地球温暖化対策としてのカーボン・オフセット 元オリンピック代表選手との対談を通じ、 スポーツ界における地球環境保全の必要性を考える 〜「第9回 JOCスポーツと環境・地域セミナー」開催報告〜
[13/11/01]
提供元:PRTIMES
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日本オリンピック委員会(JOC)は、10月31日、JOCパートナー都市である熊本県熊本市との共催で、「第9回 JOCスポーツと環境・地域セミナー」をくまもと森都心プラザ・プラザホール(熊本県熊本市)にて開催しました。
セミナーでは、元オリンピック代表選手によるディスカッションを通じ、スポーツ界における地球環境保全の必要性について活発な議論が交わされるとともに、環境省 地球環境局 地球温暖化対策課 市場メカニズム室長の熊倉基之様をお招きし、地球温暖化対策の取組の一つである「カーボン・オフセット」への理解を深める機会となりました。
■スポーツ界との関わりや事例、日々の生活でできることを紹介
オリンピアンと共にカーボン・オフセットの理解を深める
開会の挨拶はJOCを代表して青木剛副会長兼専務理事、続いて熊本市を代表して幸山政史市長が行い、青木副会長からは「地球温暖化はますます進み、スポーツ界としても他人事ではいられない。スポーツ界としてどのような取り組みができるか、環境省の熊倉様と一緒に考察していきたい」、幸山市長からは「熊本市はパートナー都市としてJOCと協定を結んでおり、2020年の東京オリンピックに向けて、熊本市としてできることを各スポーツ団体と協力して取り組んでいきたい」と挨拶されました。
第一部の基調対談では「アスリートから見た環境問題」と題し、大塚眞一郎JOCスポーツ環境専門部会部会長によるコーディネイトの下、環境省 熊倉室長、女子バレーボール 元オリンピック日本代表の大林素子さん、競泳 元オリンピック日本代表の宮下純一さん、シンクロナイズドスイミング 元オリンピック日本代表の鈴木絵美子さんの3名のオリンピアンが参加しました。
環境問題のひとつである地球温暖化とその解決策としてのカーボン・オフセットをテーマに、温暖化の影響と温暖化防止のために私たちができることについて、熊倉室長から「地球温暖化は、猛暑での屋外スポーツ、雪の少ない中でのウインタースポーツなどスポーツ界にとっても大きな問題」「スポーツイベントの温暖化対策としてカーボン・オフセットを取り入れることで、CO2削減に貢献できる」と説明。さらにスポーツ界が取り組んでいる地球温暖化対策について、地元熊本で行われた「熊本城マラソン」の事例や、Jリーグ清水エスパルスの「エスパルス エコチャレンジ」、FIFAワールドカップ2006(ドイツ)、2012年ロンドンオリンピックの事例を紹介しました。
ここまでの説明に対し、
大林さんからは、
「現役時代は気にしていなかったが、引退してみて、体育館の照明や空調など、バレーボールがいかに多くのエネルギーを使って成り立つスポーツかわかった。今後、一試合でCO2が何kg排出されるのかなどを気にしていきたい」
宮下さんは、
「行動を起こすのに、カーボンオフセットはいいきっかけになる。スポーツも目標が大切。エコも目標を設定してみんなで目指していきたい」
鈴木さんは、
「水泳とシンクロでは水温が違う。同じプールで水温を調節するのに、どれだけエネルギーを使っているかを現役選手にも意識してほしい」
とそれぞれの感想を語り、スポーツとの関わりを改めて実感されたようです。
会場参加者を交えた質疑応答の後、さらに環境問題についての対談が行われ、
鈴木さんからは
「主婦として、これからは商品を買うときに『カーボン・オフセット認証ラベル』がついているかどうかを気にして買い物をしたい。スポーツの楽しさとともに、環境問題についても後進にしっかりと伝えていきたい」
