CBREが「COVID-19下の不動産投資戦略」を発表
[20/09/15]
提供元:PRTIMES
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CBRE(日本本社:東京都千代田区丸の内)は本日、「COVID-19下の不動産投資戦略」を発表しました。本レポートは、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大が不動産投資市場に及ぼした影響について、CBREが2020年の3月(3月10日〜3月31日)と6月(6月9日〜30日)の2回にわたって実施した、投資家に対するアンケート結果から読み解き、COVID-19下にある不動産投資市場の現状や今後の不動産投資戦略について考察しています。(調査概要は下記に記載)
新型コロナウィルスが拡大した3月以降、売買市場では延期もしくはキャンセルされる取引が増加しましたが、5月25日に緊急事態宣言が全国で解除され、6月からは投資活動も徐々に再開されました。CBREが6月に実施した投資家調査の結果も、3月に実施した調査に比べて投資家の意欲の改善を示しています。投資対象については、キャッシュフローの安定性を重視し、景気変動の影響を受けにくいアセットタイプを選好する傾向に変化はありません。
緊急事態宣言下、COVID-19による不動産取引への影響は拡大しました。2020年第2四半期(4〜6月期)の事業用不動産の投資額*1は、対前年同期比22%減の7,530億円となりました。J-REITおよび他の国内投資家による投資額がいずれも前年同期を大きく下回りました。
6月調査では、「感染拡大は取引に影響があった」と回答した投資家は全体の53%で、3月の調査結果に比べて12ポイント増加しました。そのうち、「取引が中止・延期になった」と回答した投資家は37%と、同14ポイント増加しました。緊急事態宣言中は外出自粛要請により、取引が進められない状況にあったため、4月から5月に、中止や延期などに至った取引が増加したと考えられます。(Figure1)
*1 10億円以上が対象、土地取引およびJ-REITのIPO時の取得物件は除く。詳細はジャパンインベストメントマーケットビュー Q2 2020を参照
6月に入り投資意欲は改善、投資家は投資活動を再開しました。5月25日に緊急事態宣言は解除され、経済活動は徐々に再開されてきています。6月のアンケート調査で不動産投資戦略に対する影響を尋ねたところ、感染拡大前に比べて「投資方針は変わらない」と回答した投資家は全体の75%を占め、3月の調査結果に比べて13ポイント増加しました。一方、「取得額を減額」・「わからない」を選択した回答者の割合は、いずれも前回調査結果に比べて減少しました。(Figure 2)
売買市場では、売り手と買い手の間の価格目線の乖離は従前以上に広がっています。売り手と買い手の価格目線の乖離が続く理由のひとつは、価格を下げてまで売り急ぐ状況にある売主が少ないことが挙げられます。成約件数は当面、低迷すると考えられます。金融危機当時に比べてディストレス案件は少なく、価格を下げてでも売ろうという売り手も多くないため、収益不動産の募集価格も総じて高止まりの状況が続くと考えられます。
6月の調査では、「投資対象として魅力的なアセットタイプ」を質問したところ、トップ3は物流施設が33%で1位となり、続いて住宅(32%)、オフィス(27%)という順位となりました。ECの拡大が加速することへの期待を受けて、物流施設に対する投資家の注目が高まっていることが、アンケート結果にも反映されました。一方、オフィスについては、中長期的な需要の見方が分かれてきていることが順位の低下につながったと考えられます。7月に入り、新型コロナウィルス感染は再び拡大しており、収束の時期については依然として予断を許さない状況にあります。不動産投資の観点から注目されているアセットについても、個別の慎重な判断が求められることになります。
CBREキャピタルマーケット インベストメントプロパティ 副本部長 シニアディレクター 山田泰秀は次のように述べています。「新型コロナウイルスの流行で企業業績が振るわない中、様々な企業から不動産を活用した資金調達の相談が増えています。銀行との取引関係の中で、業績悪化にもかかわらず、資金繰り支援を受けるには、企業にも一定の財務内容の改善が求められる中、不動産が重要な役割を担うケースが増えています。
金融機関からの提案によるセールアンドリースバックでは、実際に利用している不動産の中身をどこまで把握できた価格評価なのかという不安もあるようです。中立的な立場でマーケットを反映した、不動産のプロからの意見が欲しいというリクエストをいただく機会が増えてきました。当社では実際の利用面積の検証、他社に賃貸した際の貸床面積の算出、その際の賃料相場、さらに今後のオフィス利用の在り方をも見据えた総合的なアドバイスが可能なこともあり、金融機関とは違った角度からの意見としてご評価いただいております」
