パンチ工業 Research Memo(7):トップブランドを確立し、強みを活かした高収益企業を目指す
[15/08/27]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■成長戦略
パンチ工業<6165>は2016年3月期を最終年度とする中期経営計画「バリュークリエーション15」を遂行中で、金型部品業界でのトップブランドを確立し、製販一体企業としての強みを活かした高収益企業を目指している。基本戦略としては、「グローバル化」「新市場の開拓」「高収益事業モデルへの転換」の取り組みを進めている。
○グローバル化
グローバル化では欧米市場で販売代理店経由での販売拡大を進めており、中国、マレーシア子会社からの輸出が増加傾向にある。また、米国ではフォードの規格認定を取得したことで、顧客開拓を進めていきたい考えだ。
一方アジアでは、インドネシア、ベトナム、シンガポール、マレーシアなどに販売拠点を開設したほか、フィリピン、タイでは販売代理店経由での販売を行っている。また、新たな生産拠点としてベトナムに2015年11月に製造子会社を設立すると発表した。グローバル生産体制の拡充と最適化、及び今後の市場拡大が見込まれるベトナムでの需要取り込みなどを目的としたもので、2016年10月に稼働を開始し、生産規模としては数年後に1,000百万円程度を目指している。
○新市場の開拓
新市場の拡大では、国内、中国においては医療機器や飲料関連、航空機分野の開拓に取り組んでいる。このうち、医療機器は既に実績を積み上げてきており、今後は高精度が求められる領域の開拓を進めていく予定となっている。飲料関連の金型用部品の開発を2011年頃から取り組み始め、2014年に少量ながら受注実績が出始めており、現在は、量産体制構築の検討段階に入っている。
航空機分野では世界標準の品質マネジメントシステムであるAS9100を、中国子会社で2015年に取得した。ただ、同領域は非常に高い信頼性などが要求されるため、専業メーカーも多く、5〜10年での長期的スパンで、事業化を見据えた取り組みを行っていく方針となっている。
その他、3Dメタルプリンタを利用した金属光造形複合加工品の開発も進めており、事業モデルの最適化等も含めた検討を行っている段階にある。
○高収益事業モデルへの転換
同社は、高収益事業モデルへの転換を進めており、国内では研究開発体制の強化により、より付加価値の高い製品の比率を高め、ローエンド品は海外に移管していく。また、中国では生産・物流のコア拠点である重慶など内陸部での生産拡充を進め、沿岸部では戦略製品の強化を進めながら高収益体質の構築を進めていく方針だ。
同社では次期中期計画を策定し、発表する予定となっているが、基本戦略は現在の中期計画を踏襲しながら、さらに推進していくものになると予想される。営業利益率としては高収益モデルへの転換を推進していくことから、更なる上昇が見込まれ、ROEに関しても10%以上が目標となってこよう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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パンチ工業<6165>は2016年3月期を最終年度とする中期経営計画「バリュークリエーション15」を遂行中で、金型部品業界でのトップブランドを確立し、製販一体企業としての強みを活かした高収益企業を目指している。基本戦略としては、「グローバル化」「新市場の開拓」「高収益事業モデルへの転換」の取り組みを進めている。
○グローバル化
グローバル化では欧米市場で販売代理店経由での販売拡大を進めており、中国、マレーシア子会社からの輸出が増加傾向にある。また、米国ではフォードの規格認定を取得したことで、顧客開拓を進めていきたい考えだ。
一方アジアでは、インドネシア、ベトナム、シンガポール、マレーシアなどに販売拠点を開設したほか、フィリピン、タイでは販売代理店経由での販売を行っている。また、新たな生産拠点としてベトナムに2015年11月に製造子会社を設立すると発表した。グローバル生産体制の拡充と最適化、及び今後の市場拡大が見込まれるベトナムでの需要取り込みなどを目的としたもので、2016年10月に稼働を開始し、生産規模としては数年後に1,000百万円程度を目指している。
○新市場の開拓
新市場の拡大では、国内、中国においては医療機器や飲料関連、航空機分野の開拓に取り組んでいる。このうち、医療機器は既に実績を積み上げてきており、今後は高精度が求められる領域の開拓を進めていく予定となっている。飲料関連の金型用部品の開発を2011年頃から取り組み始め、2014年に少量ながら受注実績が出始めており、現在は、量産体制構築の検討段階に入っている。
航空機分野では世界標準の品質マネジメントシステムであるAS9100を、中国子会社で2015年に取得した。ただ、同領域は非常に高い信頼性などが要求されるため、専業メーカーも多く、5〜10年での長期的スパンで、事業化を見据えた取り組みを行っていく方針となっている。
その他、3Dメタルプリンタを利用した金属光造形複合加工品の開発も進めており、事業モデルの最適化等も含めた検討を行っている段階にある。
○高収益事業モデルへの転換
同社は、高収益事業モデルへの転換を進めており、国内では研究開発体制の強化により、より付加価値の高い製品の比率を高め、ローエンド品は海外に移管していく。また、中国では生産・物流のコア拠点である重慶など内陸部での生産拡充を進め、沿岸部では戦略製品の強化を進めながら高収益体質の構築を進めていく方針だ。
同社では次期中期計画を策定し、発表する予定となっているが、基本戦略は現在の中期計画を踏襲しながら、さらに推進していくものになると予想される。営業利益率としては高収益モデルへの転換を推進していくことから、更なる上昇が見込まれ、ROEに関しても10%以上が目標となってこよう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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