拡張ナノ流体デバイス実用化へ製造工法の技術研究開発の開始 マイクロ化学技研(IMT)、AIRBIC(エアビック)(川崎市幸区新川崎)に移転
[19/06/04]
提供元:DreamNews
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マイクロ化学技術※1 のパイオニア企業・マイクロ化学技研株式会社(本社:川崎市、代表取締役社長: 田中勇次、以下 IMT※2)は、拡張ナノ流体デバイスの実用化に向けた製造工法の技術研究開発を本格化するため、2019 年6月1日より産学交流・研究開発施設「AIRBIC」(新川崎・創造のもり かわさき新産業創造センター内)に移転しました。
※1. マイクロ化学技術(マイクロフルィディクス) 後述
※2. IMT:Institute of Microchemical Technology
■ マイクロ流体デバイスから拡張ナノ流体デバイスへ
髪の毛程の細さ(数10〜100 um)のマイクロ流路内で各種化学反応や分析を行うマイクロ流体デバイスは、2000年代以降注目を集め、それを用いた分析が様々な分野で実用化されてきています。近年では“拡張ナノ領域”と呼ばれる数10〜数100nmというマイクロ流路のさらに1/100程度の領域で、より高度な分析を実現するための「拡張ナノ流体デバイス」が提唱され、医療・バイオ研究者に革命的な境地をもたらす技術として期待されております。
しかしながら、「拡張ナノ流体デバイス」は、ガラス製のデバイス内に超微細な流路構造を構築する必要があるため、商用はおろか研究用としても製造が困難な事が課題として残っております。この課題を解決する為、IMTは、東京大学大学院 工学系研究科応用化学専攻 北森研究室の協力・指導の元、世界に先駆けて拡張ナノ流体デバイスの実用化に向けた製造工法の技術研究開発を開始します。
またIMTは、その拠点として、数少ない拡張ナノ領域の加工を行える設備を備える「NANOBIC(新川崎・創造のもり かわさき新産業創造センター新館)」に隣接する「AIRBIC(新川崎・創造のもり かわさき新産業創造センター内)」に移転し、本事業を推進します。
【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000195692&id=bodyimage1】
■ 単一細胞(シングルセル)分析と拡張ナノ流体デバイス
近年、医療やバイオの分野では、同じ種類の細胞でも、細胞の1つ1つが異なる性質を持つ事が明らかになってきており、単一細胞レベルでの解析が求められております。単一細胞レベルの解析は、取り扱うサンプルの体積が従来の手法と比べてはるかに小さいことから非常に困難ですが、「拡張ナノ流体デバイス」は流路の体積が細胞一つの体積よりもはるかに小さい拡張ナノ流路を有するため、単一細胞からの成分を無駄なくサンプリングする事が可能となります。そのことから、「拡張ナノ流体デバイス」は、細胞の集団の中から一つ一つの違いを見分ける解析を実現できる“夢の分析技術”として研究分野から生産技術分野まで広く期待されています。
ただ、ニーズや分析技術としてのポテンシャルが高い一方で、実用化への課題も残っています。デバイス内には、細胞を保持するためのマイクロ流路のチャンバー(流路幅深さ 数10 um)や細胞内の成分を分取・定容・分析するためのナノ流路(流路幅深さ 数100 nm)が複雑に集積化されており、このような超微細な流路構造を持つデバイスの作製は、大量の時間とコスト、熟練の研究者のノウハウが必要であり、実用化のレベルに達していないのが現状です。
■ AIRBICへの移転と拡張ナノ流体デバイス実用化への検討
拡張ナノ流体デバイス実用化のため、IMTは2019年6月から「AIRBIC」に移転します。隣接する「NANOBIC」には、超微細なデバイスを作製するためのクリーンルーム、電子線描画装置、各種の各種のプラズマドライエッチング装置など国内では数少ない拡張ナノデバイスの加工を行える設備が備わっており、移転後は、この「NANOBIC」にて加工条件等の開発・改良を行うことを計画しています。
今年度中には、研究開発向けに、拡張ナノ流体デバイスの試作品の提供を開始する予定です。
【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000195692&id=bodyimage2】
