後場に注目すべき3つのポイント〜カンファレンス開催で機関投資家は少ないか
[16/09/15]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
15日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・カンファレンス開催で機関投資家は少ないか
・ドル・円は102円17銭付近、ドル軟調、日本株安や豪ドルの下落受け
・九州電力、リンナイなど6社のレーティング格下げ
■カンファレンス開催で機関投資家は少ないか
日経平均は大幅に続落。199.51円安の16414.73円(出来高概算8億1000万株)で前場の取引を終えた。14日の米国市場では原油安が嫌気されるなかでNYダウは続落。シカゴ日経225先物清算値は大阪比120円安の16360円。円相場は1ドル102円45銭辺りでの推移となるなか、売り先行で始まった。その後はやや下げ渋りをみせるものの、株式市場の戻りの鈍さが嫌気される格好から円相場が円高に振れており、これが輸出関連等への売りにつながっている。
東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1400を超えており、全体の7割を占めている。規模別指数では大型、中型、小型株指数いずれも2ケタの下落に。セクターでは不動産、証券、銀行、輸送用機器、保険、電力ガス、空運、海運、その他金融が下落。一方で、任天堂<7974>が3%を超える上昇をみせるなか、その他製品のみがプラス圏で推移している。
日経平均は一時16400円を割り込んでおり、直近安値水準まで下げてきている。ボリンジャーバンドでは-2σまでの調整をみせており、一先ず売り一巡感が意識されそうである。もっとも、日銀のETF買入れが意識されるものの、昨日の戻りの鈍さにより、短期筋等には売り安心感もある。戻りの鈍さが意識されてくるようだと、反対に売り仕掛け的な売買が増える可能性がありそうだ。
物色としては米国市場同様に、逆行高をみせているアップル関連に資金が向かいやすいと考えられる。ゲーム関連はゲームショウ開幕でいったんは出尽くし感があるようだが、これから人気製品等のメディア報道が出てくるため、関連銘柄については押し目拾いのスタンスになろう。また、今週はみずほ証券等で、「Mizuho Investment Conference Tokyo」が開催されている。他の証券等でもカンファレンスが開催されているため、機関投資家の市場での参加率は少ないとの声も聞かれる。一方で、カンファレンスで紹介された企業等へ関心が集まりそうだ。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は102円17銭付近、ドル軟調、日本株安や豪ドルの下落受け
15日午前の東京外為市場では、ドル・円は軟調地合いとなった。日経平均株価の大幅安や豪ドルの下落などを嫌気した値動き。ドル・円は102円半ばで寄り付いた後、国内勢によるドル買いで102円61銭まで上昇した。ただ、日経平均の下落を受けドルは反落。その後、日経平均が前日比200円超安と下げ幅を拡大し、株安を意識したドル売り・円買いに弾みがついた。
また、今日10時半に発表された豪8月雇用統計で、雇用者数増減が増加予想に反して減少となったことが嫌気され、豪ドル・円は76円50銭付近から急落。豪ドル・円の下落を受けドル・円は一時101円95銭まで値を下げた。
ランチタイムの日経平均先物は引き続き軟調地合いで推移しており、株安を意識したドル売りが続く見通し。ドル・円は昼にかけて下げ渋っているが、なお下方圧力がかかりやすく、25日移動平均線(101円70銭台)を下値メドとしたい。
ここまでドル・円は101円95銭から102円61銭、ユーロ・円は114円65銭から115円40銭、ユーロ・ドルは1.1239ドルから1.1253ドルで推移した。
12時20分時点のドル・円は102円17銭、ユーロ・円は114円91銭、ポンド・円は135円43銭、豪ドル・円は76円18銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・東京電力<9501>の目標株価変更
・九州電力<9508>、リンナイ<5947>など6社のレーティング格下げ
・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、2位ソフトバンクG<9984>、2銘柄で日経平均を約57円押し下げ
・<3547>串カツ田中、IGポート<3791>、内海造<7018>などがストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・NZ・4-6月期GDP速報:前年比+3.6%(予想:+3.6%、1-3月期:+2.8%)
・豪・8月失業率:5.6%(予想:5.7%、7月:5.7%)
・豪・8月雇用者数増減:-0.39万人(予想:+1.5万人、7月:+2.62万人)
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
・特になし
<海外>
・中国が中秋節(17日まで)祝日のため株式市場は休場
<WA>