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日経平均は4営業日ぶり反発、決算等を手掛かりに中小型株にシフト

ランチタイムコメント
 日経平均は4営業日ぶりに反発。54.81円高の23708.63円(出来高概算7億5000万株)で前場の取引を終えた。12日の米国市場は大手行決算で税制改革による企業業績の押し上げ効果が再認識され、終日堅調推移となった。主要株価指数は連日の過去最高値更新。シカゴ日経225先物清算値は大阪比180円高の23820円となるなか、これにサヤ寄せする格好から買いが先行した。また、ソフトバンクG<9984>が傘下のソフトバンクの上場を固めたと報じられて強い値動きとなったことも日経平均を押し上げる一因となった。

 しかし、寄付き直後の23833.27円をピークにその後は上げ幅を縮める展開。為替市場では円相場が1ドル110円70銭台と円高に振れて推移するなか、日経平均は一時23700円を下回る場面まで上げ幅を縮める局面もみられた。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1200を超えており、全体の6割近くを占めている。セクターでは鉱業、証券、不動産、保険、銀行が堅調。半面、鉄鋼、空運、石油石炭、非鉄金属、パルプ紙がさえない。

 日経平均は想定内ではあるが、買い一巡後は5日線レベルでの攻防となっている。米国市場はキング牧師の生誕記念日で祝日となるため、海外勢のフローが限られているほか、1ドル110円70銭台で推移しており、為替相場も重しになっているようだ。また、指数インパクトの大きいソフトバンクG<9984>が下支えするものの、東エレク<8035>、ヤマハ発<7272>、日立建機<6305>、京セラ<6971>、スズキ<7269>が小安く推移しており、重しになっている。

 後場は引き続き5日線を挟んだこう着が続きそうである。TOPIXがプラス圏で推移していることもあり、日銀のETF買い入れによる需給面での下支えも期待できない。そのため、こう着感の強い相場展開の中、個人主体の資金は新興市場の中小型株にシフトを強めることになりそうである。決算を手掛かりとした物色も活発であり、売られていた銘柄等には、アク抜けを意識した押し目買いなども、先回り的に入りやすいだろう。
(村瀬智一)


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