環境問題と新たな医療技術開発に挑むバイオ・ベンチャーGel Coat Biomaterials社に早稲田大学ベンチャーズ(WUV)が約2億円の創業投資を実行
[24/02/22]
提供元:PRTIMES
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早稲田大学ベンチャーズ(WUV)はWUV1号ファンドより、アメーバハイドロゲルで環境問題と新たな医療技術開発に挑むバイオ・ベンチャー、株式会社Gel Coat Biomaterialsに約2億円の創業投資を行いました
早稲田大学ベンチャーズ株式会社(WUV)は、当社が設立したWUV1号投資事業有限責任組合(WUV1号ファンド)の新規案件として、双性イオン性ポリマーを用いたアメーバハイドロゲルにより環境問題と新たな医療技術開発に挑む株式会社Gel Coat Biomaterials(ゲル・コート・バイオマテリアルズ。本社:東京都千代田区、代表取締役CEO吉田伸、以下GCB社)に約2億円の創業投資を行いました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/106997/12/resize/d106997-12-8ae2f0c2e90dc8784179-4.png ]
【概要】
GCB社は、2024年1月16日に設立されたディープテック・ベンチャーです。GCB社は、生体適合性ポリマーを独自構造化させた水を大量に含むハイドロゲルに生体物質を複合化させることで機能安定化を実現する特許技術をコアとしています。発明者である東京大学大学院工学系研究科の高井まどか教授をはじめとし、高分子化学、デバイス技術、メディカル素材の第一人者が集まり、安定化した酵素を利用して、1.持続可能性を高めるグリーンケミストリー、2.幹細胞や臓器などの長期保存、3.生体内で発電するメディカルデバイスによる体内深部の疾患治療を実現していきます。
【技術的背景】
酵素、細胞、臓器などの生体物質は優れた機能を持っていますが、不安定であるために利用できる環境、用途、期間が限定されています。親水性の双性イオンポリマーを基材にコーティングすることによって基材表面に形成される水の保護層が、基材表面へのタンパク質の吸着を抑制し、生体埋め込みデバイスや人工臓器を長期安定化させることが知られていました。
東京大学大学院工学系研究科の高井まどか教授は、水を大量に含んだ双性イオン性ポリマーハイドロゲルの作製に成功し、基材表面だけでなく生体材料をも長期安定化できることを見出しました。このハイドロゲルは、さまざまな分子を自在に取り込み、形を変えることができるアメーバのような特徴があります。従来の酵素安定化剤にはサイズや安全性などの課題がありましたが、GCB社のアメーバハイドロゲルはサイズが可変的であり、汎用的に生体物質を安定化させることが出来ます。
[画像2: https://prtimes.jp/i/106997/12/resize/d106997-12-cd8d348fa2a05c94d2ed-3.png ]
GCB社はハイドロゲルによって、生体物質の長期安定化を実現させます。これまで生体物質(酵素、細胞、臓器)が劣化してしまった高温度環境、溶剤存在環境、長期間、凍結解凍後などの多々の場面で、生体物質を利用可能にします。
【GCB社が解決する3つの課題】
1. 持続可能性を高めるグリーンケミストリー
現在、多くの大学、会社によって、酵素を利用した汚泥処理、プラスチックごみ分解、資源リサイクルなど環境対策が研究されており、人工的に高性能な生体物質(酵素や細胞)が合成され利用されています。GCB 社のゲルは人工的な生体物質の安定性をさらに向上することが可能であり、環境問題の解決を促進します。
2. 幹細胞や臓器などの長期保存とドラッグデリバリー
GCB社は、生体適合性ハイドロゲルを用いた生体試料の安定化技術を開発し、幹細胞や臓器などの長期保存の実現に挑戦します。また、生体試料を生体内で安定化する技術を応用し、核酸医薬品、細胞医薬品、ペプチド医薬品などのドラッグデリバリーの安定性向上に挑戦します。
3. 生体内発電するメディカルデバイスによる体内深部の疾患治療
GCB社のハイドロゲルでコーティングしたグルコース分解酵素を用いるバイオ燃料電池は、体内に存在するグルコースを分解する酵素反応によって、生体内で安定的に発電します。これにより、従来は困難であった生体内深部の連続モニタリング、体内深部手術後の継続的なの局所治療、患者さんにとって治療負荷が高かった生体深部の治療の低負荷化を実現していきます。
【資金調達の実施と今後の方向性】
