ANSYS、最新バージョンのANSYS 19を発表 製品開発工程の複雑さを低減し、生産性を向上
[18/02/01]
提供元:@Press
提供元:@Press
ピッツバーグ、2018年1月30日 - 業界をリードするANSYS(NASDAQ:ANSS)は、自律走行車の他に性能を向上させたスマートデバイス、電動化の比率を高めた航空機などの革新的な製品を、かつてないペースで開発できる力をエンジニアにもたらすANSYS(R) 19をリリースします。ANSYS 19の次世代エンジニアリングシミュレーションによってワークフローは簡素化され、正確な解析結果を確実に得られます。これにより、コストを削減して製品化までの時間を短縮しつつ、画期的な製品を開発できるようになります。
デジタルと物理の世界が融合し続ける中で、製品は一層複雑さを増しています。多くの企業は、開発サイクルにかかる時間を短縮してコストやリスクを抑えつつイノベーションと品質向上を促進するようにプレッシャーをかけられています。ANSYS 19は、こうした複雑さを緩和して生産性を向上させ、さまざまなアプリケーション分野における問題を高い精度で解決できるようにエンジニアやユーザーを支援することで、シミュレーションの活用拡大をさらに促進させます。
「デジタル革命によってディスラプション(従来の枠組みの破壊)や製品革新が加速する中、エンジニアは並外れて高度な設計やエンジニアリングに関する問題を解決して、これまでにないペースで画期的な製品を開発する必要があります。ANSYS 19を使用することでシミュレーションの活用を拡大し、あらゆるレベルでの複雑さを緩和してイノベーションを促進して、より高性能で最先端の次世代製品の開発が可能になります。」(ANSYS、システムビジネスユニット担当副社長兼ジェネラルマネージャー、Eric Bantegnie)
■ANSYS 19のハイライト:
複雑さを緩和:
ANSYS 19は、信頼性、パフォーマンス、スピード、使いやすさを向上させるツールを提供することでエンジニアを支援し、複雑さを緩和します。
アーキテクチャ解析および設計言語(AADL:Architecture Analysis and Design Language)やヒューマンマシンインターフェース(HMI:Human Machine Interface)からレーダー反射断面積(RCS:Radar Cross Section)計算に対するサポートまで、ANSYS 19はあらゆる領域でユーザーエクスペリエンスをシンプルにします。
ANSYS 19における組込み開発支援製品SCADEでは、AADL互換のアビオニクスシステム・モデリングを新たにサポートします。AADLベースのモデリングは、企業が自社で開発するシステムを理解してそのコストを抑えられるようになるだけでなく、システムの信頼性や統合、安全性や可用性などの重要なパフォーマンス特性を最大限まで引き上げます。AADLでシステムをモデリングすることで、さまざまな委託先から調達するサブシステムやコンポーネントをこれまで以上に効率的に統合でき、相互運用性に関する問題を素早く特定して対処できるようになります。
ソフトウェアおよびハードウェアコンポーネントのモデリング機能を備えるANSYS 19は、FACE規格に準拠する防衛アプリケーション向けのアビオニクスシステムの設計をサポートする、多くの実績を持つ広範なツールセットを提供します。
さまざまな業界における自律テクノロジーの進歩により、アプリケーション内でのテスト機能を始めとする機能性の強化が求められています。ANSYS 19を導入すれば、エンジニアは最先端の複雑な組込みHMIを設計して実装できるようになります。航空機のコックピットディスプレイ、自動車のインフォテインメントおよびダッシュボードディスプレイ、産業アプリケーション向けの制御ディスプレイの設計など、ANSYS 19を使用することでセーフティクリティカルなHMIの開発や展開、そしてテストを加速できます。
電磁界解析スイートでは、HFSS SBR+を使用したRCS解析が新たに採用されました。これは自律走行車、先進の検知システムやステルステクノロジーを設計するエンジニアにとってまさに理想的なテクノロジーで、短時間でより多くの設計条件から最適な条件を見つけることができます。
