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スーダン:MSFは医療援助活動を継続──医療物資提供と活動拡大を目指す

スーダンでは首都ハルツームをはじめとする国内各地で4月15日以降、スーダン軍(SAF)と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の戦闘が続いている。国境なき医師団(MSF)は、国内での医療援助活動を継続し、新たなチームのスーダン入りを含む活動の拡充を進めている。MSFの現地チームは、病院が患者であふれ、多くの人びとが安全を求めて避難していると報告。膨大な人道・医療ニーズの顕在化を指摘し、紛争当事者には、民間人保護と人道援助の尊重といった国際人道法の義務を果たすよう要請している。




[画像1: https://prtimes.jp/i/4782/623/resize/d4782-623-2d9f8fe96ade1f7fd1f6-0.jpg ]

各地で活動継続し、拡充の準備進める


MSFは4月23日、戦闘が小康状態となった際にハルツームの医療施設に医療物資を寄贈した。スーダンの活動責任者、ガザリー・バビカー医師は、「現地の病院、医療当局、医師会とも連絡を取り、さらなる補給を試みていますが、戦闘が続いているためほぼ不可能な状態です」と憤る。
北ダルフール州エル・ファシールでは、MSFの支援先病院に負傷者が殺到している。同院は24時間体制で治療に当たり、戦闘激化以降404人を受け入れたが、うち54人は命を落とした。この病院は現在、市内で稼働する唯一の医療施設となっている。

ハルツームの南東にあるジャジーラ州の州都ワドメダニには首都から市民数千人が避難している。MSFはハルツームと青ナイル州の州都ダマジンのプロジェクトのスタッフを統合し、現地ニーズへの対応について調査・検討を進めている。また、ダマジン、ハルツーム州オムドゥルマン、西ダルフール州クライニクとジェネイナ、中央ダルフール州ロケロ、ウム・ラクバ、東部ゲダレフ州におけるMSFの支援先施設でも治療を継続している。

一方、活動の拡大も視野に入れる。MSFの副オペレーション・ディレクターであるケイト・ノーランは、「経験豊富な緊急対応チームが、活動を拡充すべくスーダン入りの準備を整えています。さらに、援助物資を送るために最適な方法を検討し、準備を進めています」と話す。
[画像2: https://prtimes.jp/i/4782/623/resize/d4782-623-32b2a42ab3f8228c2365-1.jpg ]

スタッフや患者の安全は最優先


MSFはスーダンのこの極めて困難な状況においても、責任をもって医療ニーズに応えていくが、そのためには、スタッフや患者の安全と安心の確保が欠かせない。国内のチームは、激しい戦闘から1週間以上避難状態にあったが、現在一部のチームがより安全な場所に移動、一部のチームは出国した。また、現地スタッフの一部は家族と合流し、より安全な場所に移動した。MSFは全スタッフと可能な限り緊密な連絡を取り続けている。スタッフの安全はMSFの最優先事項であり、チームを安全に移転させるために支援も受けた。

医療従事者や施設の安全確保を


スーダンでMSFのオペレーション・マネジャーを務めるアブバクル・バシル・バクリ医師は、「MSFは、暴力行為に関わる全ての当事者に対し、医療関係者や施設の安全を確保し、医療チームや救急車、医療を求める民間人の安全な通行を許可し、人道援助従事者の移動を容易にすべく、国際人道法で規定された義務を果たすよう改めて要請します」と強調する。
https://prtimes.jp/a/?f=d4782-623-46795d2acf56f9610a3e124dd961501a.pdf
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