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ARM、日本最大手のエンベデッドソフトウェア会社のイーソル社と提携

英ARM社とイーソル株式会社は、ARM社が日本の組込みソフトウェア業界
最大手であるイーソル社の株式の一部を取得したことを発表します。
                                  2009年3月4日
報道関係者各位
                               アーム株式会社
                              イーソル株式会社

ARM、日本最大手のエンベデッドソフトウェア会社のイーソル社と提携

英ARM社(本社:英国ケンブリッジ、日本法人:横浜市港北区、代表
取締役社長:西嶋貴史、以下ARM)とイーソル株式会社(本社:東京
都中野区、代表取締役社長:澤田勉、以下イーソル)は、本日、ARM
が日本の組込みソフトウェア業界最大手であるイーソルの株式の一部
を取得したことを発表します。この提携により両社の持つ先進的な
技術を相互に活用しながら継続的に協力し、ARMプロセッサ・コアを
ベースとした強力なソリューションを、デジタルコンスーマ分野に加え、
オートモーティブ分野へも提供してゆく予定です。

今回の提携は、ARMマルチコア・プロセッサ技術とイーソルのマルチ
コア・リアルタイム・オペレーティング・システム(eT-Kernel Multi-Core
Edition)による車載情報システムでの実績をさらに発展させ、ARM
CortexベースのマイクロコントローラへのAUTOSAR準拠ソフトウェア
の実装にむけた長期的かつ戦略的な提携になります。この提携により、
単一プロセッサ・アーキテクチャ上で、検証済みソフトウェア・コン
ポーネントと開発環境を標準化することにより、車載機器メーカーは
製品の開発効率を高めることが可能となります。また、多くの車載機器
関連メーカーが多くの機能をより少ない部品点数で高機能なプロセッサ
へ集約化し、細分化が進んだ独自システムから脱却しようと取組んでい
る中で、車載市場へのARMの取組みとしてのこの提携は非常に重要な
ものです。ARMプロセッサ・アーキテクチャでのイーソルの経験と実績が、
ARMプロセッサが搭載されたAUTOSAR準拠プラットフォーム上に次世代
の車両制御技術を実装するうえでの大きな支援となります。

ARMは、2005年よりAUTOSARのプレミアムメンバーとして活動しています。
またJasParにおいてイーソルは2006年より、ARMは2005年より活動して
おります。また、両社はARMプロセッサ・アーキテクチャを利用した
AUTOSAR準拠プラットフォームでの車両制御システムをデモする予定です。

これまでの両社の車載分野での協業例としましては、NECエレクトロ
ニクス社から2007年にリリースされ、大手の車載機器メーカーで採用
されているNaviEngineをベースとしたナビゲーション・システム等が
あります。この初代のシステムではARM11MPCoreマルチコア・プロセッサ
とイーソルのeT-Kernel Multi-Core Edition が採用され、次世代には
ARM Cortex-A9 MPCoreプロセッサが使用される予定です。

さらに、ソフトウェアの車載情報機器および車両制御機器への実装を
支援するために、イーソルはeBinder開発環境を拡張し、ARM RealView
開発ツールを統合していく予定です。これにより、ソフトウェア開発、
デバッグ、最適化のための最高のソリューションを組込みシステム開発
者に提供可能となります。 


富士通マイクロエレクトロニクス株式会社 共通技術本部
IP開発統括部長 国安良男氏は、次のように述べております。 
「今回のARMとイーソルの提携は、高度化する自動車向けソフトウェア
システムの課題に対し、自動車開発者へ1つの解を示すものとなります。」

日本テキサス・インスツルメンツ株式会社 営業・技術本部 ビジネス
・デベロップメント 統括部長 田口倫彰氏は、次のように述べております。
「弊社は、イーソルとの協業のもと、DaVinciプロセッサをはじめとする
ARMコア内蔵プロセッサをベースに、民生用機器から車載機器まで、多くの
実績を上げてきました。自動車分野での実績とノウハウをもつ両社の提携
により、車載機器メーカーは、ハード、ソフトの両面で一歩踏み込んだ
ソリューションを選択できるようになるでしょう。」