「AirLoom Energy社では、風力発電の分野での大改革を目指していましたが、それにはまず永久磁石型リニアジェネレータの開発という不可能に近い課題をクリアする必要がありました。2名の機械設計の専門家からは、有限要素法解析が必要となる本質的に3次元の機械を実装することは事実上ほぼ不可能であると告げられたものの、ANSYSはそのソリューションを提供してくれました。ANSYSのツールを導入したことで、数十ものトポロジーや数千にも及ぶジオメトリを特性化し、発電機を最適化して、特許を取得することに成功しました。」(AirLoom Energy社、創立者、Robert Lumley氏)
エレクトロニクス製品における温度の影響を予測することは、信頼性とパフォーマンスに優れたエレクトロニクス機器を提供する上で最も重要です。熱の問題が設計に影響することを把握することは、材質の選定、冷却設計、形状選定に関する決定事項を進める中で重要な要素で、最終製品のサイズ、重量、コストの決定にもつながります。ANSYS 19では、エレクトロニクス設計において極めて重要な熱の問題を考慮した電磁界と熱による強力な連成解析環境を提供します。
「Samtec社では、最高性能のコネクタ、相互接続技術、パッケージ、光学エンジン、ケーブルを設計する上で、正確かつ予測可能で高速な設計ソフトウェアを必要としています。3Dコンポーネントテクノロジーを組み合わせたシームレスで統合された電磁界と熱の連成解析による設計環境の構築を目指すANSYSの製品は、電子コネクタ分野での大改革を目指す当社に大きな力をもたらします。」(Signal Integrity Group、Samtec社、最高技術責任者、Scott McMorrow氏)
システム製品に新たに加わったANSYS(R) medini(TM) analyzeでは、自動車、航空宇宙および防衛、鉄道、原子力、その他のセーフティクリティカルな業界向けアプリケーションにおいて、機能安全規格に対する安全性/信頼性分析を行えます。このリリースでは、適用対象の安全基準に準拠する段階的なモデリングや解析、そして検証プロセスが提供されており、さまざまな稼働シナリオでの故障モードの解析や安全機構によるカバレッジの評価が簡素化および自動化されます。
次世代の自動車、モバイル、ハイパフォーマンスコンピューティングの各種アプリケーションでは、より大きく高速で複雑なチップへの高度なシステムの集積が求められています。ANSYS 19の半導体解析では、チップ-パッケージ-システム全体にわたるパワーノイズ、熱的特性、信頼性、パフォーマンスをはじめとする各種の設計属性を同時に解析できる包括的なシミュレーションソリューションが提供されます。また、ANSYS 19のビッグデータシミュレーションプラットフォームにより、複数の稼働条件にわたる設計反復の高速化と実用的な解析結果が提供されることで、設計修正の優先順位を明確にして製品化までの時間を短縮できるようになります。
・生産性を加速:
ANSYS 19は、生産性を大幅に高め、あらゆるステージでよりシームレスなワークフローを構築できるソリューションを提供することで、短期間にこれまで以上の成果を上げる力をエンジニアにもたらします。ソルバーやテクノロジーレベルで重ねられた改良は、さらに高速化され向上した製品パフォーマンスや認証までの時間を短縮する最新機能として、ANSYS 19は製品化までの時間の短縮とエンジニアの生産性の向上を実現します。
ANSYS 19の流体解析スイートでは、より良好で正確な解析結果を最小限の時間と労力で得られます。たとえば、噴射ノズルの設計者は、新しい機能を使うことで計算労力を大幅に軽減しながら製品パフォーマンスを最適化できます。ANSYS 19では、Volume of Fluid(VOF)モデルにより液糸や液滴の形成につながる界面の不安定性や表面張力効果を直接追跡し、しかも最小限の労力で高速で正確な噴霧および液滴粒径分布を予測できるようになります。これまでの手法で液滴サイズ分布を計算することは非現実的でしたが、この新しい機能によって計算労力は大幅に軽減されます。
