シナネンHD Research Memo(2):生活に不可欠な総合エネルギーサービス企業
[23/12/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
*16:12JST シナネンHD Research Memo(2):生活に不可欠な総合エネルギーサービス企業
■会社概要
1. 会社概要
シナネンホールディングス<8132>は、各種燃料や石油製品などを販売する燃料卸売業者の大手で、コア事業であるLPガスでは国内トップクラスの規模を誇ると言われている。同社が属するエネルギー流通の業界は、競争が激しいうえ、少子高齢化や人口減少、オール電化といった課題を抱えている。また、カーボンニュートラル※へ向けて、風力やバイオマス、太陽光など環境負荷の小さい再生可能エネルギーへの代替や、自動車など機器・機械の省エネ化など新たなアプローチが求められている。一方で生活に必要不可欠な業界でもあり、安価で確実な化石燃料に対する世界のニーズはいまだ根強く、石油製品への依存は容易になくならない。こうした環境のなかで、「エネルギーと住まいと暮らしのサービスで地域すべてのお客様の快適な生活に貢献する」を企業理念に掲げる同社は、第三次中期経営計画を策定し、「脱炭素社会の実現に貢献する総合エネルギー・ライフクリエイト企業グループへの進化」を目指している。
※カーボンニュートラル:CO2など温室効果ガスの「排出量」から植林や森林管理などによる「吸収量」を差し引いて、合計を実質的にゼロにすること。政府は2050年までの達成を目指している。
同社は、1927年に朝鮮平壌無煙炭の販売を目的に合資会社電興無煙炭商会として創業、1937年に豆炭の製造販売及び豆炭燃焼器具販売を目的に1934年に設立された品川豆炭(株)と合併し、煉炭の製造販売、石炭の販売業務及び煉炭燃焼器具販売へと業容を拡大した。1952年に灯油・ガソリン・重油・軽油など石油製品と石油製品関連器具の販売を始め、1955年にはLPガスとLPガス関連器具の販売を開始した。2000年以降、地方に広がったLPガスの販売拠点などを再編、2015年に社内の組織体制を再編して持株会社体制に移行、現在の社名へと変更した。このように、同社の歴史はエネルギーの変遷に沿って変革と拡張を繰り返してきた。足元では、電力事業の苦戦によって業績の見直しが行われた。しかし、カーボンニュートラルに向かう時代だからこそ、電力事業は、ビジョンの実現と2027年度の創業100周年に向けて、飛躍・躍進を遂げるためのドライバーとなっていく可能性が高いと思われる。
BtoC、BtoB、非エネルギーの3事業を展開
2. 事業セグメント
同社の事業は、エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)、エネルギーソリューション事業(BtoB事業)、非エネルギー事業の3つにセグメントされる。持株会社である同社がグループ企業を通じて事業展開しており、BtoC事業で、家庭や小売業者向けにLPガス、各種燃料、ガス機器の販売、リフォームサービス、都市ガス供給などを手掛けている。BtoB事業では、大口需要家向けに石油製品や各種燃料を販売するほか、ガソリンスタンドの運営、電源開発・電力小売事業、太陽光発電システムの販売なども行っている。非エネルギー事業では、シェアサイクル事業や環境・リサイクル事業、建物維持管理事業などを展開している。2024年3月期第2四半期の売上高構成比は、BtoC事業19.6%、BtoB事業73.2%、非エネルギー事業7.2%となった(なお、売上高は市況や為替の変動の影響を受けやすい)。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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■会社概要
1. 会社概要
シナネンホールディングス<8132>は、各種燃料や石油製品などを販売する燃料卸売業者の大手で、コア事業であるLPガスでは国内トップクラスの規模を誇ると言われている。同社が属するエネルギー流通の業界は、競争が激しいうえ、少子高齢化や人口減少、オール電化といった課題を抱えている。また、カーボンニュートラル※へ向けて、風力やバイオマス、太陽光など環境負荷の小さい再生可能エネルギーへの代替や、自動車など機器・機械の省エネ化など新たなアプローチが求められている。一方で生活に必要不可欠な業界でもあり、安価で確実な化石燃料に対する世界のニーズはいまだ根強く、石油製品への依存は容易になくならない。こうした環境のなかで、「エネルギーと住まいと暮らしのサービスで地域すべてのお客様の快適な生活に貢献する」を企業理念に掲げる同社は、第三次中期経営計画を策定し、「脱炭素社会の実現に貢献する総合エネルギー・ライフクリエイト企業グループへの進化」を目指している。
※カーボンニュートラル:CO2など温室効果ガスの「排出量」から植林や森林管理などによる「吸収量」を差し引いて、合計を実質的にゼロにすること。政府は2050年までの達成を目指している。
同社は、1927年に朝鮮平壌無煙炭の販売を目的に合資会社電興無煙炭商会として創業、1937年に豆炭の製造販売及び豆炭燃焼器具販売を目的に1934年に設立された品川豆炭(株)と合併し、煉炭の製造販売、石炭の販売業務及び煉炭燃焼器具販売へと業容を拡大した。1952年に灯油・ガソリン・重油・軽油など石油製品と石油製品関連器具の販売を始め、1955年にはLPガスとLPガス関連器具の販売を開始した。2000年以降、地方に広がったLPガスの販売拠点などを再編、2015年に社内の組織体制を再編して持株会社体制に移行、現在の社名へと変更した。このように、同社の歴史はエネルギーの変遷に沿って変革と拡張を繰り返してきた。足元では、電力事業の苦戦によって業績の見直しが行われた。しかし、カーボンニュートラルに向かう時代だからこそ、電力事業は、ビジョンの実現と2027年度の創業100周年に向けて、飛躍・躍進を遂げるためのドライバーとなっていく可能性が高いと思われる。
BtoC、BtoB、非エネルギーの3事業を展開
2. 事業セグメント
同社の事業は、エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)、エネルギーソリューション事業(BtoB事業)、非エネルギー事業の3つにセグメントされる。持株会社である同社がグループ企業を通じて事業展開しており、BtoC事業で、家庭や小売業者向けにLPガス、各種燃料、ガス機器の販売、リフォームサービス、都市ガス供給などを手掛けている。BtoB事業では、大口需要家向けに石油製品や各種燃料を販売するほか、ガソリンスタンドの運営、電源開発・電力小売事業、太陽光発電システムの販売なども行っている。非エネルギー事業では、シェアサイクル事業や環境・リサイクル事業、建物維持管理事業などを展開している。2024年3月期第2四半期の売上高構成比は、BtoC事業19.6%、BtoB事業73.2%、非エネルギー事業7.2%となった(なお、売上高は市況や為替の変動の影響を受けやすい)。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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