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テクノロジー企業成長率ランキング「デロイト 2018年 アジア太平洋地域テクノロジー Fast 500」発表

-全受賞企業500社の売上高成長率は史上最高の987%
-上位10社の平均成長率は、過去17年間のランキングで最高の17,314%
-1位は中国のオープンプラットフォームの不動産物件情報提供業者、Ke.com
-中国企業7社が上位10社にランクインし、初めて過半数を占める




デロイト トウシュ トーマツ リミテッド(DTTL)は2018年12月6日、TMT(テクノロジー・メディア・通信)業界の企業を対象にした過去3決算期の収益(売上高)に基づく成長率のランキング「デロイト 2018年 アジア太平洋地域テクノロジー Fast 500」を発表しました。中国のユニコーン企業であるKe.com (Beijing) Technology Co Ltd,が過去3年間の成長率32,179%を達成し、1位となりました。今年の上位10社の平均成長率は、過去最高の17,314%に達しました。これを反映して、全500社の平均成長率も過去17年間のランキングで最高の987%に達しました。上位10社のうち9社が未上場企業です。

中国の北京に本社を置くKe.comは、オープンプラットフォームのオンライン不動産物件情報提供業者で、新規・中古・レンタル物件のエコシステムをユーザーに提供しています。同社は、掲載中の住宅物件をインタラクティブ3Dビューで表示させるVR閲覧機能等、様々な革新的な技術を備えたテクノロジー主導のプラットフォームを持っています。Ke.comは、中国最大の不動産ブローカーの一つであるLianjia (Homelink)が所有する企業です。

アジア太平洋地域テクノロジーFast 500プログラムのリーダー、楠俊史は次のように述べました。「今年は、不動産・化学・テキスタイル・産業用サプライ・フィンテック関連の企業を含む、興味深く多様なB2BのEコマース企業が選定されました。私たちは、B2BのEエコシステムにおいて、従来のビジネスモデルからオンラインプラットフォームへの移行が急速に進んでいるのを目にしており、中国はその成長の最前線にいます。B2BのEコマースは既存の企業に変革を迫っており、各社は現状を打破し、ダイナミックなエコシステムを創出し、より迅速かつ柔軟なクライアント対応を重視するようになってきています」

Ke.comのCEO、Stanley Peng氏は、同社の成功について次のように述べました。「デロイト アジア太平洋地域テクノロジーFast 500に選ばれて大変光栄です。当社が成功できたのは、物件取引機能を備えた、消費者と企業をつなぐプラットフォームであるBeiKeのおかげです。BeiKeは、多様な不動産ブランド・店舗・業者向けのエコシステムを促進する業界基盤で、同様の価値・目標のもと不動産市場の仲介業者を取りまとめ、活力を与えています」

地域別傾向
テクノロジーFast 500ランキングの選出は、過去3年間における収益(売上高)成長率に基づいて行われます。選出企業を地域別で見ると、引き続き中国企業の存在が目立ち、上位10社には7社がランクインし、500社のうち30%近くを占めています。

台湾企業91社、続いてオーストラリア企業71社が上位500社にランクインしましたが、いずれも前年を下回りました。台湾企業はランキング開始以来中心的な存在でしたが、今年は初めてトップ10入りを逃しました。インド企業は6位と7位に2社がランクインしました。MogIi LabsはB2B調達用の産業用サプライを提供するEC事業会社で、Razorpayは商店・学校・EC事業会社向けに、安全なオンライン決済方法を提供しています。

事業領域別傾向
中国企業は、クリーンテクノロジー(インド企業のOriano Clean Energy Private Limitedが1位を獲得)以外のすべての領域において1位にランクインしています。過去6年間の動向と同様、引き続きソフトウエアが業界の成長の大半を占めています。2018年の上位500社に含まれるソフトウエア企業の数は、昨年の214社を若干下回り190社となり、ランクインした企業の38%を占めています。上位10社のうち5社がソフトウエア企業で、そのうちWeshare FinancialとRazorpayの2社はフィンテックのカテゴリーにて、それぞれ3位、7位となっています。

デロイト中国TMT(テクノロジー・メディア・通信)のインダストリーリードパートナー、William Chouは、次のように述べました。「デジタルサービスの成長と柔軟な資金調達へのニーズがフィンテック企業の成長を促し、アジアパシフィックのデジタルに精通した顧客、特に成長と地理的な拡大のためにフィンテック製品を採用している中小企業を刺激しています。また、中国の主要銀行はデジタル変革に注力してビッグデータ、AIやブロックチェーン等の分野への投資を進めたことから、B2B向けフィンテック分野がこのように成長しています」