Figure 1: COVID-19感染拡大による取引に対する影響(回答率)
[画像1: https://prtimes.jp/i/27786/83/resize/d27786-83-129754-0.png ]
出所:CBRE、2020年8月
Figure 2: COVID-19感染拡大による投資方針に対する影響(回答率)
[画像2: https://prtimes.jp/i/27786/83/resize/d27786-83-135492-1.png ]
出所:CBRE、2020年8月
Figure 3: 魅力的なアセットタイプ(回答率)
[画像3: https://prtimes.jp/i/27786/83/resize/d27786-83-922980-2.png ]
*魅力的なアセットタイプ3つを質問
出所:CBRE、2020年8月
▼詳細な解説については、本日発刊のレポート「COVID-19下の不動産投資戦略」でご覧いただけます。
https://www.cbre.co.jp/ja-jp/research-reports/investment-reports
■新型コロナウイルスの感染拡大が不動産投資市場に及ぼした影響に関する調査概要
●調査期間および調査対象
・3月調査:2020年3月10日〜31日/回答数:95社
・6月調査:2020年6月9日〜30日/回答数:97社
●回答者の属性
・アレンジャー、レンダー(シニアを主とする)、レンダー(メザニンを主とする)、デベロッパー・不動産賃貸、アセットマネージャー( J REIT を主とする)、アセットマネージャー( J REIT 以外を主とする)、エクイティ投資家、その他
CBREインベストメントプロパティ(売買仲介)部門のサービスについて
CBREインベストメントプロパティ(売買仲介)部門のサービスについて売買仲介チームは、オフィス・商業・ホテル・物流施設・生産施設・R&D・データセンターなどの幅広いアセットタイプにおいて、業界トップのマーケット情報のご提供ならびに不動産の売却・取得に関してお客様のニーズに合ったサービスをご提供しています。
特に、保有する物件の売却を検討するお客様に対しては、その不動産の立地・建物の特性の調査、市場分析に基づく最有効利用についてのディスカッションを行い、お客様のニーズに合わせた提案を行っております。企業が保有する不動産は、売却を前提としておらず、売却においては、その商品化のための論点整理が重要となります。遵法性も含めて物件を精査し、賃貸可能性に基づく価格評価を行っております。独立した専門家として、100%クライアント企業の利益追求のための不動産アドバイザリーサービスを提供しています。
CBREのインベストメントプロパティ(売買仲介)サービスに関するお問合せ先
シービーアールイー株式会社 売買仲介部門 担当:山田 Yasuhide.Yamada@cbre.co.jp
CBRE日本法人は創立50周年を迎えました
当社は、2020年2月21日をもちまして、創立50周年を迎えました。
50周年にあたり、これまでご支援いただいた皆様に深く感謝するとともに、
今後も新しい価値を創造し続け、人と社会に貢献できる企業を目指してまいります。
CBRE日本法人について
CBRE日本法人(シービーアールイー株式会社)は、不動産賃貸・売買仲介サービスにとどまらず、各種アドバイザリー機能やファシリティマネジメント(FM)などの18の幅広いサービスラインを全国規模で展開する法人向け不動産のトータル・ソリューション・プロバイダーです。CBREの前身となった生駒商事が1970年に設立されて以来、半世紀にわたり、日本における不動産の専門家として、全国10拠点で地域に根ざしたサービスを展開してきました。企業にとって必要不可欠な「ビジネスインフラ」として認められる不動産アドバイザリー&サービス企業を目指して、国内約1,300名を超えるプロフェッショナルが、最適かつ的確な不動産ソリューションを中立的な立場で提供いたします。詳細につきましては日本国内ホームページ www.cbre.co.jp をご覧ください。公式Twitterアカウント:@cbrejapan
CBREグループについて
