後場に注目すべき3つのポイント〜トヨタなど主力の大型株主導の展開に
[14/10/07]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
7日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・緩和メリットセクターへのカバー狙いか
・ドル・円は109円13銭付近、黒田日銀総裁の円安容認発言で堅調推移
・トヨタ<7203>やソフトバンク<9984>など主力の大型株主導の展開
■緩和メリットセクターへのカバー狙いか
日経平均は小幅に続伸。6.36円高の15897.31円(出来高概算9億9000万株)で前場の取引を終えている。6日の米国市場の下げやシカゴ先物の弱い値動き、為替市場では1ドル108円台後半と円高に振れていたこともあり、幅広い銘柄に売りが先行した。これにより寄り付き直後には一時15790.13円と15800円を下回る局面をみせている。
ただ、売り一巡後は、じりじりと下げ幅を縮める展開に。日銀が2%物価目標「2年」で達成の修正を検討、との報道を受けて追加緩和期待が高まったほか、日銀の黒田総裁が参院予算委員会で、円安は全体としてプラスとの見解を示したことにより、円相場は109円台を回復。この流れを受けて日経平均も切り返しをみせ、一時15900円を回復していた。
東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が900を超えており、過半数を占めている。規模別指数では大型、中型、小型株指数ともに上昇しており、大型株指数の強さが目立つ。セクターでは、保険、電力ガス、不動産、水産農林、陸運、情報通信などが堅調。
黒田総裁が参院予算委員会で、円安は全体としてプラスとの見解を示した。これがきっかけとなり、円相場は朝方の108円80銭レベルから、109円20銭近辺まで円安に振れている。日銀が2%物価目標「2年」で達成の修正を検討、との報道も伝えられるなか、追加緩和政策への期待感につながっている。セクターをみても、保険が上昇率トップなほか、足元で弱い値動きをみせていた不動産も上昇するなど、緩和メリットが上位となっている。
結果的には決定会合の結果のほか、黒田総裁の会見内容を見極める必要がありそうだが、現状維持がコンセンサスな中で、サプライズ緩和も意識させよう。足元の調整でショートポジションが積み上がりやすい需給状況でもあり、直近で売り込まれていた緩和メリットセクターへは、カバーが入りやすそうだ。また、インデックスに絡んだ商いが中心になりやすく、大型株主導に。個人主体の中小型株は、選別色が強まろう。
■ドル・円は109円13銭付近、黒田日銀総裁の円安容認発言で堅調推移
ドル・円は109円13銭付近で推移。ドル・円は、黒田日銀総裁の円安容認発言「円安の影響は、経済全体として問題が生じていることは無い」で堅調推移。ユーロ・ドルは、1.2606ドルから1.2660ドルで推移。ウクライナ情勢への警戒感から上げ渋る展開。ユーロ・円は、137円54銭から137円70銭で推移。
12時17分時点のドル・円は109円13銭、ユーロ・円は137円70銭、ポンド・円は175円05銭、豪ドル・円は95円51銭付近で推移している。
■後場のチェック銘柄
・日経平均はプラス圏に切り返す展開、ドル・円の円安傾向が支援材料に
・トヨタ<7203>やソフトバンク<9984>など主力の大型株主導の展開
・後場は日銀会合結果を見極め、引き続き大型株の動向を注視
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
14:00 8月景気動向指数(予想:先行指数:104.00、一致指数:108.6)
15:30 黒田日銀総裁、記者会見
<海外>
15:00 独・8月鉱工業生産(前月比予想:-1.5%、7月:+1.9%)
16:15 スイス・9月消費者物価指数(前年比予想:0.0%、8月:+0.1%)
<KO>