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日経平均は反落、中国経済指標の下振れや新型コロナ感染者数速報が重しに

相場概況
日経平均は反落した。前日の米株式市場では、引き続き新型コロナウイルスの感染動向を懸念しながらも、米モデルナのワクチン開発の進展や、堅調さが窺えた米ゴールドマンサックスの決算、市場予想を上回った鉱工業生産指数などを好感して主要株価3指数は揃って上昇した。ただ、ワクチン開発の進展材料は東京市場については、昨日の時点ですでに織り込んでいたことや、昨日の大幅上昇からの反動もあり、日経平均は小反落でスタートした。

また、11時頃に発表された中国の経済指標について、4-6月期の実質GDPが市場予想上回った一方、6月小売売上高が予想に反して前年比で減少したことから、先行して新型コロナからの回復傾向にあった中国経済への先行き懸念が高まり、これを受けて、日経平均は前引けにかけて下げ幅を拡大した。また、昼頃に、本日の東京都内での新規感染者数が280人台と過去最高を記録したことが伝わったことも市場心理の重しとなった。こうした背景から、後場に入ってからも日経平均の上値は重く、その後も本日の
安値圏での推移となった。

大引けの日経平均は前日比175.14円安の22770.36円となった。東証1部の売買高は14億
7564万株、売買代金は2兆4595億円だった。セクター別では、空運、不動産、鉄鋼、金融、繊維などが上昇率上位となった一方、医薬品、電気・ガス、情報通信、サービス、精密機器などが下落率上位となった。東証1部の値上がり銘柄は全体の33.2%、対して値下がり銘柄は63.8%であった。

個別では、新規増員コンサルタントの戦略化が奏功し、第1四半期が大幅増益決算となったベイカレント<6532>や、巣ごもり消費で電子書籍流通事業が伸び、第1四半期業績が上振れたメディアドゥ<3678>がそれぞれ15%を超える大幅高となった。また、ソニーFHの除外に伴い日経平均新規採用銘柄として選出された日本取引所グループ<8697>、上半期業績が下振れたとの観測報道がありながらもアク抜け感につながったAGC<5201>なども大きく上昇した。一方、4-6月期決算は大幅増益となったものの、市場予想を下回る水準を発表したオランダのASMLの決算を受けてレーザーテック<6920>が6%近く下落した。また、海外事業の低迷で第1四半期が大幅経常減益決算となったヨシムラフード<2884>も23%超と大幅に下落した。

東証1部の売買代金上位では、ソフトバンクG<9984>、任天堂<7974>、東エレク<8035>、レーザーテック、キーエンス<6861>、村田製作所<6981>、ファナック<6954>など、主にハイテク株が売られた。一方、ソニー<6758>、ファーストリテ<9983>、三菱UFJ<8306>、日産自動車<7201>、三井住友<8316>、日本取引所グループ、JAL<9201>などは上昇した。


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