注目銘柄ダイジェスト(前場):富士フイルム、住友不動産、アイロムHDなど
[14/11/12]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
富士フイルム<4901>:4023.5円(前日比+186.5円)
大幅続伸。前日の大引け前に中期経営計画を発表、自社株買いの実施など3年間で2000億円強を株主に配分するといった、株主還元強化の方針を好感する動きが続いている。加えて、アビガンが来年1月にも国際的なエボラ治療薬に承認の可能性と伝わっていることも、追加の買い材料につながっている。医薬品事業における位置づけの高まりなども想定される展開のようだ。なお、中期計画の数値目標に関しては、現実的といった評価となっているもよう。
住友不動産<8830>:4445円(同+218円)
大幅続伸。不動産セクターは業種別上昇率のトップになっている。来年9月の消費増税再引き上げ延期の可能性が高くなっていることで、先行きの不動産市況の落ち込み懸念が後退する格好になっているようだ。消費増税の延期に伴って、メリットを受ける銘柄やセクターの選別物色の動きも活発化する形に。
アイロムHD<2372>:1945円(同+400円)
ストップ高。iPS細胞を効率的に生産できるウイルス素材を来年夏メドに発売すると報じられている。臨床用iPS細胞作製技術の大日本住友薬<4506>への特許実施許諾契約、京都大学iPS細胞研究所との創薬研究用疾患標的細胞への分化誘導法研究に関する共同研究契約締結など、足元ではポジティブな好材料が相次いでいたが、iPS細胞関連銘柄としての先行き期待が一段と高まる状況になってきている。
熊谷組<1861>:374円(同-18円)
軟調。前日に上半期の決算を発表、営業利益は54.1億円で前年同期比3.3倍となり、通期予想を従来の75億円から92億円に上方修正している。第1四半期決算時に続く上方修正の格好に。売上高の順調な増加、売上総利益率の改善などが業績上振れの背景。ただ、建設株は全般的に業績の上振れは織り込まれており、同社に関しても出尽くし感が先行する展開になっているようだ。なお、特別損失の計上などで通期の最終利益は据え置いている。
セイノーHD<9076>:1065円(同+128円)
急伸。前日に上半期決算を発表、同時に発表している自社株買いの実施が好材料視されている。発行済み株式数の3.02%に当たる600万株を上限としており、取得期間は11月17日から来年の2月27日までとしている。当面の需給改善期待が高まる状況に。また、野村では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価も1100円から1200円に引き上げている。業績悪化リスクの後退に加えて、継続的な自社株買いの実施期待なども評価としている。
ムサシ<7521>:1609円(同+89円)
大幅続伸。安倍首相が衆議院解散に踏み切り、12月にも総選挙が実施されるとの観測が強まっており、投票用紙の読み取り分類機など選挙システム機材を手掛ける同社への物色が続いている。その他、選挙関連としては、広報やPRの支援・コンサルティングを展開するプラップJ<2449>なども大幅高に。
<KO>