5月の食品値上げ800品目超 6月も3千品目、2年連続「値上げの夏」へ 一部食品は値下げの動きも コスト対応で明暗分かれる
[23/04/28]
提供元:PRTIMES
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「食品主要195社」価格改定動向調査 ― 2023年5月
帝国データバンクは、食品メーカー主要195社における価格改定動向について調査を行った。
5月の食品値上げ、800品目が対象 4カ月ぶりの1000品目割れに
5月は「缶コーヒー」の一斉値上げ、コーヒー豆の価格高騰など影響 加工食品は前年超え
※品目数および値上げは、各社発表に基づく。また、年内に複数回値上げを行った品目は、それぞれ別品目としてカウントした。値上げ率は発表時点における最大値を採用した。なお、価格据え置き・内容量減による「実質値上げ」も対象に含む
※対象期間:4月28日9時時点
※調査機関:帝国データバンク
[画像1: https://prtimes.jp/i/43465/651/resize/d43465-651-9fbcaaa2e11c7ee1a293-0.jpg ]
5月の食品値上げ、800品目が対象 4カ月ぶりの1000品目割れに
5月の値上げも前年を超えるハイペースが続く。2023年における家庭用を中心とした飲食料品の値上げ品目数は、4月28日までの判明ベースで累計2万1205品目に上った。また、今年1-7月までに値上げ済み・または値上げが予定される食品の累計品目数(2万815品目)は、前年と同じ時期(22年1-7月:1万686品目)に比べ約2倍に上った。
このうち2023年5月単月の値上げ品目数は、酒類・飲料や加工食品などを中心に824品目だった。今年1月以来4カ月ぶりの1000品目割れとなり、4月までの記録的ラッシュから一転して落ち着いた推移となった。ただ、前年同月(251品目)からは3倍超に上り、4カ月連続で前年を上回るなど高水準が続く。6月以降も値上げは続き、6月はカップ麺などを中心に約3300品目が値上げ予定で、7月以降も輸入小麦の価格改定による影響や、生乳価格の上昇、電気代の引き上げなども背景に、値上げ対象はパンなど2000品目超に拡大するとみられる。値上げのピークは今春を境に一旦過ぎたとみられるものの、値上げ圧力は幅広い食品・飲料に広がっており、今秋にも年内3万品目の値上げが判明する可能性がある。
[画像2: https://prtimes.jp/i/43465/651/resize/d43465-651-c96c591b6465f0cbeaaf-0.jpg ]
2023年に予定される値上げ2万品目のうち、原材料高が理由となったものは99%(品目数ベース)と、ほぼ全てで原材料高が理由にあげられた。また、足元では電気・ガス代上昇に伴う値上げの割合が6%(3月末:5%)に拡大し、エネルギー価格高騰による影響が広がった。
5月は「缶コーヒー」の一斉値上げ、コーヒー豆の価格高騰など影響 加工食品は前年超え
2023年5月の値上げで最も多い食品分野は「酒類・飲料」で388品目となり、単月全体の約半数を占めた。飲料製品の値上げが最多となるのは、22年10月以来7カ月ぶり。「加工食品」ではサバ缶など中心に183品目、つゆ・たれ製品など「調味料」も169品目で値上げが実施される。
2023年通年では、6月に即席麺だけで200品目を超える「加工食品」(9998品目)が最多で、前年累計(9468品目)を上回った。「調味料」(5188品目)や「菓子」(1452品目)、「乳製品」(868品目)も前年比7割前後の水準に上り、加工食品に続き前年超えが確実とみられる。
[画像3: https://prtimes.jp/i/43465/651/resize/d43465-651-5d2f60156823c680f804-0.jpg ]
2023年の値上げは前年に比べ、コスト増加分を価格へ転嫁する姿勢が目立つ。加えて、人件費や電気・ガス代の上昇など新たなコストアップも表面化し、幅広い分野で値上げが相次ぐ要因となっている。一部の製品では原材料価格の落ち着きなどを理由に価格据え置きや値下げに踏み切ったケースもあるものの、多くの食品では物流費など値上げ要因に対して解消のメドが立っておらず、少なくとも今秋まで断続的な値上げの動きが続くとみられる。
今後は小麦粉価格の上昇でパンや菓子、ホットケーキミックスなどで値上げの動きが続くかが大きな焦点となる。また、飼料価格の高騰などを背景にした相次ぐ乳価改定の影響を受けるアイス製品やパック牛乳、物流費などのコスト増に直面している小型PETボトル製品や缶ビール、チューハイなどRTD飲料製品での値上げ追随といった動向も注視するポイントとなる。