構造解析スイートでは、ANSYSのSMART(Separating, Morphing, Adaptive and Re-meshing Technology)破壊手法が大幅に強化され、リメッシュによる手法は高速化および自動化されました。業界初の物質力破壊パラメータを使用することで、従来の引張弾性破壊力学を超えた予測が可能になります。また、ANSYS 19の非線形アダプティブ機能により、シーリングや成形作業で用いる材料といったアプリケーションでの非線形問題を解決できるようになります。
「3Dプリンティング向けの高度に集積されたRF構造物の設計を、従来の製造工程と比べて1/10のサイズで90%軽量化できた最大の理由は、ANSYSのシミュレーションソフトウェアの採用です。ANSYSのシミュレーションソフトウェアが提供する強力な最適化機能によって、当社での設計サイクルは30〜50%短縮され、ハードウェアでのプロトタイプ作製をすべてシミュレーションに効率的に移行できました。」(OPTISYS社、最高技術責任者、Michael Hollenbeck氏)
ANSYS 19の構造および電磁界解析スイートでは、内蔵されるハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)コア数が2から4に増えました。この追加されたHPCコアと、一段と高速でスケーラブルになったソルバーの組み合わせにより、極めて高い計算能力が提供され、全体的な処理能力も向上しています。さらに柔軟性を高めるため、お客様は今後、1つのANSYS HPCライセンスをすべてのANSYS製品に適用できるようになります。こうした改善により、より一貫した方法でライセンスを取得し、お客様の社内で簡単に展開できるようになります。
「ANSYSのオープンクラウドアプローチは、当社のハイブリッドHPC戦略にぴたりと一致します。HPE社のハイパフォーマンスコンピューティングソリューションによるANSYS 19は、企業がより短時間で多くの作業を行えるようにします。エンジニアは、プロトタイプ作製にかける時間を減らし、お客様のニーズに応える作業に集中できるようになります。」(Hewlett Packard Enterprise(HPE)社、HPCおよびAI担当副社長兼ジェネラルマネージャー、Bill Mannel氏)
航空宇宙および自動車分野では自律走行型の車両へシフトする動きがある中で、こうした分野向けのアプリケーションは一段と複雑さを増しており、マルチレートの機能が求められています。マルチレートアプリケーションは、組込みソフトウェアでは珍しくないものの、異なるレートで実行される機能間でのデータの扱いや、そうした機能を実行するためのスケジューリングといった手動で行う必要のある問題やタスクが数多くあります。
ANSYS 19における組込み開発支援製品SCADEでのマルチレートアプリケーションサポートでは、移植可能で、認証済みあるいは適格とされるアプリケーションコードによるマルチレートアプリケーションアーキテクチャを捉えて検証するためのシームレスなフローが提供され、認証や認定までの時間を短縮できます。
ANSYS 19の3D設計スイートは、使用経験を問わず、あらゆるレベルのエンジニアにシミュレーションによる新しい設計スペースを探求する力を与えます。ANSYS 19で強化されたトポロジー最適化により、さらに短時間で軽量化しつつ強度を高めた設計を実現できます。さらに、ANSYS 19では、解析中に形状の最適化が更新される機能が新たに提供されます。これにより、エンジニアは短時間で最終設計をさらに詳細に制御できるようになります。また、プリント機能での強化により、下流工程で利用できるようにトポロジー最適化された形状を素早く平滑化、修正、および最適化できるようになります。
「自動車分野では、車両の燃費と排気ガスを削減することは最重要課題です。これを達成する最も効果的な方法の1つに車両の軽量化があります。当社のエンジニアたちは、ANSYSのトポロジー最適化ソリューションを導入して、ブレーキペダル軽量化のための再設計プロセスを大幅に自動化しました。ANSYSのソフトウェアを使用したことで、構造の最適化に要する時間を7日から2日にまで短縮しながら、21%の軽量化に成功しました。従来の手法では、これほどまでの成果は上げられません。最小限のエンジニアリングリソースの投資でさらに大幅な軽量化を達成する上で、ANSYS 19も引き続き大きく貢献してくれると思います。」(KSR International社、CAEエンジニア、Sachin Hardikar氏)