宮下さんは、
「地球温暖化対策はずっと続けていくべきもの。無理なく、楽しくやることで環境がよくなり、選手はいい環境でいいパフォーマンスを発揮できるようになる。そのことを選手に伝え、選手からも発信してもらえるようにしたい」
そして大林さんは、
「会場のみなさんも、帰ったらすぐにいろいろな人に『カーボン・オフセット』という言葉を伝えてほしい。子どもたちにも伝えてほしい。将来は、商品の賞味期限を気にするように『カーボン・オフセット認証ラベル』の有無を気にして商品を選べるようになるといい」
と、環境保全に対する考えを語っていきました。
大塚部会長からも「日本バレーボール協会が取り組んでいるボールのリサイクル事業『ボールバンク』をカーボン・オフセットと絡めた取り組みにできないか」という意見が上がり、熊倉室長も「環境省としても協力できることがあれば、ぜひ一緒に取り組んでいきたい」と語り、会場全体が環境保全活動への理解が深まる中、第一部の基調対談は終了しました。
引き続き行われた第二部では、熊本市環境局水保全課およびアスリートクラブ熊本(ロアッソ熊本)より、スポーツと環境の取り組みについてのプレゼンテーションが行われ、大盛況のうちに終了しました。
【「第9回JOCスポーツと環境・地域セミナー」 開催概要】
日時:平成25年10月31日(木) 13:30〜16:30
場所:くまもと森都心プラザ・プラザホール(熊本市西区春日1-14-1)
テーマ:「スポーツと環境問題の関わり」
プログラム:
主催者挨拶
青木 剛 JOC副会長兼専務理事
幸山政史 熊本市長
基調対談「アスリートから見た環境問題」
大林素子 JOCスポーツ環境アンバサダー
宮下純一 JOCスポーツ環境アンバサダー
鈴木絵美子 オリンピアン
熊倉基之 環境省地球環境局地球温暖化対策課市場メカニズム室長
コーディネーター:大塚眞一郎 JOCスポーツ環境専門部会部会長/理事
プレゼンテーション「スポーツを通した環境保全の啓発・実践活動」
「熊本市の活動について」
永田 努 熊本市環境局水保全課 課長補佐
「ロアッソ熊本の活動について」
松山周平 (株)アスリートクラブ熊本 強化本部 普及ダイレクター
閉会の挨拶
大塚眞一郎JOCスポーツ環境専門部会部会長/理事
セミナーでは、元オリンピック代表選手によるディスカッションを通じ、スポーツ界における地球環境保全の必要性について活発な議論が交わされるとともに、環境省 地球環境局 地球温暖化対策課 市場メカニズム室長の熊倉基之様をお招きし、地球温暖化対策の取組の一つである「カーボン・オフセット」への理解を深める機会となりました。
■スポーツ界との関わりや事例、日々の生活でできることを紹介
オリンピアンと共にカーボン・オフセットの理解を深める
開会の挨拶はJOCを代表して青木剛副会長兼専務理事、続いて熊本市を代表して幸山政史市長が行い、青木副会長からは「地球温暖化はますます進み、スポーツ界としても他人事ではいられない。スポーツ界としてどのような取り組みができるか、環境省の熊倉様と一緒に考察していきたい」、幸山市長からは「熊本市はパートナー都市としてJOCと協定を結んでおり、2020年の東京オリンピックに向けて、熊本市としてできることを各スポーツ団体と協力して取り組んでいきたい」と挨拶されました。
第一部の基調対談では「アスリートから見た環境問題」と題し、大塚眞一郎JOCスポーツ環境専門部会部会長によるコーディネイトの下、環境省 熊倉室長、女子バレーボール 元オリンピック日本代表の大林素子さん、競泳 元オリンピック日本代表の宮下純一さん、シンクロナイズドスイミング 元オリンピック日本代表の鈴木絵美子さんの3名のオリンピアンが参加しました。
