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コラム【アナリスト夜話】肌感覚の米経済:予想を遥かに上回る力強さ(マネックス証券チーフ・アナリスト大槻奈那)

注目トピックス 経済総合
先週末は、米国で日米の金融シンポジウムに参加しました。両国の当局関係者やシンクタンク、金融機関の役員の方々などで、次世代の金融問題を討議する会です。

まず、半年ぶりに降り立ったアメリカは、随分とキナ臭くなっている印象でした。何しろ米国内の空港のセキュリティが厳しくなっており、これまで一度も連れていかれたことのない別室に、2度も連れて行かれました。

とはいえ、それほど怪しいことをしたわけではなく、一度は、機内でもらったりんごが原因でした。空港内の麻薬犬に嗅ぎつけられ、荷物を犬に引きずられるようして、いかにも怪しい感じの異国男性が居並ぶ別室に連れていかれました。もう一回は、検閲のスキャン。何か足の付け根に異物が見えると言われ、別室で身体検査をされました。… 「犯人」は、なんのことはない、バンテリンでした。

しかし、そんなキナ臭さとは別に、米国内は予想よりはるかに景気が良い印象でした。今回カンファレンスで話した投資家や、金融、行政関係者は、皆米国経済の行方にとにかく強気で、先週の株価の下落も、殆ど忘れかけている様子でした。意見を聞いたほぼ全員が「米国のリセッションは、2020年以降」で、2019年の利上げ回数をFRBメンバーの平均予想を上回る「4回」と予想していました。

アメリカの債務の積み上がりも、不動産価格の高さもあまり気になっていないようです。私が、「NYでは1戸100億円近いマンションが販売されているらしいがモノを見たか?」と聞くと、「それは、どのマンションのことだ?」との答え。50億円超えのマンションは珍しくないようです。

やはり、ちょっと危なっかしい気もしますが、しばらくはアメリカの好景気は続きそうです。私もなんとなく感化されて帰途に着きました。

マネックス証券 チーフ・アナリスト 大槻 奈那
(出所:10/22配信のマネックス証券「メールマガジン新潮流」より、抜粋)




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