メディアは2番目に多い領域としての地位を回復し、107社がテクノロジーFast 500にランクインし、うち3社は上位10社に入りました。Ke.comが1位、化学業界の大手B2BプラットフォームのIBUYCHEM.comが2位、そして繊維製品のB2Bプラットフォームを提供するQingdao Sinotex E-Commerce Co Ltdが4位でした。

収益(売上高)成長の傾向
2018年の上位500社の平均収益(売上高)成長率は987%と、前年の600%を387ポイント上回りました。ランキング上位10社の平均収益(売上高)成長率は17,314%でした。収益(売上高)成長率は上位500社および上位10社共に17年間のプログラムの歴史の中で最も高い記録となりました。

「デロイト 2018年 アジア太平洋地域テクノロジー Fast 500」ランキング上位10社

1位 Ke.com (Beijing)Technology Co Ltd / 中国 / メディア / 成長率: 32,179 %

2位 Guangzhou Hui Zheng Zhi United Technology Co Ltd / 中国 / メディア / 成長率:24,702 %

3位 Beijing Weshare Financial Information Services Co Ltd/中国/ソフトウエア/成長率:24,564 %

4位 Qingdao Sinotex E-Commerce Co Ltd / 中国 / メディア / 成長率:23,646 %

5位 Guangzhou Quwan Network Technology Co Ltd / 中国 / 通信 / 成長率:16,895 %

6位 MogIi Labs (India) Private Limited / インド / ソフトウエア / 成長率:11,836 %

7位 Razorpay Software Private Limited / インド / ソフトウエア / 成長率:11,173 %

8位 Chengdu Qushui Technology Co Ltd / 中国 / ハードウエア / 成長率:10,452 %

9位 Dmall Inc / 中国 / ソフトウエア / 成長率:9,270 %

10位 HDT Ltd / ニュージーランド / ソフトウエア / 成長率:8,423 %

全500社のランキングは、https://www.deloitte.com/fast500asiapacific(英語)をご覧ください。

「デロイト 2018年 アジア太平洋地域テクノロジー Fast 500」を受賞した日本企業41社

日本企業は株式会社エアークローゼット(成長率6,048%)が15位、ワンダープラネット株式会社(成長率3,788%)が26位、株式会社プレイド(成長率2,039%)が44位と、3社が上位50位内にランクインしました。また、Fast 500ランキングを受賞した日本企業は全部で41社となりました。

