アイ・エス・ビー Research Memo(5):組込み分野は医療機器と自動車分野が高い売上構成比
[14/09/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■事業の詳細と足元の状況
(2)組込み
組込み分野の名称は、「組込み用ソフトウェア」という製品名に由来するもので、向け先別の名称ではない。前述の携帯端末向けのファームウェアと、製品の種類としては同じであるが、携帯端末向け以外のものをまとめて掲げているのがこの分野だ。
携帯端末向け以外でアイ・エス・ビー<9702>が手掛けるファームウェアは、民生用から産業用まで、非常に広範囲に及ぶが、売上構成比の特に高い分野は医療機器と自動車である。医療機器というのは具体的にはCTスキャン装置やMRI診断装置の制御ソフトウェアなどが典型的だ。また一部の医療機器向けアプリケーション・ソフトなどもここに含まれている。同社は特に画像診断装置向けのソフトウェアに強みを持っている。自動車向けはエンジン制御用ソフトウェアや、カーナビのファームウェアなどが典型的な製品となる。特に強いのはインパネと呼ばれる運転席周りの計器類を制御するソフトウェアである。
2014年12月期の第2四半期も、主力の医療向けと自動車向けは好調が続き、組込みの売上高は1,105百万円(前年同期比2.5%増)となった。新製品サイクルの関係で国内電機メーカー向けの大口案件が消滅した分を、新規顧客向け売上高で補った。今通期については2,495百万円(前期比13.2%増)を予想している。期初予想の2,738百万円(前期比24.2%増)からは下方修正となっているが、これは期初予想が強すぎた結果とフィスコではみている。主力の自動車と医療向けの好調が続いているため、売上高見通し引下げの影響は利益面において小さいとみている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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