CBREグループ(NYSE:CBRE)は、「フォーチュン500」や「S&P 500」にランクされ、ロサンゼルスを本拠とする世界最大の事業用不動産サービスおよび投資顧問会社です(2019年の売上ベース)。全世界で100,000 人を超える従業員、530 カ所以上の拠点(系列会社および提携先は除く)を有し、投資家、オキュパイアーに対し、幅広いサービスを提供しています。不動産売買・賃貸借の取引業務、プロパティマネジメント、ファシリティマネジメント、プロジェクトマネジメント、事業用不動産ローン、不動産鑑定評価、不動産開発サービス、不動産投資マネジメント、戦略的コンサルティングを主要業務としています。
新型コロナウィルスが拡大した3月以降、売買市場では延期もしくはキャンセルされる取引が増加しましたが、5月25日に緊急事態宣言が全国で解除され、6月からは投資活動も徐々に再開されました。CBREが6月に実施した投資家調査の結果も、3月に実施した調査に比べて投資家の意欲の改善を示しています。投資対象については、キャッシュフローの安定性を重視し、景気変動の影響を受けにくいアセットタイプを選好する傾向に変化はありません。
緊急事態宣言下、COVID-19による不動産取引への影響は拡大しました。2020年第2四半期(4〜6月期)の事業用不動産の投資額*1は、対前年同期比22%減の7,530億円となりました。J-REITおよび他の国内投資家による投資額がいずれも前年同期を大きく下回りました。
6月調査では、「感染拡大は取引に影響があった」と回答した投資家は全体の53%で、3月の調査結果に比べて12ポイント増加しました。そのうち、「取引が中止・延期になった」と回答した投資家は37%と、同14ポイント増加しました。緊急事態宣言中は外出自粛要請により、取引が進められない状況にあったため、4月から5月に、中止や延期などに至った取引が増加したと考えられます。(Figure1)
*1 10億円以上が対象、土地取引およびJ-REITのIPO時の取得物件は除く。詳細はジャパンインベストメントマーケットビュー Q2 2020を参照
6月に入り投資意欲は改善、投資家は投資活動を再開しました。5月25日に緊急事態宣言は解除され、経済活動は徐々に再開されてきています。6月のアンケート調査で不動産投資戦略に対する影響を尋ねたところ、感染拡大前に比べて「投資方針は変わらない」と回答した投資家は全体の75%を占め、3月の調査結果に比べて13ポイント増加しました。一方、「取得額を減額」・「わからない」を選択した回答者の割合は、いずれも前回調査結果に比べて減少しました。(Figure 2)
売買市場では、売り手と買い手の間の価格目線の乖離は従前以上に広がっています。売り手と買い手の価格目線の乖離が続く理由のひとつは、価格を下げてまで売り急ぐ状況にある売主が少ないことが挙げられます。成約件数は当面、低迷すると考えられます。金融危機当時に比べてディストレス案件は少なく、価格を下げてでも売ろうという売り手も多くないため、収益不動産の募集価格も総じて高止まりの状況が続くと考えられます。
6月の調査では、「投資対象として魅力的なアセットタイプ」を質問したところ、トップ3は物流施設が33%で1位となり、続いて住宅(32%)、オフィス(27%)という順位となりました。ECの拡大が加速することへの期待を受けて、物流施設に対する投資家の注目が高まっていることが、アンケート結果にも反映されました。一方、オフィスについては、中長期的な需要の見方が分かれてきていることが順位の低下につながったと考えられます。7月に入り、新型コロナウィルス感染は再び拡大しており、収束の時期については依然として予断を許さない状況にあります。不動産投資の観点から注目されているアセットについても、個別の慎重な判断が求められることになります。
CBREキャピタルマーケット インベストメントプロパティ 副本部長 シニアディレクター 山田泰秀は次のように述べています。「新型コロナウイルスの流行で企業業績が振るわない中、様々な企業から不動産を活用した資金調達の相談が増えています。銀行との取引関係の中で、業績悪化にもかかわらず、資金繰り支援を受けるには、企業にも一定の財務内容の改善が求められる中、不動産が重要な役割を担うケースが増えています。
金融機関からの提案によるセールアンドリースバックでは、実際に利用している不動産の中身をどこまで把握できた価格評価なのかという不安もあるようです。中立的な立場でマーケットを反映した、不動産のプロからの意見が欲しいというリクエストをいただく機会が増えてきました。当社では実際の利用面積の検証、他社に賃貸した際の貸床面積の算出、その際の賃料相場、さらに今後のオフィス利用の在り方をも見据えた総合的なアドバイスが可能なこともあり、金融機関とは違った角度からの意見としてご評価いただいております」
Figure 1: COVID-19感染拡大による取引に対する影響(回答率)
[画像1: https://prtimes.jp/i/27786/83/resize/d27786-83-129754-0.png ]
