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金融セクターへの出遅れ修正意識か

ランチタイムコメント
 日経平均は大幅に反発。376.20円高の17712.05円(出来高概算13億7000万株)で前場の取引を終えた。米国では原油相場が一時、1バレル54ドル台まで上昇したことが好感され、エネルギー関連株を中心に大幅続伸となった。この流れを引き継ぐ格好から、シカゴ先物清算値(17570円)にサヤ寄せして始まった。17500円を回復して始まった日経平均は、その後もじりじりと上げ幅を広げており17700円を回復した。
 東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1500を超えており、全体の8割を占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数ともに2桁の上昇。セクターではその他金融、銀行、保険、鉱業、鉄鋼、倉庫運輸、不動産、金属製品、卸売などが強い。一方、小幅ながら空運のみがマイナスに。
 朝方こそ、原油相場の上昇の流れを受けて、資源関連が上昇をけん引する格好だった。しかし、前日に四半期決算を発表した三菱UFJ<8306>の上昇率が6%を超えてくるなど、金融関連セクターへの見直しの流れが強まってきている。また、円相場が円安に振れていることや、本日決算を控えているトヨタ自<7203>が昨年来高値に接近するなど輸出関連なども堅調であり、相場全体を押し上げている。
 日経平均は前日のギャップ・アップで始まった高値水準を上回ってきており、前日の陰線部分を完全に吸収した。これにより、売り方のショートカバーも強まりやすい。もち合いレンジ内ではあるが、レンジ上限である17850円辺りが意識されやすい。また、決算発表が本格化するなか、下方修正が悪材料出尽くしとなる動きが目立つ。これも市場のムードを明るくさせており、売り込まれていた銘柄等へはアク抜け期待の買いも向かいやすい。(村瀬智一)

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