欧米為替見通し:地政学的リスクとイエレン・ダッシュボードに要警戒
[14/08/12]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日12日の欧米市場のドル・円は、ウクライナ情勢やイラク情勢に警戒しつつ、イエレンFRB議長が注視している米国の4つの雇用関連指標に注目する展開となる。
ドル・円のテクニカル分析は、「三角保ち合い」の上辺(102円17銭)を再び上抜けたものの、200日移動平均線(102円28銭)付近で上げ渋る展開となっている。
今週末8月15日は、米国債償還・利払いで円買い圧力が強まる日柄、9月末のヘッジファンドの解約45日前告知ルールにより、日本株売り・円売り圧力が強まる週となっている。
本日発表される米国6月の求人労働異動調査(JOLT)では、イエレンFRB議長が注視している9つの雇用関連指標(イエレン・ダッシュボード)の内の4つが発表される。
JOLT求人件数は、460万件と予想されており、5月の463.5万件からの減少が見込まれていることから、4つの雇用関連指標(求人率、解雇率、退職率、採用率)も改善が見込まれないことで、ネガティブ・サプライズに警戒することになる。
明日発表される日本の4-6月期国内総生産(GDP)は、前期比年率-7.0%(最高-1.2%、最低-9.2%)と予想されており、1-3月期の+6.7%からの大幅な悪化が見込まれている。
安倍政権は、2015年10月の消費増税(8%⇒10%)の判断基準を7-9月期の国内総生産(GDP)としていることで、4-6月期の国内総生産(GDP)が予想の下限(-7.0%から-9.2%)の場合、日本銀行へ追加緩和圧力が強まることになる。
【今日の欧米市場の予定】
18:00 独・8月ZEW景況感調査(現状予想:54.0、7月:61.8)
21:00 印・7月消費者物価指数(前年比予想:+7.40%、6月:+7.31%)
21:00 印・6月鉱工業生産(前年比予想:+5.6%、5月:+4.7%)
23:00 米・6月JOLT求人件数(予想:460万件、5月:463.5万件)
02:00 米財務省3年債入札(270億ドル)
03:00 米・7月財政収支(予想:-960億ドル、13年7月:-976億ドル)
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