GCB社の強みは、生体適合性双性イオンポリマーを合成する高分子精密重合技術、双性イオンポリマーを物質表面に結合させる界面技術、生体物質の評価技術、そしてバイオエンジニアリングを基盤とした環境・化学・医療への応用技術です。2024年から酵素の安定性を高める生体適合性ハイドロゲルの有償サンプルを開始し、化学メーカーと環境問題対策に取り組みます。幹細胞や臓器などのライフサイエンス用途を大学研究機関と開発し、2030年までに生体内発電メディカルデバイスの臨床試験を行う計画です。 GCB社は、今回の資金調達により技術開発と組織体制の強化を推し進め、環境問題解決と医療技術の更なる進歩に貢献して参ります。
【IPランドスケーピング】
GCB社長の吉田氏はIPランドスケーピング(※)を活用して応用技術開発とオープンイノベーション行う専門家です。前職のダウ・ケミカル社で応用技術開発賞を複数回受賞しており、オープンイノベーションに関する研究論文でMBA を取得。今回、IP ランドスケーピングの実践によりニーズと社会課題を結び付け、新たにGCB社を立ち上げました。IP ランドスケーピングによってオープンイノベーションの協働パートナー会社の候補を見つけだし広範囲にわたる社会課題を解決します。
(※)IPランドスケープ:自社の経営・事業戦略を定める際に、経営・事業情報に知財情報を取り込んだ分析を実施。その結果(現状の俯瞰、将来の展望など)を経営者・事業責任者と共有し、結果に対するフィードバックを受けたり、立案検討のための議論や協議を行ったりすること。
【創業者】
代表取締役社長 CEO Co-Founder :吉田伸 / Shin Yoshida
[画像3: https://prtimes.jp/i/106997/12/resize/d106997-12-51434536378be6c08fa6-0.png ]
東北大学大学院(修士)、東京工業大学キャリアアップMOT(知財戦略)、日本大学MBA。JSR株式会社で化学製品開発、研究企画、ダウ・ケミカル・グループで応用技術開発、M&A、社外技術導入、知財戦略、従業員リソースグループAPAC Chairを経験。ダウ・グループ応用技術開発賞、IAM Strategy 300 Global Leaders(世界の知財戦略家トップ300)を複数回受賞。
技術顧問・CTO Co-Founder:高井まどか / Madoka Takai
[画像4: https://prtimes.jp/i/106997/12/resize/d106997-12-9d591baee068b5acdd09-1.png ]
早稲田大学理工学部卒業後、東芝入社。早稲田大学大学院理工学研究科博士課程修了1998年 博士(工学)。科学技術振興事業団科学技術特別研究員、東京大学大学院工学系研究科マテリアル工学専攻 助手、講師、准教授を経て、2011年より東京大学大学院工学系研究科バイオエンジニアリング専攻教授。専門は電気化学、バイオインターフェース、バイオマテリアル。
【顧問】
顧問には、高分子学会フェローであり元ダウ・ケミカル社フェローの伊藤真樹、材料工学とデバイス開発の第一人者である元三菱電機役員内川英興、医薬品、医療機器の事業開発・企画経験を有する大窪秀彦、及び医療機器業界に詳しいメンバーなどが顔を揃えています。
【株式会社Gel Coat Biomaterialsについて】
[画像5: https://prtimes.jp/i/106997/12/resize/d106997-12-8ae2f0c2e90dc8784179-4.png ]
ハイドロゲルで安定化した酵素を利用して、持続可能性を高めるグリーンケミストリー、生体物質の長期保存、生体内で発電するメディカルデバイスによる体内深部の疾患治療に挑みます。
設立:2024年1月16日
所在地:東京都千代田区富士見1-3-11
株式会社Gel Coat Biomaterials
共同創業者: 代表取締役CEO 吉田 伸
技術顧問・CTO 高井 まどか
E-mail:info@gelcoatbio.com
URL:https://www.gelcoatbio.com/
【WUV概要】
[画像6: https://prtimes.jp/i/106997/12/resize/d106997-12-d97844e9697d7f8beccf-2.jpg ]
早稲田大学ベンチャーズ株式会社(WUV)は、早稲田大学の建学の精神「早稲田大学教旨」の1つである「学問の活用」を図るスタートアップ企業を創設し育成することで、学問の知見や研究成果を社会に実装し、人類社会の進化と幸福、ならびに持続可能性に貢献する事業と産業を創出することを本旨として設立されたディープテップ分野の創業投資に特化したベンチャーキャピタルです。