■ マイクロ化学技術(マイクロフルィディクス)とは
マイクロ化学技術はマイクロフルィディクスとも呼ばれ、数センチ角の基板(マイクロ化学チップ)上に半導体集積化回路のように作成された数十〜数百umの流路内で、混合・反応・分離・抽出・合成・検出などの化学プロセスを集積化する技術です。これまで実験室や工場で行われてきた化学プロセスをマイクロ化学チップの流路内の微小区間で自由に集積化することで、エネルギーや空間をはるかに効率よく利用することが可能となり、今後の化学技術の進化に大きく貢献するものと期待されています。
この微小区間での化学プロセス集積化技術(マイクロ化学技術)は、東京大学大学院 工学系研究科応用化学専攻 北森研究室と(財)神奈川科学技術アカデミー (現 神奈川県立産業技術総合研究所) 北森「インテグレーテッド・ケミストリー」プロジェクトの研究開発成果として確立されました。IMTでは、長年の課題であったガラス製マイクロ化学チップの大量生産化(高品質、低コスト化)に成功しました。2019年中にはディスポーザブルガラスチップの供給が可能となる予定で、今後更に様々な分野での実用化の期待が高まっています。
【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000195692&id=bodyimage3】
■ 会社概要:マイクロ化学技研株式会社(IMT)
IMTは、2001年に東京大学と(財)神奈川科学技術アカデミー (現 神奈川県立産業技術総合研究所)発のベンチャー企業として設立した、マイクロ化学チップ技術(マイクロフルィディクス)のパイオニア企業です。マイクロ化学チップ、その周辺機器及びシステム機器の製造・販売を行っています。
[社 名] マイクロ化学技研株式会社(IMT)
[資本金] 1億円
[代表者] 田中 勇次(たなか ゆうじ)
[設 立] 2001年 5月 1日
[本 社] 神奈川県川崎市幸区新川崎7−7 新川崎・創造のもり かわさき新産業創造センター内
産学交流・研究開発施設(AIRBIC) A-19
[URL] https://www.i-mt.co.jp/
<本件に関するお問合せは下記までお願いいたします>
マイクロ化学技研株式会社 担当 作田
TEL:044-201-9889 E-mail:y-sakuta@i-mt.co.jp
配信元企業:マイクロ化学技研株式会社
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※1. マイクロ化学技術(マイクロフルィディクス) 後述
※2. IMT:Institute of Microchemical Technology
■ マイクロ流体デバイスから拡張ナノ流体デバイスへ
髪の毛程の細さ(数10〜100 um)のマイクロ流路内で各種化学反応や分析を行うマイクロ流体デバイスは、2000年代以降注目を集め、それを用いた分析が様々な分野で実用化されてきています。近年では“拡張ナノ領域”と呼ばれる数10〜数100nmというマイクロ流路のさらに1/100程度の領域で、より高度な分析を実現するための「拡張ナノ流体デバイス」が提唱され、医療・バイオ研究者に革命的な境地をもたらす技術として期待されております。
しかしながら、「拡張ナノ流体デバイス」は、ガラス製のデバイス内に超微細な流路構造を構築する必要があるため、商用はおろか研究用としても製造が困難な事が課題として残っております。この課題を解決する為、IMTは、東京大学大学院 工学系研究科応用化学専攻 北森研究室の協力・指導の元、世界に先駆けて拡張ナノ流体デバイスの実用化に向けた製造工法の技術研究開発を開始します。
またIMTは、その拠点として、数少ない拡張ナノ領域の加工を行える設備を備える「NANOBIC(新川崎・創造のもり かわさき新産業創造センター新館)」に隣接する「AIRBIC(新川崎・創造のもり かわさき新産業創造センター内)」に移転し、本事業を推進します。
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■ 単一細胞(シングルセル)分析と拡張ナノ流体デバイス