ANSYS 19で提供される機能や強化の詳細については、 https://www.ansys.com/products/release-highlights をご覧ください。
■ANSYSについて
ロケットの打ち上げをご覧になったり、飛行機で空を旅したり、車を運転したり、橋を渡ったり、PCを使ったり、モバイルデバイスの画面にタッチしたり、あるいはウェアラブルデバイスを身に付けたりされたご経験はおありでしょうか。それらの製品は、ANSYSのソフトウェアを使って生み出されたものかもしれません。ANSYSは、工学シミュレーションの世界的リーディングカンパニーとして、今までにない優れた製品の誕生に貢献しています。最高水準の機能と幅広さを備えた工学シミュレーションソフトウェアの提供を通じ、ANSYSは、最も複雑な設計上の課題であっても解決を支援し、製品設計の可能性を想像力の限界まで押し広げています。
1970年に設立されたANSYSは、数千人のプロフェッショナルを擁し、その多くは有限要素法解析、数値流体力学、エレクトロニクスおよび半導体、組込みソフトウェア、設計最適化などのエンジニアリング分野で博士号、修士号を取得しています。本社を米国のピッツバーグ南部に置くANSYS は、世界中に75ヵ所以上の戦略的販売拠点を有するとともに、40ヵ国以上のチャネルパートナーとネットワークを築いています。詳細は、 https://www.ansys.com/ をご覧ください。
シミュレーション関連の情報については、 https://www.ansys.com/About-ANSYS/Social-Media をご覧ください。
ANSYS、ならびにANSYS, Inc.のすべてのブランド名、製品名、サービス名、機能名、ロゴ、標語は、米国およびその他の国におけるANSYS, Inc.またはその子会社の商標または登録商標です。その他すべてのブランド名、製品名、サービス名、機能名、または商標は、それぞれの所有者に帰属します。
アンシス・ジャパン株式会社(ANSYS Japan K.K.)は、米国ANSYS, Inc. 100%出資の日本法人です。ANSYS, Inc.のCAEソフトウェアを日本で販売し、あわせてサービス、サポート体制を確立するために設立されました。
■一般のお客様からのお問い合わせ先
アンシス・ジャパン株式会社
TEL : 03-5324-7301
FAX : 03-5324-7302
E-mail : info-japan@ansys.com
ウェブサイト: http://www.ansys.com/ja-JP
デジタルと物理の世界が融合し続ける中で、製品は一層複雑さを増しています。多くの企業は、開発サイクルにかかる時間を短縮してコストやリスクを抑えつつイノベーションと品質向上を促進するようにプレッシャーをかけられています。ANSYS 19は、こうした複雑さを緩和して生産性を向上させ、さまざまなアプリケーション分野における問題を高い精度で解決できるようにエンジニアやユーザーを支援することで、シミュレーションの活用拡大をさらに促進させます。
「デジタル革命によってディスラプション(従来の枠組みの破壊)や製品革新が加速する中、エンジニアは並外れて高度な設計やエンジニアリングに関する問題を解決して、これまでにないペースで画期的な製品を開発する必要があります。ANSYS 19を使用することでシミュレーションの活用を拡大し、あらゆるレベルでの複雑さを緩和してイノベーションを促進して、より高性能で最先端の次世代製品の開発が可能になります。」(ANSYS、システムビジネスユニット担当副社長兼ジェネラルマネージャー、Eric Bantegnie)
■ANSYS 19のハイライト:
複雑さを緩和:
ANSYS 19は、信頼性、パフォーマンス、スピード、使いやすさを向上させるツールを提供することでエンジニアを支援し、複雑さを緩和します。
アーキテクチャ解析および設計言語(AADL:Architecture Analysis and Design Language)やヒューマンマシンインターフェース(HMI:Human Machine Interface)からレーダー反射断面積(RCS:Radar Cross Section)計算に対するサポートまで、ANSYS 19はあらゆる領域でユーザーエクスペリエンスをシンプルにします。
