アクセル Research Memo(7):資本効率の向上を企図して自己株式を取得
[15/06/10]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■同業他社比較
上場している主な半導体ファブレス企業(ザインエレクトロニクス<6769>、メガチップス<6875>、アクセル)に関して、2015年度業績計画と株価指標を表にまとめた。ファブレス企業の特徴としては、自社で製造設備を持たないため、固定負担が少なく自己資本比率が高いことが挙げられる。このうちメガチップスに関しては2014年秋に米電子デバイスベンチャー企業を買収したこともあり、2015年3月期の自己資本比率が前期の70%から40%台まで低下しているが、アクセル<6730>やザインエレクトロニクスは90%以上の自己資本比率を維持している。
2015年度の業績見通しを見ると、理由は異なるものの3社とも減益見通しとなっている。収益性に関しては、経常利益率で同社が2.2%と最も低くなっているが、これは前述したように研究開発費の増加が主因となっており、中期的には再度10%台に復帰するものとみられる。なお、ROEに関しては3社ともに10%以下の水準となっている。これは自己資本比率の高さの裏返しとも言えるが、株式市場ではROEを投資指標として重要視する流れとなってきており、ROE向上に向けた経営施策が求められることになる。同社においては今回、資本効率の向上を目的に、自己株式の取得(上限125万株、取得額2,000百万円、取得期間2015年5月~2016年2月)を発表している。2019年3月期のROE15%達成に向けた取り組みの一環とみられ、今後もROE向上に向けた取り組みを継続していくものとみられる。
株価指標を見ると、実績PBRではメガチップスとほぼ同水準の評価となっているものの、予想PERでは同社が大幅減益見込みとなっていることから、3社の中で最も割高な水準となっている。株価動向を見ると、今期業績の大幅減益を発表して、一時的に急落する場面もあったが、現在は1,600円台で底堅く推移している。自社株買いを同時に発表したことに加えて、同社の好財務内容やアミューズメント業界における高い競争力、今後の展開力が評価されているものと考えられる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<FA>
上場している主な半導体ファブレス企業(ザインエレクトロニクス<6769>、メガチップス<6875>、アクセル)に関して、2015年度業績計画と株価指標を表にまとめた。ファブレス企業の特徴としては、自社で製造設備を持たないため、固定負担が少なく自己資本比率が高いことが挙げられる。このうちメガチップスに関しては2014年秋に米電子デバイスベンチャー企業を買収したこともあり、2015年3月期の自己資本比率が前期の70%から40%台まで低下しているが、アクセル<6730>やザインエレクトロニクスは90%以上の自己資本比率を維持している。
2015年度の業績見通しを見ると、理由は異なるものの3社とも減益見通しとなっている。収益性に関しては、経常利益率で同社が2.2%と最も低くなっているが、これは前述したように研究開発費の増加が主因となっており、中期的には再度10%台に復帰するものとみられる。なお、ROEに関しては3社ともに10%以下の水準となっている。これは自己資本比率の高さの裏返しとも言えるが、株式市場ではROEを投資指標として重要視する流れとなってきており、ROE向上に向けた経営施策が求められることになる。同社においては今回、資本効率の向上を目的に、自己株式の取得(上限125万株、取得額2,000百万円、取得期間2015年5月~2016年2月)を発表している。2019年3月期のROE15%達成に向けた取り組みの一環とみられ、今後もROE向上に向けた取り組みを継続していくものとみられる。
株価指標を見ると、実績PBRではメガチップスとほぼ同水準の評価となっているものの、予想PERでは同社が大幅減益見込みとなっていることから、3社の中で最も割高な水準となっている。株価動向を見ると、今期業績の大幅減益を発表して、一時的に急落する場面もあったが、現在は1,600円台で底堅く推移している。自社株買いを同時に発表したことに加えて、同社の好財務内容やアミューズメント業界における高い競争力、今後の展開力が評価されているものと考えられる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<FA>