導的モデル事業で採択された新技術を導入

1.壁体内換気システムを基に構造躯体の含水率の状態を推定し評価可能にした
『Revoみえる図』
 エス・バイ・エルは、過去30年間の「壁体内換気システム」の搭載による実績と
調査研究により、木材の耐久性に大きく影響を与える様々な諸条件(日照条件・方位・
部位)を解明し、データとして蓄積して参りました。そして築後20年以上の建物調査及び
実験データを解析してソフトウェア化し、プランニングの段階で日照条件・建物の方位・
建物部位等の諸条件を入力すると、構造躯体における含水率の状態を視覚的に表示する
「Revoみえる図」を評価システムとして開発しました。これにより、最も通気性が悪く
含水率が高くなる可能性がある構造部位を視覚的に確認することができ、設計の段階で
住宅の壁体内換気パネルの設計、生産や構造計画を見直すことが可能となります。

2.邸別ごとの最適な壁体内パネルの設計・生産
 邸別ごとの生活空間別特性、敷地条件(東西南北壁面)、周辺環境(隣地との接近
度合い)等の条件を壁体内換気パネルの設計に反映させ、邸別に生産が可能となりました。
これにより、壁体内換気パネルの設計が最適化し換気性能がより向上、個々の住まいの
耐久性強化を実現します。
  
3.含水率が高まる可能性を低減できる新技術の採用 『ドライセル』と『耐湿パネル』
・『ドライセル』
  自然な状態で湿度がコントロールされて、床下の空気を使用した時と同じ効果を
 発揮させる為に、湿気の吸収と放出を行う「吸放湿材」を備えたパネル『ドライセル』を
 開発しました。『ドライセル』は、湿度が高いときは湿分を吸い取り、低いときは吐き出し、
 湿度を一定水準に安定させ、木材の乾燥状態を一定に保つことにより耐久性を高めます。
・『耐湿パネル』
  木材を約220度で熱処理することにより腐朽菌が付着しにくく高い防腐性能を持つ素材
 「サーモウッド」をパネルの桟とし、内部壁で湿気の多い居住空間(浴室、洗面室、
 脱衣室等)への設置に適した湿気に強いパネルです。「Revoみえる図」により、
 特に水周り等の、生活の中で最も湿気が生じやすく、含水率が高くなる可能性があると
 判断された区画に使用する事で、湿気による含水率の上昇を抑制します。

4.壁体内換気パネルの乾燥状態(含水率)を定期的に診断可能とする機構『Lupe(ルーペ)』
 従来、住宅における一般的な劣化診断は、床下や小屋裏、屋根裏部屋などの壁面と
外部の露出部位の視診・触診に頼っており、構造躯体内部の診断は行わない、もしくは
診断できないというのが業界の実情でした。この常識を覆すため、エス・バイ・エルでは、
構造躯体内部を点検する日本初の機構『見える窓 Lupe(ルーペ)』を開発しました。
 「Revoみえる図」で、木材の含水率が高くなる可能性が示された区画の上下部分に
診断口(『Lupe(ルーペ)』)を設置し定期的に壁体内換気パネルの含水率を測定します。
「壁体内換気システム」の運用から得た築30年に近い住まいの構造躯体に関するデータの
解析結果の活用により、構造躯体全体の健全性と内部状態の診断が可能となりました。


2.『生涯サポートシステム』で永続的な保証を継続

 建物お引渡し後10年目までは、アフターメンテナンス専任のスタッフが定期的に
お客様宅を訪問し、無料巡回と点検を実施致します。10年目以降も、5年ごとに
有償メンテナンスを受けて頂く事で、お住まいの構造躯体や防蟻・防水といった
基本性能に対する保証をさせて頂き、大切なお住まいを生涯に亘り永続的にサポート
させて頂くシステムです。
 平成21年より『生涯サポートシステム』は「LOOP」に対応し、定期的な診断も
サポート致します。お客様は、『生涯サポートシステム』による定期的なアフター
メンテナンスにより、長期に亘ってより快適にお住まい頂く事ができます。
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