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【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家「兜町放浪記」氏:投資判断の上げ下げに振り回されるな

注目トピックス 市況・概況
以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家兜町放浪記氏(ブログ「兜町放浪記」を運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2016年12月12日7時に執筆

直近の東京市場では日経平均がようやく一時19000円台まで回復し、年初来高値更新に手が届いた水準まで到達している。一方でNYダウは連日の新高値更新に沸く。その騰勢の凄まじさは少々の株高で「バブルの再来か」などとひねくれた思考を披露したがる日本人との格の違いを見せつけられているかのようだ。

年末相場に差し掛かり、外資系証券がレーティング格上げをする銘柄の急伸がやたらに目立つ。アダストリア<2685>、サンケン電気<6707>、山九<9065>など最近は物色の圏外にあった忘れ去られてきた銘柄がレポート一発で息を吹き返す。

そもそも証券会社のレーティングについては、投資家が都合よく利用すれば良いだけのことかもしれない。しかし取り扱いに注意を要するものが少なくないのも事実だ。

あまりに時価とかけ離れたターゲットプライスを提示するアナリストが散見されたり、相場の腰を折るような目標株価の設定や格下げ、或いは会社の業績見通しを上下に増幅するような乱暴な予想を流し、いつの間にかそれが市場コンセンサスとして定着してしまうことはやりきれない。これだから一部のアナリストの大風呂敷的な業績予想がせっかくの企業努力の末の予算達成を打ち消してしまう珍現象が起こる。

アナリストにしてみれば、自分が発表するレポ−トで株価が急変動することは、株価に対する影響力を体感することができ、ある種の優越感と満足感に満たされる一瞬なのかもしれない。

本来ならば、アナリストが流す業績予想や株価目標がその後に未達だった時、会社の経営責任もさることながら、結局のところ業績の着地予想を外したのはアナリスト自身なわけだが、結果に対する反省など目にしたことすらない。誰からもハズレ予想を検証されたり、批判される心配の無い仕事ならば街のブログ書きと大差は無いだろう。それでは個別企業の株価を完全にもてあそんでいるとしか言いようが無い。この件に関しては、もはやプロもセミプロもアマも線引きの必要の無い証券市場である。

個別株ではトランプ・ラリーの連想から不動産関連を注目する。業績好調にもかかわらずきつい調整に株価が下押すネクスト<2120>、小田急電鉄<9007>との資本業務提携から中国市場向け越境ECに展開を期待できる白鳩<3192>を継続注目している。

執筆者名:兜町放浪記
ブログ名:兜町放浪記



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