ANSYS 19における組込み開発支援製品SCADEでは、AADL互換のアビオニクスシステム・モデリングを新たにサポートします。AADLベースのモデリングは、企業が自社で開発するシステムを理解してそのコストを抑えられるようになるだけでなく、システムの信頼性や統合、安全性や可用性などの重要なパフォーマンス特性を最大限まで引き上げます。AADLでシステムをモデリングすることで、さまざまな委託先から調達するサブシステムやコンポーネントをこれまで以上に効率的に統合でき、相互運用性に関する問題を素早く特定して対処できるようになります。
ソフトウェアおよびハードウェアコンポーネントのモデリング機能を備えるANSYS 19は、FACE規格に準拠する防衛アプリケーション向けのアビオニクスシステムの設計をサポートする、多くの実績を持つ広範なツールセットを提供します。
さまざまな業界における自律テクノロジーの進歩により、アプリケーション内でのテスト機能を始めとする機能性の強化が求められています。ANSYS 19を導入すれば、エンジニアは最先端の複雑な組込みHMIを設計して実装できるようになります。航空機のコックピットディスプレイ、自動車のインフォテインメントおよびダッシュボードディスプレイ、産業アプリケーション向けの制御ディスプレイの設計など、ANSYS 19を使用することでセーフティクリティカルなHMIの開発や展開、そしてテストを加速できます。
電磁界解析スイートでは、HFSS SBR+を使用したRCS解析が新たに採用されました。これは自律走行車、先進の検知システムやステルステクノロジーを設計するエンジニアにとってまさに理想的なテクノロジーで、短時間でより多くの設計条件から最適な条件を見つけることができます。
「AirLoom Energy社では、風力発電の分野での大改革を目指していましたが、それにはまず永久磁石型リニアジェネレータの開発という不可能に近い課題をクリアする必要がありました。2名の機械設計の専門家からは、有限要素法解析が必要となる本質的に3次元の機械を実装することは事実上ほぼ不可能であると告げられたものの、ANSYSはそのソリューションを提供してくれました。ANSYSのツールを導入したことで、数十ものトポロジーや数千にも及ぶジオメトリを特性化し、発電機を最適化して、特許を取得することに成功しました。」(AirLoom Energy社、創立者、Robert Lumley氏)
エレクトロニクス製品における温度の影響を予測することは、信頼性とパフォーマンスに優れたエレクトロニクス機器を提供する上で最も重要です。熱の問題が設計に影響することを把握することは、材質の選定、冷却設計、形状選定に関する決定事項を進める中で重要な要素で、最終製品のサイズ、重量、コストの決定にもつながります。ANSYS 19では、エレクトロニクス設計において極めて重要な熱の問題を考慮した電磁界と熱による強力な連成解析環境を提供します。
「Samtec社では、最高性能のコネクタ、相互接続技術、パッケージ、光学エンジン、ケーブルを設計する上で、正確かつ予測可能で高速な設計ソフトウェアを必要としています。3Dコンポーネントテクノロジーを組み合わせたシームレスで統合された電磁界と熱の連成解析による設計環境の構築を目指すANSYSの製品は、電子コネクタ分野での大改革を目指す当社に大きな力をもたらします。」(Signal Integrity Group、Samtec社、最高技術責任者、Scott McMorrow氏)
システム製品に新たに加わったANSYS(R) medini(TM) analyzeでは、自動車、航空宇宙および防衛、鉄道、原子力、その他のセーフティクリティカルな業界向けアプリケーションにおいて、機能安全規格に対する安全性/信頼性分析を行えます。このリリースでは、適用対象の安全基準に準拠する段階的なモデリングや解析、そして検証プロセスが提供されており、さまざまな稼働シナリオでの故障モードの解析や安全機構によるカバレッジの評価が簡素化および自動化されます。
