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緩和メリットセクターへのカバー狙いか

ランチタイムコメント
 日経平均は小幅に続伸。6.36円高の15897.31円(出来高概算9億9000万株)で前場の取引を終えている。6日の米国市場の下げやシカゴ先物の弱い値動き、為替市場では1ドル108円台後半と円高に振れていたこともあり、幅広い銘柄に売りが先行した。これにより寄り付き直後には一時15790.13円と15800円を下回る局面をみせている。
 ただ、売り一巡後は、じりじりと下げ幅を縮める展開に。日銀が2%物価目標「2年」で達成の修正を検討、との報道を受けて追加緩和期待が高まったほか、日銀の黒田総裁が参院予算委員会で、円安は全体としてプラスとの見解を示したことにより、円相場は109円台を回復。この流れを受けて日経平均も切り返しをみせ、一時15900円を回復していた。
 東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が900を超えており、過半数を占めている。規模別指数では大型、中型、小型株指数ともに上昇しており、大型株指数の強さが目立つ。セクターでは、保険、電力ガス、不動産、水産農林、陸運、情報通信などが堅調。
 黒田総裁が参院予算委員会で、円安は全体としてプラスとの見解を示した。これがきっかけとなり、円相場は朝方の108円80銭レベルから、109円20銭近辺まで円安に振れている。日銀が2%物価目標「2年」で達成の修正を検討、との報道も伝えられるなか、追加緩和政策への期待感につながっている。セクターをみても、保険が上昇率トップなほか、足元で弱い値動きをみせていた不動産も上昇するなど、緩和メリットが上位となっている。
 結果的には決定会合の結果のほか、黒田総裁の会見内容を見極める必要がありそうだが、現状維持がコンセンサスな中で、サプライズ緩和も意識させよう。足元の調整でショートポジションが積み上がりやすい需給状況でもあり、直近で売り込まれていた緩和メリットセクターへは、カバーが入りやすそうだ。また、インデックスに絡んだ商いが中心になりやすく、大型株主導に。個人主体の中小型株は、選別色が強まろう。(村瀬智一)

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