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(中国)農村部ごみ問題、年間1.5億トンの半分が処理されず放置

注目トピックス 経済総合
中国の農村部では、住民が出すごみをいかに処理するかが大きな問題となっている。インフラや衛生管理システムが整っていない農村では、ごみはごみ捨て場に山積みにするか、埋めるかといった方法が一般的。年間に農村部で出る1億5000万トンのごみのうち、半分は適切に処理されず、異臭が漂い、雨が降れば環境がさらに悪化するといった状態だ。央視網は19日、農村のごみ処理対策で一歩先を行く2地域の例を紹介した。
分別や回収のシステムが整っていない中国の農村部では、ごみの処理率が50%にとどまっている。これに対して都市部のごみ処理率は90%以上で、ごみの分別処理の取り組みも広がってきた。
こうした中、山東省鄒城市の小莫亭村では、地域で出るごみを集めて都市部の処理場に運ぶ対策をとっている。村内に50〜60カ所設けたごみ箱に入れられたごみを毎日、係員が回収し、輸送車に乗せて処理場まで運ぶ。住民に負担をかけないため、鄒城市はこの処理対策に年4000万人民元(約6億3000万円)の予算を充てている。村民1人当たりが1日に出すごみの量は平均420グラムで、村民1人当たり1日分の処理費用は0.18人民元という計算だ。
ただ、農村部のごみをそのまま都市部に運び、処理するだけでは、都市部の処理場の負担が膨らむばかりとなってしまう。こうした問題を解決するため、浙江省金華市の鎖園村では、住民にごみを「腐るもの」と「腐らないもの」に分類してもらっている。「腐るもの」は村の堆肥化施設で2カ月をかけ、有機肥料へと変える。「腐らないもの」のみを都市部の処理場に運び、処理してもらうことにより、運ぶごみの量は分類前に比べて80%減ったという。当初はごみの分類方法がこれよりも複雑だったが、「腐るもの」「腐らないもの」と分かりやすくしたことで分類される量が増えた。

【亜州IR】



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