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エレマテック Research Memo(1):成長市場の追求と付加価値創造、2つの軸による中長期的な収益拡大を目指す

注目トピックス 日本株
■要約

エレマテック<2715>は電子材料を得意とするエレクトロニクス商社。2009年に高千穂電気株式会社と大西電気株式会社が合併して誕生した。その後2012年に豊田通商<8015>グループ入りした。

1. 2020年3月期はモバイル向け低迷で売上高は前期比4.2%減収、営業利益は同24.8%営業減益
同社の2020年3月期は、売上高175,654百万円(前期比4.2%減)、営業利益4,765百万円(同24.8%減)、経常利益4,499百万円(同27.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益3,263百万円(同3.0%減)となった。自動車向けやアフターマーケット向けのドライブレコーダーなど順調に拡大した分野・商材もあったが、モバイル向けや黒物家電向けが低調に推移し全体では減収となった。商品構成の変化で粗利率も若干低下、人件費を中心に経費が増加し営業減益となった。この決算においては新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の影響は軽微であった。

2. 2021年3月期は見通し不透明で通期の予想発表を見送り
2021年3月期通期については、コロナの影響で先行きが不透明なことから予想発表を見送ったが、第1四半期については売上高41,000百万円(前年同期比3.7%減)、営業利益900百万円(同22.8%減)を予想している。年間配当についても、現時点では未定としている。

3. 中期経営計画「エレマテックNEXT」を発表、3つの戦略を強化
前回の中期経営計画「エレマテック・クロス」は2020年3月期で終了したが、その結果及び課題を踏まえて、2023年3月期を最終年度とする新たな中期経営計画「エレマテックNEXT」を発表した。主要戦略として「高付加価値型ビジネスの拡大」、「国内外有力顧客の開拓」、「自動車領域への注力」を掲げている。定量的な目標値は発表されていないが、この計画を推進・実行していくことで、単なる量的拡大だけでなく、質的な改善を目指していく方針だ。

■Key Points
・成長市場の追求と、付加価値創造の2つの軸で収益成長を目指す
・2020年3月期は営業減益、2021年3月期の予想は未定
・新中期経営計画「エレマテックNEXT」を発表、主に3分野に注力し、量的拡大+質的改善を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)




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