近年、医療やバイオの分野では、同じ種類の細胞でも、細胞の1つ1つが異なる性質を持つ事が明らかになってきており、単一細胞レベルでの解析が求められております。単一細胞レベルの解析は、取り扱うサンプルの体積が従来の手法と比べてはるかに小さいことから非常に困難ですが、「拡張ナノ流体デバイス」は流路の体積が細胞一つの体積よりもはるかに小さい拡張ナノ流路を有するため、単一細胞からの成分を無駄なくサンプリングする事が可能となります。そのことから、「拡張ナノ流体デバイス」は、細胞の集団の中から一つ一つの違いを見分ける解析を実現できる“夢の分析技術”として研究分野から生産技術分野まで広く期待されています。
ただ、ニーズや分析技術としてのポテンシャルが高い一方で、実用化への課題も残っています。デバイス内には、細胞を保持するためのマイクロ流路のチャンバー(流路幅深さ 数10 um)や細胞内の成分を分取・定容・分析するためのナノ流路(流路幅深さ 数100 nm)が複雑に集積化されており、このような超微細な流路構造を持つデバイスの作製は、大量の時間とコスト、熟練の研究者のノウハウが必要であり、実用化のレベルに達していないのが現状です。
■ AIRBICへの移転と拡張ナノ流体デバイス実用化への検討
拡張ナノ流体デバイス実用化のため、IMTは2019年6月から「AIRBIC」に移転します。隣接する「NANOBIC」には、超微細なデバイスを作製するためのクリーンルーム、電子線描画装置、各種の各種のプラズマドライエッチング装置など国内では数少ない拡張ナノデバイスの加工を行える設備が備わっており、移転後は、この「NANOBIC」にて加工条件等の開発・改良を行うことを計画しています。
今年度中には、研究開発向けに、拡張ナノ流体デバイスの試作品の提供を開始する予定です。
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■ マイクロ化学技術(マイクロフルィディクス)とは
マイクロ化学技術はマイクロフルィディクスとも呼ばれ、数センチ角の基板(マイクロ化学チップ)上に半導体集積化回路のように作成された数十〜数百umの流路内で、混合・反応・分離・抽出・合成・検出などの化学プロセスを集積化する技術です。これまで実験室や工場で行われてきた化学プロセスをマイクロ化学チップの流路内の微小区間で自由に集積化することで、エネルギーや空間をはるかに効率よく利用することが可能となり、今後の化学技術の進化に大きく貢献するものと期待されています。
この微小区間での化学プロセス集積化技術(マイクロ化学技術)は、東京大学大学院 工学系研究科応用化学専攻 北森研究室と(財)神奈川科学技術アカデミー (現 神奈川県立産業技術総合研究所) 北森「インテグレーテッド・ケミストリー」プロジェクトの研究開発成果として確立されました。IMTでは、長年の課題であったガラス製マイクロ化学チップの大量生産化(高品質、低コスト化)に成功しました。2019年中にはディスポーザブルガラスチップの供給が可能となる予定で、今後更に様々な分野での実用化の期待が高まっています。
【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000195692&id=bodyimage3】
■ 会社概要:マイクロ化学技研株式会社(IMT)
IMTは、2001年に東京大学と(財)神奈川科学技術アカデミー (現 神奈川県立産業技術総合研究所)発のベンチャー企業として設立した、マイクロ化学チップ技術(マイクロフルィディクス)のパイオニア企業です。マイクロ化学チップ、その周辺機器及びシステム機器の製造・販売を行っています。
[社 名] マイクロ化学技研株式会社(IMT)
[資本金] 1億円
[代表者] 田中 勇次(たなか ゆうじ)
[設 立] 2001年 5月 1日
[本 社] 神奈川県川崎市幸区新川崎7−7 新川崎・創造のもり かわさき新産業創造センター内
産学交流・研究開発施設(AIRBIC) A-19
[URL] https://www.i-mt.co.jp/
<本件に関するお問合せは下記までお願いいたします>
マイクロ化学技研株式会社 担当 作田
TEL:044-201-9889 E-mail:y-sakuta@i-mt.co.jp
配信元企業:マイクロ化学技研株式会社
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