後場に注目すべき3つのポイント〜直近IPO銘柄への資金流入が継続
[14/10/09]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
9日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・模様眺め気分先行、ファーストリテとソフトバンクを睨みながら
・ドル・円は107円96銭付近、東京株式市場が強含みで下げ渋る展開
・FFRI<3692>がストップ高、JIA<7172>なども大幅高で直近IPO銘柄への資金流入が継続
■模様眺め気分先行、ファーストリテとソフトバンクを睨みながら
日経平均は反発。70.15円高の15666.13円(出来高概算10億1000万株)で前場の取引を終えた。8日の米国市場では、FOMC議事録を受けて早期利上げ懸念が後退し、NYダウは270ドルを超える上昇をみせた。シカゴ先物は大阪比75円高の15695円となり、これにサヤ寄せする格好から買いが先行した。また、寄り付き前に発表された8月の機械受注統計では、前月比4.7%増と、市場予想の1.0%増を大幅に上回ったことも材料視されている。
ただし、寄り付き直後に15732.32円と15700円を回復する局面をみせたが、その後は戻り待ちの売りに押される格好。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>が強い値動きをみせており、日経平均を下支えしている。規模別指数では、大型株指数のみがプラスであり、中型、小型株指数が下落。特に小型株指数の弱さが目立つ。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1100を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは、その他金融、不動産、小売、輸送用機器がしっかり。半面、卸売、パルプ紙、金属、建設、海運などが冴えない。
日経平均はギャップ・アップで始まったが、想定通り5日線に上値を抑えられている。指数を支えているのがファーストリテ<9983>であり、決算を前に上げ幅を急速に縮めてくるようだと、下げに転じてくる可能性もありそうだ。また、中小型株が次第に値を崩してきており、戻りの鈍さから利益確定の売りが強まってきているように感じられる。円相場は1ドル108円10銭辺りと、やや円高に振れて推移しており、手掛けづらい状況。日経平均の5日線突破などのリバウンドを意識させる動きがないと、次第に模様眺め気分が強まりそうだ。
また、テーマ性のある銘柄も柱となる銘柄、テーマが見当たらず、資金集中も限られている。当然、逃げ足も速くなるため、参加しづらい状況である。また、ソフトバンク<9984>が雲のねじれの位置で強弱感が対立している。これを割り込んでくるようだと、中小型株へネガティブな反応が波及する可能性もある。
■ドル・円は107円96銭付近、東京株式市場が強含みで下げ渋る展開
ドル・円は107円96銭付近で推移。ドル・円は、東京株式市場が強含みに推移していることで下げ渋る展開。ユーロ・ドルは、1.2720ドルから1.2755ドルで推移。米国10年債利回りの低下を受けて堅調推移だが、ウクライナ情勢への警戒感から上げ渋る展開。ユーロ・円は、137円60銭から137円83銭で推移。
12時16分時点のドル・円は107円96銭、ユーロ・円は137円48銭、ポンド・円は174円64銭、豪ドル・円は95円75銭付近で推移している。
■後場のチェック銘柄
・日経平均は5日線が上値抵抗も、決算期待のファーストリテ<9983>の強含みが下支え
・FFRI<3692>がストップ高、JIA<7172>なども大幅高で直近IPO銘柄への資金流入が継続
・後場も値動きの軽い銘柄での値幅取りに
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
15:00 9月工作機械受注(8月:前年比+35.5%)
<海外>
15:00 独・8月貿易収支(予想:+177億ユーロ、7月:+234億ユーロ)
15:00 独・8月経常収支(予想:+138億ユーロ、7月:+217億ユーロ)
<KO>