設立:2022年4月5日
所在地:東京都新宿区
共同代表:山本哲也、太田裕朗
URL:https://www.waseda.vc/
E-mail: info@waseda.vc
早稲田大学ベンチャーズ株式会社(WUV)は、当社が設立したWUV1号投資事業有限責任組合(WUV1号ファンド)の新規案件として、双性イオン性ポリマーを用いたアメーバハイドロゲルにより環境問題と新たな医療技術開発に挑む株式会社Gel Coat Biomaterials(ゲル・コート・バイオマテリアルズ。本社:東京都千代田区、代表取締役CEO吉田伸、以下GCB社)に約2億円の創業投資を行いました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/106997/12/resize/d106997-12-8ae2f0c2e90dc8784179-4.png ]
【概要】
GCB社は、2024年1月16日に設立されたディープテック・ベンチャーです。GCB社は、生体適合性ポリマーを独自構造化させた水を大量に含むハイドロゲルに生体物質を複合化させることで機能安定化を実現する特許技術をコアとしています。発明者である東京大学大学院工学系研究科の高井まどか教授をはじめとし、高分子化学、デバイス技術、メディカル素材の第一人者が集まり、安定化した酵素を利用して、1.持続可能性を高めるグリーンケミストリー、2.幹細胞や臓器などの長期保存、3.生体内で発電するメディカルデバイスによる体内深部の疾患治療を実現していきます。
【技術的背景】
酵素、細胞、臓器などの生体物質は優れた機能を持っていますが、不安定であるために利用できる環境、用途、期間が限定されています。親水性の双性イオンポリマーを基材にコーティングすることによって基材表面に形成される水の保護層が、基材表面へのタンパク質の吸着を抑制し、生体埋め込みデバイスや人工臓器を長期安定化させることが知られていました。
東京大学大学院工学系研究科の高井まどか教授は、水を大量に含んだ双性イオン性ポリマーハイドロゲルの作製に成功し、基材表面だけでなく生体材料をも長期安定化できることを見出しました。このハイドロゲルは、さまざまな分子を自在に取り込み、形を変えることができるアメーバのような特徴があります。従来の酵素安定化剤にはサイズや安全性などの課題がありましたが、GCB社のアメーバハイドロゲルはサイズが可変的であり、汎用的に生体物質を安定化させることが出来ます。
[画像2: https://prtimes.jp/i/106997/12/resize/d106997-12-cd8d348fa2a05c94d2ed-3.png ]
GCB社はハイドロゲルによって、生体物質の長期安定化を実現させます。これまで生体物質(酵素、細胞、臓器)が劣化してしまった高温度環境、溶剤存在環境、長期間、凍結解凍後などの多々の場面で、生体物質を利用可能にします。
【GCB社が解決する3つの課題】
1. 持続可能性を高めるグリーンケミストリー
現在、多くの大学、会社によって、酵素を利用した汚泥処理、プラスチックごみ分解、資源リサイクルなど環境対策が研究されており、人工的に高性能な生体物質(酵素や細胞)が合成され利用されています。GCB 社のゲルは人工的な生体物質の安定性をさらに向上することが可能であり、環境問題の解決を促進します。
2. 幹細胞や臓器などの長期保存とドラッグデリバリー
GCB社は、生体適合性ハイドロゲルを用いた生体試料の安定化技術を開発し、幹細胞や臓器などの長期保存の実現に挑戦します。また、生体試料を生体内で安定化する技術を応用し、核酸医薬品、細胞医薬品、ペプチド医薬品などのドラッグデリバリーの安定性向上に挑戦します。
3. 生体内発電するメディカルデバイスによる体内深部の疾患治療
GCB社のハイドロゲルでコーティングしたグルコース分解酵素を用いるバイオ燃料電池は、体内に存在するグルコースを分解する酵素反応によって、生体内で安定的に発電します。これにより、従来は困難であった生体内深部の連続モニタリング、体内深部手術後の継続的なの局所治療、患者さんにとって治療負荷が高かった生体深部の治療の低負荷化を実現していきます。
【資金調達の実施と今後の方向性】