環境問題のひとつである地球温暖化とその解決策としてのカーボン・オフセットをテーマに、温暖化の影響と温暖化防止のために私たちができることについて、熊倉室長から「地球温暖化は、猛暑での屋外スポーツ、雪の少ない中でのウインタースポーツなどスポーツ界にとっても大きな問題」「スポーツイベントの温暖化対策としてカーボン・オフセットを取り入れることで、CO2削減に貢献できる」と説明。さらにスポーツ界が取り組んでいる地球温暖化対策について、地元熊本で行われた「熊本城マラソン」の事例や、Jリーグ清水エスパルスの「エスパルス エコチャレンジ」、FIFAワールドカップ2006(ドイツ)、2012年ロンドンオリンピックの事例を紹介しました。
ここまでの説明に対し、
大林さんからは、
「現役時代は気にしていなかったが、引退してみて、体育館の照明や空調など、バレーボールがいかに多くのエネルギーを使って成り立つスポーツかわかった。今後、一試合でCO2が何kg排出されるのかなどを気にしていきたい」
宮下さんは、
「行動を起こすのに、カーボンオフセットはいいきっかけになる。スポーツも目標が大切。エコも目標を設定してみんなで目指していきたい」
鈴木さんは、
「水泳とシンクロでは水温が違う。同じプールで水温を調節するのに、どれだけエネルギーを使っているかを現役選手にも意識してほしい」
とそれぞれの感想を語り、スポーツとの関わりを改めて実感されたようです。
会場参加者を交えた質疑応答の後、さらに環境問題についての対談が行われ、
鈴木さんからは
「主婦として、これからは商品を買うときに『カーボン・オフセット認証ラベル』がついているかどうかを気にして買い物をしたい。スポーツの楽しさとともに、環境問題についても後進にしっかりと伝えていきたい」
宮下さんは、
「地球温暖化対策はずっと続けていくべきもの。無理なく、楽しくやることで環境がよくなり、選手はいい環境でいいパフォーマンスを発揮できるようになる。そのことを選手に伝え、選手からも発信してもらえるようにしたい」
そして大林さんは、
「会場のみなさんも、帰ったらすぐにいろいろな人に『カーボン・オフセット』という言葉を伝えてほしい。子どもたちにも伝えてほしい。将来は、商品の賞味期限を気にするように『カーボン・オフセット認証ラベル』の有無を気にして商品を選べるようになるといい」
と、環境保全に対する考えを語っていきました。
大塚部会長からも「日本バレーボール協会が取り組んでいるボールのリサイクル事業『ボールバンク』をカーボン・オフセットと絡めた取り組みにできないか」という意見が上がり、熊倉室長も「環境省としても協力できることがあれば、ぜひ一緒に取り組んでいきたい」と語り、会場全体が環境保全活動への理解が深まる中、第一部の基調対談は終了しました。
引き続き行われた第二部では、熊本市環境局水保全課およびアスリートクラブ熊本(ロアッソ熊本)より、スポーツと環境の取り組みについてのプレゼンテーションが行われ、大盛況のうちに終了しました。
【「第9回JOCスポーツと環境・地域セミナー」 開催概要】
日時:平成25年10月31日(木) 13:30〜16:30
場所:くまもと森都心プラザ・プラザホール(熊本市西区春日1-14-1)
テーマ:「スポーツと環境問題の関わり」
プログラム:
主催者挨拶
青木 剛 JOC副会長兼専務理事
幸山政史 熊本市長
基調対談「アスリートから見た環境問題」
大林素子 JOCスポーツ環境アンバサダー
宮下純一 JOCスポーツ環境アンバサダー
鈴木絵美子 オリンピアン
熊倉基之 環境省地球環境局地球温暖化対策課市場メカニズム室長
コーディネーター:大塚眞一郎 JOCスポーツ環境専門部会部会長/理事
プレゼンテーション「スポーツを通した環境保全の啓発・実践活動」
「熊本市の活動について」
永田 努 熊本市環境局水保全課 課長補佐
「ロアッソ熊本の活動について」
松山周平 (株)アスリートクラブ熊本 強化本部 普及ダイレクター
閉会の挨拶
大塚眞一郎JOCスポーツ環境専門部会部会長/理事