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サイオス Research Memo(1):第2四半期累計は減収減益となるも、期初計画を据え置き

注目トピックス 日本株
■要約

サイオステクノロジー<3744>は、Linuxに代表されるオープンソースソフトウェア(OSS)の開発と利用を軸に、OS、サーバー、Webアプリケーション、クラウドコンピューティングに関わるソフトウェア製品とサービスの提供を行っており、OSSの技術サポート体制では国内トップクラス。主力製品はシステム障害時のシステムダウンを回避するソフトウェア「LifeKeeper」や、MFP(複合機)向け管理ソフトなど。2015年4月に(株)キーポート・ソリューションズ(以下、KPS)、同年10月にProfit Cube(株)(以下、PCI)と、金融業界向けのシステム開発会社を相次いで子会社化し、事業領域を拡大中。

1. 2017年12月期第2四半期累計は減収減益に
2017年12月期第2四半期累計(2017年1月-6月)の連結業績は、売上高で前年同期比0.2%減の6,226百万円、営業利益で同47.5%減の173百万円となった。「LifeKeeper」やOSS関連商品、MFP向けソフトウェアなどは順調に拡大したものの、子会社で販売する金融機関向けアプリケーション製品が前年は上期偏重で売上水準が高かった反動により大幅減収となったことが要因だ。

2. 2017年12月期は増収増益に
2017年12月期の連結業績は、売上高で前期比4.3%増の12,600百万円、営業利益で同5.4%増の500百万円と期初計画を据え置いた。「LifeKeeper」やMFP向けソフトウェアなど主力製品が引き続き伸びるほか、金融機関向けアプリケーション製品も下期は回復に転じる見込みとなっている。機械学習技術を活用したIT運用分析ソフト「SIOS iQ」については、現在、国内外の数十社の顧客でテスト運用を行っており、データ蓄積により精度の向上に取り組んでいる状況にある。また、2017年2月にリリースした新サービス「SIOS Coati※」も今後の収益貢献が期待されるものとして注目される。

※クラウド環境下における運用監視及び障害検知・自動復旧ツールで、従来は運用監視や復旧など人手で行っていた作業を自動化するサービス


3. 中期経営計画
同社は中期3ヶ年計画で、2019年12月期に売上高160億円(2016年12月期比32.4%増)、EBITDA(償却前営業利益)で10億円(同53.0%増)を目標として掲げている。Fintechを含む新たな領域での新規事業創出、継続的な研究開発投資、マーケティング力や営業力の強化を推進し、M&Aも活用しながら目標を達成していく考えだ。なお、経営スピードの迅速化やグループ経営の効率化を目的に、2017年10月に持株会社体制に移行し、社名をサイオス株式会社に変更することを発表している。

■Key Points
・AI、Fintech、クラウドコンピューティング領域に注力し、先進的な新製品・サービスの開発を進める
・下期に金融機関向けアプリケーション製品販売の回復を見込む
・2019年12月期に売上高160億円、EBITDA10億円を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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