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国内株式市場見通し:トヨタ、ソフトバンクGなど決算を手掛かりとして日替わり物色に

注目トピックス 市況・概況
■決算で明暗を分ける展開

先週の日経平均は小幅に上昇。週初は米国株安のほか、中国の景気先行き不透明感などから売りが先行。決算発表が本格化することや為替市場ではやや円高に振れていること、さらに内閣支持率低下なども重荷となった。特に中国の下げに対する不安感が強まる中、28日の日経平均は20100円を割り込む局面もみられた。ただし、結果的にはこの調整で7月14日に空けたマド(20120-20322円)を埋める格好となり、調整一巡が意識される中、中国の落ち着きなどもあって、その後リバウンドをみせている。指数インパクトの大きいファナック<6954>や東エレク<8035>の下方修正が他の電子部品株への波及もみられたが、ファーストリテ<9983>などが下支えする格好。決算で明暗を分ける展開ながら、富士フイルム<4901>など、好業績銘柄への物色意欲の強さが目立っていた。

■トヨタ、ソフトバンクGなどの決算

今週も引き続き決算を手掛かりとした物色が続くことになろう。トヨタ<7203>、ソフトバンクG<9984>や大手不動産や商社などが予定されている。トヨタやソフトバンクG辺りのトレンド転換に期待したいところであろう。

とはいえ、今週は1200社を超える企業の決算が予定されている。決算シーズンでは日替わり物色になりやすいほか、決算内容が想定内ともなれば利食いが強まりやすく、イレギュラー的な価格形成にもなりやすい。短期的な資金の売り買いが集中しやすいため、過度に売り込まれる銘柄等は冷静な対応が求められる。

■ホンダにサプライズ感、メガバンクは利益拡大

なお、先週末に発表された決算では、ホンダ<7267>にサプライズ感がある。タカタ製エアバックの影響を、北米での売買好調で補っている。メガバンク3行の決算も出揃い、海外事業の拡大などで利益が拡大している。メガバンクが強含みの展開ともなれば、相場全体への買い安心感にもつながりやすいだろう。

■米雇用統計や中国経済指標

また今週は米国で雇用統計の発表が予定されている。個人所得やISM製造業景況指数、製造業受注、ADP雇用統計など経済指標の発表が多く予定されている。セントルイス地区連銀総裁は31日、先週の連邦公開市場委員会(FOMC)以降に発表された経済指標は、9月のFOMCで金利を引き上げる根拠が強まりつつあるとの見方を示している。今週予定されているこれらの経済指標結果を受けて、週末の雇用統計への思惑が高まり、さらに利上げ観測などへの見方にも大きく影響することになる。そのため、米国の経済指標の結果を見極めながらの相場展開になろう。

さらに中国についても8月1日に発表した政府版の製造業PMIは50.0と、景気判断の節目となる50は維持したが、前月より0.2ポイント低下している。今週も財新のサービス業PMIのほか、週末には消費者物価指数などが控えている。依然として不透明感が根強い中国市場の動向も注視する必要がある。

■日銀会合は現状維持、日経平均20500円でのこう着

国内では日銀の金融政策決定会合が開かれるが、金融政策の現状維持が予想されており、サプライズは期待しづらいところ。日経平均は週末にかけての上昇で25日線を突破し、一目均衡表では雲上限をクリアしてきている。これらが支持線として20500円処での底堅い展開が意識されやすい。




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