後場に注目すべき3つのポイント〜アップル関連堅調、メガバンク買い戻しで安心感も
[16/09/16]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
16日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・アップル関連堅調、メガバンク買い戻しで安心感も
・ドル・円は102円04銭付近、ドル下げ渋り、日本株高で買戻し継続
・日本電産、ソフトバンクグなど6社の目標株価変更
■アップル関連堅調、メガバンク買い戻しで安心感も
日経平均は反発。63.21円高の16468.22円(出来高概算7億1000万株)で前場の取引を終えた。15日の米国市場ではNYダウが177ドル高と反発に。原油相場の上昇のほか、小売売上高などが予想を下回り、これが利上げ観測の後退につながったようである。シカゴ日経225先物清算値は大阪比130円高の16390円だった。この流れを受け買いが先行した日本株市場だが、為替市場での円高が輸出関連への重しとなり、こう着感の強い展開に。
ただ、メガバンクに買い戻しとみられる流れが強まっており、これが安心感につながっている。また、米アップルのiPhone7の好調からハイテク株の一角が動意をみせており、日経平均を下支えする格好。東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1200を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは銀行、電気機器、機械、精密機器、保険が堅調。半面、不動産、その他製品、輸送用機器、ガラス土石、食料品が小安い。
「iPhone 7 plus」の初回出荷分が完売したと伝えられているほか、新色の「ジェットブラック」は超レアとも伝えられているなか、アルプス電<6770>、村田製<6981>などアップル関連とされる電子部品株が堅調である。また、「三菱東京UFJ銀行頭取は日銀にマイナス金利の副作用検証を要望と」伝えられるなか、メガバンクがリバウンドをみせている。連休を控えていることから、売り方の買戻しとみられる商いも入っているようである。
連休前で積極的な上値追いの流れは期待できないだろうが、短期的にショートに傾いている銘柄等へは、ポジション調整に伴う買い戻しが意識されよう。また、現時点では日経平均は26週線を上回って推移している。引けで26週線を上回ることが出来れば、同線が支持線として意識されるため、来週以降はボトム圏からのリバウンドへの期待にもつながろう。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は102円04銭付近、ドル下げ渋り、日本株高で買戻し継続
16日午前の東京外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開。米早期利上げ観測後退でドル売り基調に変わりはないが、ポジション調整の買戻しが継続している。
ドル・円は102円10銭付近で寄り付いた後、国内勢による売りで一時101円74銭まで値を下げた。ただ、日経平均株価のプラス圏推移を受け、102円を回復した。25日移動平均線(101円76銭)付近がサポートラインとなったようだ。
米連邦準備制度理事会(FRB)は20-21日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを見送る公算でドル売り基調は続いているが、イベント前で買戻し需要が観測されている。このため、101円台後半では押し目買いが入りやすく、目先も下値は堅そうだ。
ランチタイムの日経平均先物はプラス圏を維持しているため、ドル・円は午後の取引でも102円を大きく下回る展開は想定しにくい。
ここまでドル・円は101円74銭から102円12銭、ユーロ・円は114円44銭から114円84銭、ユーロ・ドルは1.1240ドルから1.1250ドルで推移した。
12時23分時点のドル・円は102円04銭、ユーロ・円は114円71銭、ポンド・円は135円00銭、豪ドル・円は76円73銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・日本電産<6594>、ソフトバンクグ<9984>など6社の目標株価変更
・自動車株、不動産株が軟調
・値上がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、2位TDK<6762>、2銘柄で日経平均を約27円押し上げ
・環境管理センター<4657>、ソフトブレーン<4779>、アクセル<6730>などがストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
・特になし
<海外>
・中国、香港、韓国、台湾は休場
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