【SolidWorks】SolidWorks EPDMを導入して、設計PDMと全社PLMを連携。設計しやすさ・使いやすさと、データの信頼性・確実性確保の両立に成功
[11/02/15]
提供元:PRTIMES
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ビジネス向け印刷用機械メーカーの理想科学工業株式会社(以降、理想科学)における3次元CAD「SolidWorks」とデータ管理ソフト「SolidWorks Enterprise PDM」の活用事例です。
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理想科学は、2000年から利用してきたPLMシステムと、2007年に導入したソリッドワークスの製品データ管理ソフトウェアソリューション「SolidWorksEnterprise PDM」(以降、SolidWorks EPDM)を連携させて、2010年8月、「新・開発支援システム」の運用を開始した。3次元CADを直接にPLMシステムへつなぐのではなく、設計部門でのPDMを確立したうえで全社PLMシステムと連携させることで、設計者の作業負荷を大幅に軽減しつつ、データの信頼性・確実性を確保。開発スピード向上を実現する設計環境づくりに成功したのである。
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http://www.solidworks.co.jp/newsarticle/casestudy/RISO
「『世界に類のないものを創る』のが当社の開発ポリシーです」と、開発本部 開発技術センター ME設計部長の根岸秀生氏は語る。
同社は、開発の初期段階から、製品設計・生産技術・製造・品質管理・物流・営業などの各部門が情報を共有するコンカレントエンジニアリング手法を早くから導入してきた。多くの人の意見が生かされる社風も、独創的な製品の開発を支えているのである。
設計部門におけるメカ設計は、SolidWorksによって、完全3次元化を完了した。
一方、PLMシステムとしては、2000年にNECのPLMソフト「Obbligato II」を導入し、「開発支援システム」を構築した。設計3次元化が進んだ2003年からは、3次元CADとPLMシステムとの連携も段階的に進展してきた。
しかし、3次元CADを直接PLMシステムと連携させるやり方には、課題があった。
これまで理想科学では、2次元設計をベースに、コンカレントエンジニアリングを強化してきた。全社PLMへ登録する正式図面も2次元である。一方で設計は3次元化している。そこで設計者は、設計データは手元のファイルサーバで管理しつつ、部品調達を求めて全社PLMへ登録するときには、3次元データをTIFF化し、全社PLMへの登録・承認を経て、出図するという手作業を行わなければならなかった。
CADデータとPLMシステムの連携を、手作業でやっている限り、データの整合性を完全に確保することは困難である。
「3次元CADデータは複数の部品図と組立図で構成されており、容量も重いため、全社の情報共有基盤であるPLMシステムで3次元CADデータを管理するのは困難。そこで、ファイルサーバをなくしてきちんとした設計部門PDMシステムに置き換え、PDMとPLMシステムをデータ連携させる『新・開発支援システム』を構築することにしました」と、開発技術センター ME設計部の児玉健吾氏は語る。
設計部門で新たに導入するPDMシステムとしては、SolidWorks EPDMを選定した。
「必要十分な機能は網羅されていて、価格は安い。使いかたは他製品に比べればはるかにわかりやすく、承認ワークフローの設計方法だけ、半日の講習を受けました」と、児玉氏。
SolidWorks EPDMは、単体システムとしても便利な機能を活用している。
「検索が非常に速い。材質などの属性を入力して検索すると、瞬時に検索結果が表示されて驚いてしまうほど。いちいちPLMシステムを立ち上げなくても属性情報が得られるのは便利です」と児玉氏。CADデータを開かなくても、ツリー表示を見れば部品データの親子関係がひと目でわかるのも大変便利だ。属性情報をタブ登録しておき、簡単にデータ化するという使いかたなども工夫している。
「新・開発支援システム」は、2010年8月に稼働を開始した。構築効果の目標は、「開発スピード向上」である。
SolidWorks EPDMとObbligato IIとは、SolidWorks EPDMのバッチ処理機能とAPIを活用することで連携させている。データ登録画面は、設計PDMシステムと全社PLMシステムの外部に独自開発した。この外部プログラムはSolidWorks EPDMと全社PLMシステムの両システムと連携しており、設計者は属性などの入力作業を最小限にとどめながら、両システムでの承認操作を一括して行える。両システム間でのデータ不整合はほとんど発生しなくなった。
設計者の作業負荷は大きく軽減できた。
「設計が完成したら、登録画面を使ってCADのデータをPLMシステムへ送るだけ。設計者は、TIFF化、登録という余分な作業から解放されました」と児玉氏。
PDMシステムとPLMシステムとの間でデータの不整合が起きにくくなったことで、設計および設計後工程での手戻りも確実に減少しつつある。データの信頼性、確実性が高まったことが、設計品質向上につながっているのである。
また、設計部門で仕掛り中の3次元データの部品情報は、PDMから全社PLMシステムへの連携を通じて、購買、生産技術など他部門のメンバーがいち早く閲覧できるようになった。設計情報の後工程へのすばやい展開が従来以上に容易になり、理想科学のコンカレントエンジニアリング体制がさらに強化されたのだ。
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こうしたさまざまなメリットの相乗に加えて、新・開発支援システムの使い方や運用にさらに工夫することで、「開発スピード向上」という当初目標を確実に達成していく計画だ。
PDM/PLMシステムを連携させることによって、設計しやすさとデータ管理の両立に成功した理想科学は、同社の最大の魅力である「独創性」にさらに磨きをかけていける環境を手に入れたのである。
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