GCB社の強みは、生体適合性双性イオンポリマーを合成する高分子精密重合技術、双性イオンポリマーを物質表面に結合させる界面技術、生体物質の評価技術、そしてバイオエンジニアリングを基盤とした環境・化学・医療への応用技術です。2024年から酵素の安定性を高める生体適合性ハイドロゲルの有償サンプルを開始し、化学メーカーと環境問題対策に取り組みます。幹細胞や臓器などのライフサイエンス用途を大学研究機関と開発し、2030年までに生体内発電メディカルデバイスの臨床試験を行う計画です。 GCB社は、今回の資金調達により技術開発と組織体制の強化を推し進め、環境問題解決と医療技術の更なる進歩に貢献して参ります。
【IPランドスケーピング】
GCB社長の吉田氏はIPランドスケーピング(※)を活用して応用技術開発とオープンイノベーション行う専門家です。前職のダウ・ケミカル社で応用技術開発賞を複数回受賞しており、オープンイノベーションに関する研究論文でMBA を取得。今回、IP ランドスケーピングの実践によりニーズと社会課題を結び付け、新たにGCB社を立ち上げました。IP ランドスケーピングによってオープンイノベーションの協働パートナー会社の候補を見つけだし広範囲にわたる社会課題を解決します。
(※)IPランドスケープ:自社の経営・事業戦略を定める際に、経営・事業情報に知財情報を取り込んだ分析を実施。その結果(現状の俯瞰、将来の展望など)を経営者・事業責任者と共有し、結果に対するフィードバックを受けたり、立案検討のための議論や協議を行ったりすること。
【創業者】
代表取締役社長 CEO Co-Founder :吉田伸 / Shin Yoshida
[画像3: https://prtimes.jp/i/106997/12/resize/d106997-12-51434536378be6c08fa6-0.png ]
東北大学大学院(修士)、東京工業大学キャリアアップMOT(知財戦略)、日本大学MBA。JSR株式会社で化学製品開発、研究企画、ダウ・ケミカル・グループで応用技術開発、M&A、社外技術導入、知財戦略、従業員リソースグループAPAC Chairを経験。ダウ・グループ応用技術開発賞、IAM Strategy 300 Global Leaders(世界の知財戦略家トップ300)を複数回受賞。
技術顧問・CTO Co-Founder:高井まどか / Madoka Takai
[画像4: https://prtimes.jp/i/106997/12/resize/d106997-12-9d591baee068b5acdd09-1.png ]
早稲田大学理工学部卒業後、東芝入社。早稲田大学大学院理工学研究科博士課程修了1998年 博士(工学)。科学技術振興事業団科学技術特別研究員、東京大学大学院工学系研究科マテリアル工学専攻 助手、講師、准教授を経て、2011年より東京大学大学院工学系研究科バイオエンジニアリング専攻教授。専門は電気化学、バイオインターフェース、バイオマテリアル。
【顧問】
顧問には、高分子学会フェローであり元ダウ・ケミカル社フェローの伊藤真樹、材料工学とデバイス開発の第一人者である元三菱電機役員内川英興、医薬品、医療機器の事業開発・企画経験を有する大窪秀彦、及び医療機器業界に詳しいメンバーなどが顔を揃えています。
【株式会社Gel Coat Biomaterialsについて】
[画像5: https://prtimes.jp/i/106997/12/resize/d106997-12-8ae2f0c2e90dc8784179-4.png ]
ハイドロゲルで安定化した酵素を利用して、持続可能性を高めるグリーンケミストリー、生体物質の長期保存、生体内で発電するメディカルデバイスによる体内深部の疾患治療に挑みます。
設立:2024年1月16日
所在地:東京都千代田区富士見1-3-11
株式会社Gel Coat Biomaterials
共同創業者: 代表取締役CEO 吉田 伸
技術顧問・CTO 高井 まどか
E-mail:info@gelcoatbio.com
URL:https://www.gelcoatbio.com/
【WUV概要】
[画像6: https://prtimes.jp/i/106997/12/resize/d106997-12-d97844e9697d7f8beccf-2.jpg ]
早稲田大学ベンチャーズ株式会社(WUV)は、早稲田大学の建学の精神「早稲田大学教旨」の1つである「学問の活用」を図るスタートアップ企業を創設し育成することで、学問の知見や研究成果を社会に実装し、人類社会の進化と幸福、ならびに持続可能性に貢献する事業と産業を創出することを本旨として設立されたディープテップ分野の創業投資に特化したベンチャーキャピタルです。
設立:2022年4月5日
所在地:東京都新宿区
共同代表:山本哲也、太田裕朗
URL:https://www.waseda.vc/
E-mail: info@waseda.vc