次世代の自動車、モバイル、ハイパフォーマンスコンピューティングの各種アプリケーションでは、より大きく高速で複雑なチップへの高度なシステムの集積が求められています。ANSYS 19の半導体解析では、チップ-パッケージ-システム全体にわたるパワーノイズ、熱的特性、信頼性、パフォーマンスをはじめとする各種の設計属性を同時に解析できる包括的なシミュレーションソリューションが提供されます。また、ANSYS 19のビッグデータシミュレーションプラットフォームにより、複数の稼働条件にわたる設計反復の高速化と実用的な解析結果が提供されることで、設計修正の優先順位を明確にして製品化までの時間を短縮できるようになります。
・生産性を加速:
ANSYS 19は、生産性を大幅に高め、あらゆるステージでよりシームレスなワークフローを構築できるソリューションを提供することで、短期間にこれまで以上の成果を上げる力をエンジニアにもたらします。ソルバーやテクノロジーレベルで重ねられた改良は、さらに高速化され向上した製品パフォーマンスや認証までの時間を短縮する最新機能として、ANSYS 19は製品化までの時間の短縮とエンジニアの生産性の向上を実現します。
ANSYS 19の流体解析スイートでは、より良好で正確な解析結果を最小限の時間と労力で得られます。たとえば、噴射ノズルの設計者は、新しい機能を使うことで計算労力を大幅に軽減しながら製品パフォーマンスを最適化できます。ANSYS 19では、Volume of Fluid(VOF)モデルにより液糸や液滴の形成につながる界面の不安定性や表面張力効果を直接追跡し、しかも最小限の労力で高速で正確な噴霧および液滴粒径分布を予測できるようになります。これまでの手法で液滴サイズ分布を計算することは非現実的でしたが、この新しい機能によって計算労力は大幅に軽減されます。
構造解析スイートでは、ANSYSのSMART(Separating, Morphing, Adaptive and Re-meshing Technology)破壊手法が大幅に強化され、リメッシュによる手法は高速化および自動化されました。業界初の物質力破壊パラメータを使用することで、従来の引張弾性破壊力学を超えた予測が可能になります。また、ANSYS 19の非線形アダプティブ機能により、シーリングや成形作業で用いる材料といったアプリケーションでの非線形問題を解決できるようになります。
「3Dプリンティング向けの高度に集積されたRF構造物の設計を、従来の製造工程と比べて1/10のサイズで90%軽量化できた最大の理由は、ANSYSのシミュレーションソフトウェアの採用です。ANSYSのシミュレーションソフトウェアが提供する強力な最適化機能によって、当社での設計サイクルは30〜50%短縮され、ハードウェアでのプロトタイプ作製をすべてシミュレーションに効率的に移行できました。」(OPTISYS社、最高技術責任者、Michael Hollenbeck氏)
ANSYS 19の構造および電磁界解析スイートでは、内蔵されるハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)コア数が2から4に増えました。この追加されたHPCコアと、一段と高速でスケーラブルになったソルバーの組み合わせにより、極めて高い計算能力が提供され、全体的な処理能力も向上しています。さらに柔軟性を高めるため、お客様は今後、1つのANSYS HPCライセンスをすべてのANSYS製品に適用できるようになります。こうした改善により、より一貫した方法でライセンスを取得し、お客様の社内で簡単に展開できるようになります。
「ANSYSのオープンクラウドアプローチは、当社のハイブリッドHPC戦略にぴたりと一致します。HPE社のハイパフォーマンスコンピューティングソリューションによるANSYS 19は、企業がより短時間で多くの作業を行えるようにします。エンジニアは、プロトタイプ作製にかける時間を減らし、お客様のニーズに応える作業に集中できるようになります。」(Hewlett Packard Enterprise(HPE)社、HPCおよびAI担当副社長兼ジェネラルマネージャー、Bill Mannel氏)
航空宇宙および自動車分野では自律走行型の車両へシフトする動きがある中で、こうした分野向けのアプリケーションは一段と複雑さを増しており、マルチレートの機能が求められています。マルチレートアプリケーションは、組込みソフトウェアでは珍しくないものの、異なるレートで実行される機能間でのデータの扱いや、そうした機能を実行するためのスケジューリングといった手動で行う必要のある問題やタスクが数多くあります。