ARM株式会社 代表取締役社長 西嶋貴史は、次のように述べております。
「自動車向けECUのソフトウェアの規模は増加しており業界標準プラット
フォームの出現が待たれております。今回の提携により一つの選択肢を
業界へ提供できることを大変うれしく思います。 AUTOSARコンプライアン
スに基づく多数のソリューションが一気に加速するでしょう。」

イーソル株式会社 代表取締役社長 澤田勉は、次のように述べております。
「これまでにも、ARMのマルチコア・プロセッサに対応した弊社リアル
タイムOSであるeT-Kernel Multi-Core Editionのご提供など、ARMとの
連携により弊社のOS技術の強みを活かしたソリューションをご提供して
きましたが、今回の提携により、なお一層の自動車業界を中心としたソフト
ウェア開発のご支援ができるものと考えております。」


ARM社概要
ARMは、ワイヤレス、ネットワーク、デジタル家電、イメージング、
自動車、セキュリティ、そしてストレージ機器といった高度なデジ
タル製品のコアとなる技術をデザインしています。ARMが提供する
総合的な製品・IP(知的財産)には、32 ビット組込みRISCマイクロ
プロセッサ、グラフィック プロセッサ、ビデオ・エンジン、セル
ライブラリ、組み込みメモリ、高速インタフェース製品、ペリフェラル、
開発ツールが含まれます。ARMは、総合的なデザインサービス、トレー
ニング、サポート、メンテナンスとARMの幅広いパートナーコミュニ
ティと共に、信頼性の高い製品を迅速に市場へ投入するためのトータル
システムソリューションを、大手エレクトロニクス企業に提供しています。
ARMについて詳しくはWebサイトをご覧ください。
http://www.jp.arm.com/

イーソル社概要
イーソルは、1975年の創業以来、組込みソフトウェア業界、及び流通・
物流業界で実績を重ねてきました。イーソルは、「Inside Solution」を
ブランドスローガンに、ユビキタス社会を内側から支える技術者集団と
して、お客様の満足を第一に、開発、販売からサポートまで一貫した
サービス、トータルソリューションを提供しています。
イーソルは、日本市場のみならず、北米、ヨーロッパ、アジア市場向けに
製品・サービスの販売活動を広げています。また、流通システム業界に対し、
耐環境性能に特化したドットプリンタやハンディターミナルの開発・販売、
開発受託、ソフトウェア開発支援ツールを提供しています。イーソルに
ついて詳しくはWebサイトをご覧ください。(http://www.esol.co.jp/


(※1)AUTOSAR (Automotive Open System Architecture)は、自動車の
ソフトウェアの部品化・共通化を目的として、2003年7月に欧州
の自動車関連メーカーDaimlerChrysler社やBMW AG、Robert Bosch
GmbHなどが中心となって設立した標準化団体です。

(※2)JasPar (Japan Automotive Software Platform and Architecture)
は、日本国内で、自動車のECU(電子制御ユニット)用のソフトウェアや、
車載ネットワーク規格の標準化を推進することを目的とし、2004年9月
に発足した団体です。トヨタ自動車や日産自動車、本田技術研究所などの
国内自動車メーカーや自動車エレクトロニクス関連メーカーで組織されて
います。


本リリースに関するお問い合わせ先
ARM株式会社 マーケティングコミュニケーション 
飯塚 聖子
TEL:045-477-3117 / FAX:045-477-5261

イーソル株式会社 経営企画室
TEL: 03-5365-1560 / FAX: 03-5365-1561
e-mail : esol-marketing@esol.co.jp
URL : http://www.esol.co.jp/

※DaVinciはテキサス・インスツルメンツの商標です。ARMとAMBAは
ARM社の登録商標です。CortexとMaliはARM社の商標です。eBinderは、
イーソル株式会社の登録商標です。eCROS、eT-Kernel、は、イーソル
株式会社の商標です。その他のブランドあるいは製品名は全て、
それぞれのホールダーの所有物です。「ARM」とは、ARM Holdings plc、
その事業会社であるARM Limited、各地域の子会社であるARM Inc.、
ARM KK、ARM Korea Ltd.、ARM Taiwan Limited、ARM France SAS、
ARM Consulting (Shanghai) Co.Ltd.、ARM Belgium N.V.、AXYS Design
Automation Inc.、ARM Germany GmbH、ARM Embedded Technologies
Pvt. Ltd.、ARM Norway, ASおよびARM Sweden ABの全部または一部を
意味します。
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