[画像4: https://prtimes.jp/i/43465/651/resize/d43465-651-03c369c489148b3d3d72-0.jpg ]
帝国データバンクは、食品メーカー主要195社における価格改定動向について調査を行った。
5月の食品値上げ、800品目が対象 4カ月ぶりの1000品目割れに
5月は「缶コーヒー」の一斉値上げ、コーヒー豆の価格高騰など影響 加工食品は前年超え
※品目数および値上げは、各社発表に基づく。また、年内に複数回値上げを行った品目は、それぞれ別品目としてカウントした。値上げ率は発表時点における最大値を採用した。なお、価格据え置き・内容量減による「実質値上げ」も対象に含む
※対象期間:4月28日9時時点
※調査機関:帝国データバンク
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5月の食品値上げ、800品目が対象 4カ月ぶりの1000品目割れに
5月の値上げも前年を超えるハイペースが続く。2023年における家庭用を中心とした飲食料品の値上げ品目数は、4月28日までの判明ベースで累計2万1205品目に上った。また、今年1-7月までに値上げ済み・または値上げが予定される食品の累計品目数(2万815品目)は、前年と同じ時期(22年1-7月:1万686品目)に比べ約2倍に上った。
このうち2023年5月単月の値上げ品目数は、酒類・飲料や加工食品などを中心に824品目だった。今年1月以来4カ月ぶりの1000品目割れとなり、4月までの記録的ラッシュから一転して落ち着いた推移となった。ただ、前年同月(251品目)からは3倍超に上り、4カ月連続で前年を上回るなど高水準が続く。6月以降も値上げは続き、6月はカップ麺などを中心に約3300品目が値上げ予定で、7月以降も輸入小麦の価格改定による影響や、生乳価格の上昇、電気代の引き上げなども背景に、値上げ対象はパンなど2000品目超に拡大するとみられる。値上げのピークは今春を境に一旦過ぎたとみられるものの、値上げ圧力は幅広い食品・飲料に広がっており、今秋にも年内3万品目の値上げが判明する可能性がある。
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2023年に予定される値上げ2万品目のうち、原材料高が理由となったものは99%(品目数ベース)と、ほぼ全てで原材料高が理由にあげられた。また、足元では電気・ガス代上昇に伴う値上げの割合が6%(3月末:5%)に拡大し、エネルギー価格高騰による影響が広がった。
5月は「缶コーヒー」の一斉値上げ、コーヒー豆の価格高騰など影響 加工食品は前年超え
2023年5月の値上げで最も多い食品分野は「酒類・飲料」で388品目となり、単月全体の約半数を占めた。飲料製品の値上げが最多となるのは、22年10月以来7カ月ぶり。「加工食品」ではサバ缶など中心に183品目、つゆ・たれ製品など「調味料」も169品目で値上げが実施される。
2023年通年では、6月に即席麺だけで200品目を超える「加工食品」(9998品目)が最多で、前年累計(9468品目)を上回った。「調味料」(5188品目)や「菓子」(1452品目)、「乳製品」(868品目)も前年比7割前後の水準に上り、加工食品に続き前年超えが確実とみられる。
[画像3: https://prtimes.jp/i/43465/651/resize/d43465-651-5d2f60156823c680f804-0.jpg ]
2023年の値上げは前年に比べ、コスト増加分を価格へ転嫁する姿勢が目立つ。加えて、人件費や電気・ガス代の上昇など新たなコストアップも表面化し、幅広い分野で値上げが相次ぐ要因となっている。一部の製品では原材料価格の落ち着きなどを理由に価格据え置きや値下げに踏み切ったケースもあるものの、多くの食品では物流費など値上げ要因に対して解消のメドが立っておらず、少なくとも今秋まで断続的な値上げの動きが続くとみられる。
今後は小麦粉価格の上昇でパンや菓子、ホットケーキミックスなどで値上げの動きが続くかが大きな焦点となる。また、飼料価格の高騰などを背景にした相次ぐ乳価改定の影響を受けるアイス製品やパック牛乳、物流費などのコスト増に直面している小型PETボトル製品や缶ビール、チューハイなどRTD飲料製品での値上げ追随といった動向も注視するポイントとなる。
[画像4: https://prtimes.jp/i/43465/651/resize/d43465-651-03c369c489148b3d3d72-0.jpg ]