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(中国)ECサイト「淘宝」で不良債権の競売スタート、流札多く反応低調

注目トピックス 経済総合
阿里巴巴集団(アリババ・グループ:BABA/NY)の電子商取引(Eコマース)サイト「淘宝(タオバオ)」で今年6月、不良債権の競売が始まった。国有資産管理会社(AMC)の中国信達資産管理(1359/HK)がアリババと提携し、計40億人民元(約800億円)相当の不良債権をオークションにかける形でスタート。現在では、中信銀行(998/HK)や中国民生銀行(1988/HK)など複数の商業銀行も“出品者”となっている。国内景気の減速などを背景に不良債権が膨らむなか、不良債権処理の新たなチャネルとして利用したい考えだ。
「淘宝」での不良債権の競売は、衣類や家電といった通常の商品とほぼ変わらない。まずは保証金を支払った後に、入札に参加。落札に成功すれば、代金を清算する形だ。
前述したように、現在では多くの商業銀行が不良資産として保有する不動産を出品している。AMC向けに割安な価格で「まとめ売り」するよりも、採算が確保しやすいとの考えからだ。しかしながら、こうした不良債権の競売に対する反応は低調。例えばある銀行は不動産8件をオークションにかけ、約5万人がそれを閲覧したものの、最終的に買い手はつかず、すべての物件が流札したという。法律面での複雑な問題が絡むため、多くの人が尻込みしている状況だと指摘された。
中国の銀行が抱える不良債権は、今年3月末時点で合計9825億人民元(約19兆6120億円)。前年末に比べて1399億人民元も増加した。四半期ベースの増加幅は、データが公表されている2004年以降で最大を記録している。不良債権比率は1.25→1.39%に0.14ポイント悪化した。

【亜州IR】



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