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南スーダン 一部で飢饉を宣言 子ども100万人以上が急性栄養不良【共同プレスリリース】

緊急の支援ニーズ490万人に




[画像1: https://prtimes.jp/i/5176/864/resize/d5176-864-914488-0.jpg ]

※本信に関連する画像・映像は http://bit.ly/2kT67V7 にてご覧いただけます。

【2017年2月20日 ジュバ(南スーダン)発】

本日飢饉が宣言された南スーダンの一部の地域では、戦争と経済崩壊によって10万人が飢餓に直面していると、国連の3機関は警鐘を鳴らしています。また、さらに100万人が飢饉寸前の状態にあるとされています。

ユニセフ(国連児童基金)、FAO(国連食糧農業機関)およびWFP(世界食糧計画)は、さらに多くの人々が飢餓で亡くなるのを防ぐために緊急的な行動が必要だと警告しました。継続的かつ適切な支援が迅速に提供できれば、数カ月で飢餓の状況は改善され、さらなる苦難を緩和することが可能です。

この深刻かつ拡大する食糧危機に対して、何らかの対策が取られなければ、 “lean season”と呼ばれる収穫高が減る時期のピークが来る7月には、食糧不足に陥る人の数は550万人に達すると見られています。

本日政府および国連の3機関と人道支援のパートナー団体により発表された、総合的食料安全保障レベル分類 (Integrated Food Security Phase Classification、略称IPC)の最新報告によると、南スーダンの人口の40%を超える490万人が食糧、農業および栄養の分野で緊急の支援を必要としています。

国連3機関は、すでに飢饉に直面している人々および飢饉の危機に瀕している人々への制限のない人道支援が、拡大する大惨事を食い止めるために一刻も早く必要であると訴えました。飢饉の拡大を防ぐためには、人道支援の規模を拡大し、最も弱い立場にある人々に支援を届けなければなりません。

飢饉は、現在南スーダン北中央部のユニティ州で発生しています。飢饉が正式に宣言されたということは、すでに人々が飢餓で死に始めていることを意味します。この状況は3年前に紛争が勃発して以来、最悪の飢餓による惨事です。

「南スーダンの一部では、飢饉という悲惨な現実が起こってしまいました。それは私達が最も恐れていた事態です。多くの家族はすでに生きるためのあらゆる手段を使い果たしています」とFAO南スーダン事務所代表サージ・ティソは述べました。「地域の人々の圧倒的多数は農民でしたが、紛争により農業は崩壊しました。彼らは家畜を失い、耕作用の機具までも失いました。彼らは何カ月も、周りに生えている植物や釣った魚に依存して生きながらえてきました」

[画像2: https://prtimes.jp/i/5176/864/resize/d5176-864-547540-1.jpg ]

栄養不良は、公衆保健上の重大な緊急事態であり、各地に広がる紛争、避難生活、保健サービスへのアクセスの制限や衛生施設の不足などによって深刻化します。IPCの報告では、調査をおこなった23州のうち14州で、全急性栄養不良(GAM)の割合が緊急事態を示す基準値の15%に相当するかそれ以上を示しており、いくつかの地域では42%という高い割合でした。

「南スーダン全土では、100万人以上の子どもが急性栄養不良に陥っていると推定されます。25万人以上の子どもはすでに重度の栄養不良に陥っています。もし、私たちが早急にこれらの子どもたちに支援を届けなければ、彼らの多くは命を落とします」とユニセフ南スーダン事務所代表ジェレミー・ホプキンスは言います。「私たちは、すべての紛争当事者に対して、最も弱い立場にある人々を支援し、さらなる人道的大惨事を引き起こさないためにも、人道支援団体が影響を受けている人々に無制限にアクセスできるよう強く求めます」

「この飢饉は人災です。WFPと人道支援コミュニティはみな、この大惨事を避けるために力を尽くしてきました。紛争が始まった3年前では信じがたいほどの大規模な人道支援を展開してきました。しかし同時に、私たちは、人道支援従事者と危機に瀕している人々の両方にとって意味のある平和と治安確保がなされなければ、人道支援が達成できることには限界があると警告してきました」とWFPの南スーダン代表のジョイス・ルマ(Joyce Luma)は述べました。「私たちは引き続き、この飢饉を食い止め、拡大を阻止するために、できる限りのことをしていきます」

3年間の紛争により南スーダン全土において、穀物の生産や農村での生活は深刻な被害を受けました。2016年7月からの暴力の激化は、かつて安定していた地域も含めて食糧生産に壊滅的な被害を与えました。毎年800%という急激なインフレーションと市場の破たんは、伝統的に食糧を市場に求めていた地域にも打撃を与えました。都市の住民も、基本的食料品価格の高騰に苦しんでいます。

ユニセフ、FAO、WFPとパートナー団体は、紛争が始まって以降大規模支援活動を実施してきましたが、2016年には人道危機の最悪な影響を緩和するためにさらにその努力を強化しました。IPCの評価チームによると、北バハル・エル・ガザル州などでは、人道支援が飢饉のリスクを軽減したことを指摘しています。

ユニセフの2017年の活動として、重度の急性栄養不良に陥っている子どもたち20万7,000人に対して治療支援を提供する予定です。ユニセフは、WFPや40以上のパートナー団体と協力して、南スーダン全土の620の外来治療プログラム施設と50の入院治療施設を支援し、子どもたちが必要とする緊急治療を提供していきます。ユニセフはWFPと共同で行っている支援の即応メカニズムを通して、最も離れた地域のコミュニティに対しても支援を提供していきます。こうした緊急対応活動によって、栄養不良に陥った数千人の子どもたちを治療すると同時に、栄養不良が繰り返されないよう、予防接種や安全な水と衛生を提供していきます。

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■ 本信はユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。本信の原文および関連する画像は、http://bit.ly/2kT67V7 よりダウンロードいただけます。

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