1日の米国市場ダイジェスト:ダウは17ドル安、中国製造業指数や原油安を嫌気
[16/02/02]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
■NY株式:ダウは17ドル安、中国製造業指数や原油安を嫌気
NYダウ ナスダック
終値 :16449.18 終値 :4620.37
前日比:-17.12 前日比:+6.41
始値 :16453.63 始値 :4587.59
高値 :16510.98 高値 :4636.93
安値 :16299.47 安値 :4565.38
1日の米国株式相場はまちまち。ダウ平均は17.12ドル安の16449.18、ナスダックは6.41ポイント高の4620.37で取引を終了した。中国の1月製造業購買担当者景況指数(PMI)が12年8月以来の低水準となったほか、原油相場の大幅下落を受けて売りが先行。フィッシャーFRB副議長が世界経済の見通しに対する懸念や、原油安によるインフレ率の回復遅延に言及したことで、追加利上げ観測が後退し、引けにかけて下げ幅を縮小した。セクター別では、食品・生活必需品小売や消費者・サービスが上昇する一方でエネルギーや銀行が下落した。
医療保険のエトナ(AET)は、決算内容が好感され上昇。航空大手のアメリカン航空(AAL)は一部アナリストによる投資判断引き上げを受け、堅調推移。ファストフードのチポトレ・メキシカン・グリル(CMG)はアメリカ疾病管理予防センターが、同社の食中毒問題の収束に関する声明を発表するとの見通しから買われた。一方で原油相場の大幅下落を受けて、エクソン・モービル(XOM)やシェブロン(CVX)などエネルギー関連企業が売られた。
検索大手のアルファベット(GOOGL)はマーケット終了後に10-12月期決算を発表、一株利益、売上高ともに予想を上振れた。時間外取引で上昇して推移している。
Horiko Capital Management LLC
■NY為替:ドル・円は120円99銭、米中の低調な製造業指数受けリスクオフ
1日のニューヨーク外為市場でドル・円は、121円33銭から120円68銭まで下落し120円99銭で引けた。中国や米国の製造業指数の低迷で世界経済への懸念が再燃しリスク回避の円買い、米連邦準備制度理事会(FRB)のフィッシャー副議長の発言「12月から1月にかけてのドル高や原油価格の下落はインフレが当初の予想より低くとどまる可能性を示唆」などで積極的な利上げ観測が後退、債券利回り低下に伴うドル売りに拍車がかかった。
ユーロ・ドルは、1.0873 ドルから1.0913ドルへ上昇し、1.0890ドルで引けた。欧州議会の欧州中央銀行(ECB)年次報告討論会でのドラギ総裁の発言、「回復の軌道を壊すリスクが存在する」「ECBは3月に政策方針を検証し、再考する可能性がある」を受けて、追加緩和期待を受けたユーロ売りに上値が抑制された。ユーロ・円は、131円66銭から132円03銭へ上昇。ポンド・ドルは、1.4283ドルから1.4445ドルへ上昇した。ドル・スイスは、1.0156フランへ下落後、1.0206フランへ上昇した。
■NY原油:反落で31.62ドル、中国の需要後退懸念や世界的な供給過剰感で売り
NY原油は反落(NYMEX原油3月限終値:31.62↓2.00)。32.66ドルから31.29ドルまで下落した。この日発表の中国の公的な1月製造業PMI、非製造業PMIが低下し、民間の1月財新製造業PMIも低迷が継続したことで、景気減速による原油需要の後退懸念が強まった。
一方、石油輸出国機構(OPEC)関係筋が「OPEC加盟国と非加盟国の合同会合は未定」と発言。産油国間での早期の協調減産協議への期待(警戒)が後退し、世界的な供給過剰感も改めて認識された。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 13.95ドル -0.180ドル(-1.27%)
モルガン・スタンレー(MS) 25.71ドル -0.180ドル(-0.70%)
ゴールドマン・サックス(GS)159.53ドル -2.030ドル(-1.26%)
インテル(INTC) 30.82ドル -0.200ドル(-0.64%)
アップル(AAPL) 96.43ドル -0.910ドル(-0.93%)
アルファベット(GOOG) 770.77ドル +9.420ドル(+1.24%)
フェイスブック(FB) 115.09ドル +2.880ドル(+2.57%)
キャタピラー(CAT) 62.67ドル +0.430ドル(+0.69%)
アルコア(AA) 7.21ドル -0.085ドル(-1.17%)
ウォルマート(WMT) 67.48ドル +1.120ドル(+1.69%)
スプリント(S) 3.06ドル +0.040ドル(+1.32%)
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