15位 株式会社エアークローゼット (未) / 成長率:6,048.33%
オンラインファッションレンタルサービス

26位 ワンダープラネット株式会社 (未) / 成長率:3,788.05%
スマートデバイス向けフルネイティブアプリ・ゲームの企画・開発

44位 株式会社プレイド (未) / 成長率:2,038.71%
CXプラットフォームKARTEの開発・提供

63位 株式会社BitStar (未) / 成長率:1,476.37%
インフルエンサーマーケティングのトータルソリューションを提供

71位 株式会社MUJIN (未) / 成長率:1,251.14%
知能ロボットコントローラの開発、販売、インテグレーション等

92位 DATUM STUDIO株式会社 (未) / 成長率:881.13%
AI構築サービス

111位 株式会社ヤプリ (未) / 成長率:691.45%
プログラミング不要のアプリ開発プラットフォーム「Yappli」の開発・提供

115位 株式会社プロドローン (未)/ 成長率:672.44%
産業用ドローンの開発・製造・販売

141位 and factory株式会社 / 成長率:514.77%
スマートフォンアプリ開発及びIoTプラットフォーム開発提供

150位 株式会社サイバーセキュリティクラウド (未) / 成長率:495.72%
クラウド型Webセキュリティ製品「攻撃遮断くん」の開発運用

151位 株式会社ココナラ (未) / 成長率:493.02%
個人の得意を売買するスキルのフリーマーケット「ココナラ」

152位 MAMORIO株式会社 (未) / 成長率:484.30%
紛失防止IoTデバイス「MAMORIO」を活用した遺失物発見ネットワークの開発

156位 株式会社ギフトモール (未) / 成長率:477.90%
ギフト・プレゼント市場へのテクノロジープラットフォーム展開

215位 株式会社MEJ (未) / 成長率:348.91%
ヘルスケア製品のDtoC

241位 株式会社マイネット / 成長率:303.42%
ゲームサービス事業

246位 株式会社トレタ (未) / 成長率:297.74%
飲食店向け 予約/顧客台帳サービス

248位 ログリー株式会社 / 成長率:295.16%
大規模データ分析技術をコアコンピタンスに、サービス開発を行う

277位 株式会社アカツキ / 成長率:268.23%
モバイルゲーム事業、ライブエクスペリエンス事業を展開

286位 株式会社アドベンチャー / 成長率:248.84%
航空券等の一括検索が可能なオンライン旅行会社

304位 株式会社PKSHA Technology / 成長率:219.35%
機械学習技術等を利用したアルゴリズムの開発及びライセンス提供

331位 株式会社ZUU / 成長率:181.31%
フィンテックプラットフォーム事業とフィンテック化支援

351位 株式会社ジーエヌアイグループ / 成長率:160.50%
医薬品及び医療機器事業を多国籍展開する日本に上場の製薬企業

363位 株式会社チームスピリット / 成長率:152.29%
勤怠管理、経費精算、工数管理等を一体化したクラウドサービス

364位 株式会社オークファン / 成長率:152.25%
価格相場データを活用した在庫流動化支援事業

370位 株式会社SHIFT / 成長率:148.55%
ソフトウェアテスト及びソフトウェアの品質保証に関するコンサルティング

379位 テモナ株式会社 / 成長率:142.70%
サブスクリプションサービスの開発・販売

393位 株式会社Phone Appli (未) / 成長率:131.21%
Web電話帳ソフトをメインとした電話関連ソフトの開発及び販売

396位 株式会社デザインワン・ジャパン / 成長率:129.48%
オールジャンルの口コミサイト「エキテン」の運営

410位 株式会社ファイバーゲート / 成長率:118.72%
集合住宅及び商業施設などにおけるWi-Fiサービスの提供

411位 株式会社エイチーム / 成長率:118.61%
スマートフォンアプリや比較・ECサイト等の企画・開発・運営

412位 株式会社SKIYAKI / 成長率:118.56%
"FanTech"(= Fan × Technology)事業

413位 株式会社アトラエ / 成長率:118.55%
HR Tech関連サービス(Green、wevox、yenta)の提供

419位 シェアリングテクノロジー株式会社 / 成長率:117.54%
ライフサービス領域の特化型サイト及びプラットホームの運営

420位 アライドアーキテクツ株式会社 / 成長率:117.00%
デジタルマーケティング支援事業

434位 株式会社ウフル (未) / 成長率:107.25%
IoTオーケストレーションサービス「enebular」の提供

437位 株式会社グッドパッチ (未) / 成長率:106.59%
UI/UXに特化したデザインカンパニー

440位 株式会社じげん / 成長率:104.54%
ライフメディアプラットフォーム事業

451位 株式会社アイスタイル / 成長率:99.34%
美容系総合ポータルサイトの企画・運営、関連広告サービスの提供

454位 株式会社RS Technologies / 成長率:98.15%
半導体製造装置の調整に用いるテスト用ウエハの再生加工受託

461位 株式会社テラスカイ / 成長率:96.19%
クラウドに特化したシステム開発、サービスの提供

464位 株式会社ジーニー / 成長率:95.15%
マーケティングテクノロジー事業

(未)は未上場企業(2018年9月末時点)

デロイト アジア太平洋地域テクノロジーFast 500とは
テクノロジーFast 500は、デロイト トウシュ トーマツ リミテッドが、TMT(テクノロジー・メディア・通信)業界の急成長企業を、世界3極(アジア太平洋地域、北米地域、EMEA地域)の地域レベルで顕彰するプログラムです。2017年で16回目を迎えた「デロイト アジア太平洋地域テクノロジー Fast 500」は2002年に開始、日本は初年度から参加しています。ランキング基準は、直近3決算期(北米地域、EMEA地域は直近4決算期)の収益(売上高)に基づく成長率としており、現在はオーストラリア、中国、インド、日本、韓国、マレーシア、ニュージーランド、シンガポール、台湾から、上場、未上場を含む様々な規模の企業が参加しています。ランキング対象となる事業領域は、1.半導体や部品・コンピュータ、周辺機器等を含むハードウェア、2.アプリや各種管理運用システムを含むソフトウェア、3.インターネットやクラウドサービスを含む通信、4.広告やマーケティング、Eコマースを含むメディア、5.バイオや製薬を含むライフサイエンス、6.再生技術やエネルギー貯蔵、機器を含むクリーンテック、以上の6領域としています。

【本プログラムで開示されている情報について】
この情報は、集計に当たり正確を期しておりますが、企業からの回答をそのまま集計し反映したものであり、有限責任監査法人トーマツやデロイト トウシュ トーマツ リミテッドは、明示または黙示を問わず、これらの情報の正確性などについて何らかの意見を表明したり、または内容を保証したりするものではありません。

本ニュースリリースは、12月6日に香港で配信された内容を日本版として和訳し、一部加筆変更しています。
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