出所:CBRE、2020年8月
Figure 2: COVID-19感染拡大による投資方針に対する影響(回答率)
[画像2: https://prtimes.jp/i/27786/83/resize/d27786-83-135492-1.png ]
出所:CBRE、2020年8月
Figure 3: 魅力的なアセットタイプ(回答率)
[画像3: https://prtimes.jp/i/27786/83/resize/d27786-83-922980-2.png ]
*魅力的なアセットタイプ3つを質問
出所:CBRE、2020年8月
▼詳細な解説については、本日発刊のレポート「COVID-19下の不動産投資戦略」でご覧いただけます。
https://www.cbre.co.jp/ja-jp/research-reports/investment-reports
■新型コロナウイルスの感染拡大が不動産投資市場に及ぼした影響に関する調査概要
●調査期間および調査対象
・3月調査:2020年3月10日〜31日/回答数:95社
・6月調査:2020年6月9日〜30日/回答数:97社
●回答者の属性
・アレンジャー、レンダー(シニアを主とする)、レンダー(メザニンを主とする)、デベロッパー・不動産賃貸、アセットマネージャー( J REIT を主とする)、アセットマネージャー( J REIT 以外を主とする)、エクイティ投資家、その他
CBREインベストメントプロパティ(売買仲介)部門のサービスについて
CBREインベストメントプロパティ(売買仲介)部門のサービスについて売買仲介チームは、オフィス・商業・ホテル・物流施設・生産施設・R&D・データセンターなどの幅広いアセットタイプにおいて、業界トップのマーケット情報のご提供ならびに不動産の売却・取得に関してお客様のニーズに合ったサービスをご提供しています。
特に、保有する物件の売却を検討するお客様に対しては、その不動産の立地・建物の特性の調査、市場分析に基づく最有効利用についてのディスカッションを行い、お客様のニーズに合わせた提案を行っております。企業が保有する不動産は、売却を前提としておらず、売却においては、その商品化のための論点整理が重要となります。遵法性も含めて物件を精査し、賃貸可能性に基づく価格評価を行っております。独立した専門家として、100%クライアント企業の利益追求のための不動産アドバイザリーサービスを提供しています。
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シービーアールイー株式会社 売買仲介部門 担当:山田 Yasuhide.Yamada@cbre.co.jp
CBRE日本法人は創立50周年を迎えました
当社は、2020年2月21日をもちまして、創立50周年を迎えました。
50周年にあたり、これまでご支援いただいた皆様に深く感謝するとともに、
今後も新しい価値を創造し続け、人と社会に貢献できる企業を目指してまいります。
CBRE日本法人について
CBRE日本法人(シービーアールイー株式会社)は、不動産賃貸・売買仲介サービスにとどまらず、各種アドバイザリー機能やファシリティマネジメント(FM)などの18の幅広いサービスラインを全国規模で展開する法人向け不動産のトータル・ソリューション・プロバイダーです。CBREの前身となった生駒商事が1970年に設立されて以来、半世紀にわたり、日本における不動産の専門家として、全国10拠点で地域に根ざしたサービスを展開してきました。企業にとって必要不可欠な「ビジネスインフラ」として認められる不動産アドバイザリー&サービス企業を目指して、国内約1,300名を超えるプロフェッショナルが、最適かつ的確な不動産ソリューションを中立的な立場で提供いたします。詳細につきましては日本国内ホームページ www.cbre.co.jp をご覧ください。公式Twitterアカウント:@cbrejapan
CBREグループについて
CBREグループ(NYSE:CBRE)は、「フォーチュン500」や「S&P 500」にランクされ、ロサンゼルスを本拠とする世界最大の事業用不動産サービスおよび投資顧問会社です(2019年の売上ベース)。全世界で100,000 人を超える従業員、530 カ所以上の拠点(系列会社および提携先は除く)を有し、投資家、オキュパイアーに対し、幅広いサービスを提供しています。不動産売買・賃貸借の取引業務、プロパティマネジメント、ファシリティマネジメント、プロジェクトマネジメント、事業用不動産ローン、不動産鑑定評価、不動産開発サービス、不動産投資マネジメント、戦略的コンサルティングを主要業務としています。