ANSYS 19における組込み開発支援製品SCADEでのマルチレートアプリケーションサポートでは、移植可能で、認証済みあるいは適格とされるアプリケーションコードによるマルチレートアプリケーションアーキテクチャを捉えて検証するためのシームレスなフローが提供され、認証や認定までの時間を短縮できます。
ANSYS 19の3D設計スイートは、使用経験を問わず、あらゆるレベルのエンジニアにシミュレーションによる新しい設計スペースを探求する力を与えます。ANSYS 19で強化されたトポロジー最適化により、さらに短時間で軽量化しつつ強度を高めた設計を実現できます。さらに、ANSYS 19では、解析中に形状の最適化が更新される機能が新たに提供されます。これにより、エンジニアは短時間で最終設計をさらに詳細に制御できるようになります。また、プリント機能での強化により、下流工程で利用できるようにトポロジー最適化された形状を素早く平滑化、修正、および最適化できるようになります。
「自動車分野では、車両の燃費と排気ガスを削減することは最重要課題です。これを達成する最も効果的な方法の1つに車両の軽量化があります。当社のエンジニアたちは、ANSYSのトポロジー最適化ソリューションを導入して、ブレーキペダル軽量化のための再設計プロセスを大幅に自動化しました。ANSYSのソフトウェアを使用したことで、構造の最適化に要する時間を7日から2日にまで短縮しながら、21%の軽量化に成功しました。従来の手法では、これほどまでの成果は上げられません。最小限のエンジニアリングリソースの投資でさらに大幅な軽量化を達成する上で、ANSYS 19も引き続き大きく貢献してくれると思います。」(KSR International社、CAEエンジニア、Sachin Hardikar氏)
ANSYS 19で提供される機能や強化の詳細については、 https://www.ansys.com/products/release-highlights をご覧ください。
■ANSYSについて
ロケットの打ち上げをご覧になったり、飛行機で空を旅したり、車を運転したり、橋を渡ったり、PCを使ったり、モバイルデバイスの画面にタッチしたり、あるいはウェアラブルデバイスを身に付けたりされたご経験はおありでしょうか。それらの製品は、ANSYSのソフトウェアを使って生み出されたものかもしれません。ANSYSは、工学シミュレーションの世界的リーディングカンパニーとして、今までにない優れた製品の誕生に貢献しています。最高水準の機能と幅広さを備えた工学シミュレーションソフトウェアの提供を通じ、ANSYSは、最も複雑な設計上の課題であっても解決を支援し、製品設計の可能性を想像力の限界まで押し広げています。
1970年に設立されたANSYSは、数千人のプロフェッショナルを擁し、その多くは有限要素法解析、数値流体力学、エレクトロニクスおよび半導体、組込みソフトウェア、設計最適化などのエンジニアリング分野で博士号、修士号を取得しています。本社を米国のピッツバーグ南部に置くANSYS は、世界中に75ヵ所以上の戦略的販売拠点を有するとともに、40ヵ国以上のチャネルパートナーとネットワークを築いています。詳細は、 https://www.ansys.com/ をご覧ください。
シミュレーション関連の情報については、 https://www.ansys.com/About-ANSYS/Social-Media をご覧ください。
ANSYS、ならびにANSYS, Inc.のすべてのブランド名、製品名、サービス名、機能名、ロゴ、標語は、米国およびその他の国におけるANSYS, Inc.またはその子会社の商標または登録商標です。その他すべてのブランド名、製品名、サービス名、機能名、または商標は、それぞれの所有者に帰属します。
アンシス・ジャパン株式会社(ANSYS Japan K.K.)は、米国ANSYS, Inc. 100%出資の日本法人です。ANSYS, Inc.のCAEソフトウェアを日本で販売し、あわせてサービス、サポート体制を確立するために設立されました。
■一般のお客様からのお問い合わせ先
アンシス・ジャパン株式会社
TEL : 03-5324-7301
FAX : 03-5324-7302
E-mail : info-japan@ansys.com
ウェブサイト: http://www.ansys.com/ja-JP